PayPay銀行は、スマホ決済でおなじみのPayPay株式会社(LINEヤフー・ソフトバンクのグループ)の子会社となったネット銀行です(2025年4月に子会社化が完了)。日本初のネット専業銀行「ジャパンネット銀行」として開業した歴史ある銀行で、その住宅ローンにはさまざまな特徴があります。

住宅購入や住宅ローンを組むのに必要な諸費用も住宅ローンに組み込んで借りられるのも特徴の1つです。

また、保証料が必要なく、メガバンクや地銀の従来型の住宅ローンのように「審査結果しだいで保証料が大きく変わる」こともありません。

本ページではPayPay銀行の住宅ローンで借りることができる対象の諸費用を確認し、保証料が不要であることの優位性についても具体的に確認をしていきたいと思います。徳島のような地方にお住まいの方から「地銀と何が違うの?」というご相談をよくいただくポイントでもあります。

PayPay銀行の住宅ローンで借入の対象となる諸費用について

PayPay銀行の住宅ローンでは、下記のような諸費用を住宅ローンに組み込むことが可能です(新規お借り入れの場合。2026年7月時点・公式サイトで確認)。

内容金額
住宅ローンの事務手数料借入金額×2.20%(税込)
不動産会社への仲介手数料3%程度
固定資産税・都市計画税ケースバイケース
住宅に関する登記関連費用(抵当権設定、抵当権設定の司法書士報酬、所有権の移転・保存の登録免許税、司法書士報酬)20万円前後
火災保険、地震保険料数万円
修繕積立一時金ケースバイケース
水道負担金など住宅取得にかかわる工事費ケースバイケース
解体費用ケースバイケース
引っ越し費用ケースバイケース

住宅ローンに関わる諸費用は、PayPay銀行の公式サイトでも住宅の新規購入で物件購入費用の10%程度、住宅ローンの借り換えで借入金額の4%程度が目安と案内されています。住宅購入という大きなイベントで金銭感覚が麻痺してしまいがちですが、これは間違いなく高額な出費です。

具体的な金額イメージは以下です。あくまでも概算値なので個々人の状況で異なります。

住宅価格/住宅ローン借り換え額新規購入借り換え
1000万円100万円40万円
2000万円200万円60万円
3000万円300万円80万円
4000万円400万円100万円
5000万円500万円120万円
6000万円600万円140万円

PayPay銀行の住宅ローンであれば、こうした大きな金額となる諸費用も住宅ローンに含めて借りることが可能です。諸費用のために別途、金利の高いフリーローンなどを組む必要がないのは大きなメリットといえるでしょう。なお、新規と借り換えでは組み込める諸費用の範囲が異なります(借り換えの場合は事務手数料・借換元の繰上返済手数料・登記関連費用・新規加入分の火災保険料など)。最新の対象範囲は公式サイトでご確認ください。

PayPay銀行の住宅ローンは保証料が無料!

PayPay銀行の住宅ローンは保証会社や保証人が不要です。そのため保証会社に支払う保証料が発生しません。公式サイトでも「当社へのお支払いは事務手数料のみ。保証料や印紙税はかかりません」と明記されています(2026年7月時点)。

保証料は、住宅ローン契約者が何かしらの理由で住宅ローンを返済できなかった場合に、保証会社が金融機関に住宅ローン残高を弁済する仕組みに対する費用です。仮にこの状態になっても住宅ローン契約者の返済義務は変わりません。返済先が保証会社に変わるだけであり、住宅ローンを利用する側には直接のメリットがほとんどない、金融機関側のリスクに備えるための仕組みといえます。

PayPay銀行ではこの保証会社の仕組みがありませんが、保証会社は地銀・信用金庫など多くの金融機関で今も採用されている仕組みです。徳島など地方の金融機関で住宅ローンを検討する際は、見積もりに保証料が含まれているかを必ず確認しましょう。

保証料型の住宅ローンでネックになるのは、審査結果によって保証料が変動し、審査が終わるまで諸費用の総額が確定しない点です。保証料の仕組みがないPayPay銀行では、借入金額×2.20%(税込)の事務手数料以外に大きな費用はなく、申し込む前から諸費用を計算できます。

なお、借り換えの方は、既存の金融機関で保証料を一括前払いしている場合、完済時に戻し保証料の返還を受けられることがありますので、手続きを忘れないようにしましょう(返戻の際に保証会社の事務手数料が差し引かれる場合があります)。

コスト構造の違いをまとめると次のようになります。

項目PayPay銀行保証料型の銀行(地銀・信金などの従来型)
保証料0円(保証会社なし)審査結果により変動(一括前払いまたは金利上乗せ)
事務手数料借入金額×2.20%(税込)数万円程度の定額型が多い(別途保証料がかかる)
印紙税0円(電子契約)紙の契約書の場合、借入額に応じて2万〜10万円
諸費用の確定時期申込前から計算できる保証料は審査後に確定

ちなみに、メガバンクのみずほ銀行も現在は「ローン取扱手数料型(借入金額の2.2%〔税込〕を借入時に支払い、そのぶん金利は低め)」と「借入時負担ゼロ型(初期費用0円、そのぶん金利は高め)」の2プランを案内しています(2026年5月1日現在・みずほ銀行公式サイト)。大手行でも従来の「保証料一括前払い」に代わり、ネット銀行と同じ手数料型が主流になりつつあるということです。どの銀行で借りるにしても、「保証料型か、手数料型か」というコストの型を確認することが、諸費用を把握する第一歩になります。

PayPay銀行の住宅ローンでは収入印紙代が不要

最後に紹介をしたいのが、PayPay銀行の住宅ローンには収入印紙が不要であること。これは住宅ローンの契約書が電子化されているためであり、住宅ローン借入額が高額になるほどメリットが大きくなります。

印紙税法では、課税対象となる文書は紙で作成されたものに限られています。電子文書で作成された契約書は、印紙税の課税対象外となるため、収入印紙を貼付する必要がありません。このため、電子化されたPayPay銀行の住宅ローンの締結では収入印紙が不要となります。

PayPay銀行の住宅ローンは最大2億円まで借りることが可能ですので(2026年7月時点・商品要項)、収入印紙で最大10万円も諸費用が安く済むことになります。

住宅ローン借入額収入印紙額
500万円超から1000万円以下1万円
1000万円超から5000万円以下2万円
5000万円超から1億円以下6万円
1億円超から5億円以下10万円
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諸費用の借り入れについてよくいただくご質問

FPとして諸費用がらみでよくお受けする質問にお答えします。

諸費用まで住宅ローンに組み込むと、審査は厳しくなりますか?

借入額が増えるぶん年間返済額が増え、返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)が上がるため、審査に影響する可能性はあります。また、物件価格を超える借り入れ(いわゆるオーバーローン)に近づくほど、売却時にローン残高が売却額を上回りやすくなる点にも注意が必要です。組み込めるからといって上限まで借りるのではなく、家計に無理のない範囲で利用しましょう。

諸費用を組み込むのと、手持ちの現金で払うのはどちらがいいですか?

諸費用を組み込めば当面の持ち出しは減りますが、その分にも利息がかかります。一方、現金で払いすぎて手元資金が枯渇すると、引っ越し後の急な出費に対応できません。「生活予備費(生活費の半年分程度)を手元に残す」ことを優先し、それを超える部分で諸費用を現金負担するのが、私がご相談でよくお伝えする目安です。ご家庭の状況によって最適解は変わりますので、迷ったらFPなどの専門家にご相談ください。

まとめ:諸費用の「型」を知って、総コストで住宅ローンを選びましょう

PayPay銀行の住宅ローンは、①仲介手数料や登記費用・引っ越し費用などの諸費用も組み込んで借りられる、②保証料が不要で諸費用が事前に計算できる、③電子契約で印紙税もかからない、と諸費用面の分かりやすさが際立つ住宅ローンです。

なお、保証料0円の分かりやすいコスト構造はネット系銀行に広がっており、たとえばSBI新生銀行も保証料0円・一部繰上返済手数料0円で、事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型。こちらは店舗での対面相談にも対応しているので、「ネット完結は不安だけど諸費用は抑えたい」という方の比較候補になります。地方にお住まいの方も、身近な地銀・信金の保証料型と、こうした手数料型のネット系銀行を総コストで比べてみてください。最新の金利・手数料は各行公式サイトでご確認ください。

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