pixta_11961109_Sソニー銀行や住信SBIネット銀行などのネット銀行が扱っている住宅ローンは金利も低く、有利な住宅ローンが多いです。

しかし、ソニー銀行や住信SBIネット銀行で住宅ローンを借りる場合の最大の弱点が、注文住宅を建築する時に必要な「つなぎ融資を利用できない」というものです。

中古住宅や新築、中古にかかわらずマンションを購入する場合はつなぎ融資は必要ありませんが、土地を購入して注文住宅を建てる場合はほとんどの場合でつなぎ融資が必要になります。

つなぎ融資に対応している住宅ローンを選べば良いだけですが、住宅ローンの金利や商品性が優れていないと支払うお金が数十万円〜100万円以上変わってきます。

 

注文住宅を建てる予定だが、有利なソニー銀行や住信SBIネット銀行の住宅ローンも利用したい。そのようなことを考えている人の為に、その方法を紹介していきます。

楽天銀行ならつなぎ融資に対応

楽天銀行はネット銀行としては珍しく「つなぎローン」に対応しています。具体的には、土地取得資金や、着工金、中間金の3回にわけてお金を借りることができます。このつなぎローンは、金利選択型・フラット35の両方に対応しているので、変動金利・固定金利両方の金利タイプでつなぎ融資に対応していることになります。

注文住宅をネット銀行の低金利のネット銀行の住宅ローンを利用して建築したいと考えている人は楽天銀行は選択肢の1つになると言えます。フラット35はどの金融機関に申し込んでも基本的につなぎ融資に対応してもらえますが、低金利のネット銀行の変動金利タイプの住宅ローンでつなぎ融資に対応している事例としては非常に珍しいと言えます。

変動金利の希望の人はこちら(金利選択型)

固定金利を希望する人はこちら(フラット35)

つなぎ融資とは何か?

まず、そもそもつなぎ融資とは何か?という説明をしておきます。

つなぎ融資とは、建物が引き渡しになるまでに必要な資金について融資を受けることです。家を建てるにはお金がかかる。そのお金は住宅ローンで用意したいけど、家ができているわけではないので住宅ローンはまだ借りられない。そんな段階で「土地の購入費」「着工金」「中間金」などを用意するために利用するのがつなぎ融資です。

土地購入費や着工金、中間金など住宅ローンを借りるまでの”つなぎ”としてお金を貸す商品がつなぎ融資というわけです。

注文住宅を建築する場合は住宅ローンの前につなぎ融資が必要

注文住宅の場合、ほとんどの場合で先に土地を買って、その上に建築をするという流れになります。土地を購入するための資金を持ち合わせていなければ、どこかから借りてくる必要があります。そこで、つなぎ融資を利用する必要があります。

また、建物代金についても3分割で払う場合がほとんどです。法律では代金の支払いは建物引き渡し時に一括でとされていますが、ハウスメーカーや工務店側は建物の引き渡しまでに自腹を切って材料を仕入れたり人件費を支払う必要があります。

そのための費用をまかなうために、着工金や中間金の支払いを要求してくるハウスメーカーや工務店がほとんどです。

着工金や中間金は工務店に寄りますが、建築代金の3割程度であることが多いです。建物が2,000万円なら600万円とか700万円ですね。このときに、支払える現金を持っていないとつなぎ融資を利用する必要があります。

注文住宅を建築する場合で着工金や中間金を回避する方法

上にも書きましたが、建物代金の支払いは原則建物の引き渡し時です。これより前に代金を要求すること、つまり着工金や中間金を請求する場合は、それ相応の保証人を設定する必要があると建設業法21条で定められています。

以下、建設業法21条です。

(契約の保証)

第21条 建設工事の請負契約において請負代金の全部又は一部の前金払をする定がなされたときは、注文者は、建設業者に対して前金払をする前に、保証人を立てることを請求することができる。但し、公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社の保証に係る工事又は政令で定める軽微な工事については、この限りでない。

【令】第6条の2

2 前項の請求を受けた建設業者は、左の各号の一に規定する保証人を立てなければならない。

一 建設業者の債務不履行の場合の遅延利息、違約金その他の損害金の支払の保証人

二 建設業者に代つて自らその工事を完成することを保証する他の建設業者

3 建設業者が第1項の規定により保証人を立てることを請求された場合において、これを立てないときは、注文者は、契約の定にかかわらず、前金払をしないことができる。

つまり、「着工金や中間金を請求するんでしたら、保証人を立ててください。それができないなら中間金も着工金も支払いません。」と言えるということです。

着工金や中間金を払わなくてよくなるメリットは、つなぎ融資にかかる利息や手数料を支払わなくてよくなることと、工事途中で工務店が倒産したときにお金が返ってこなくなるリスクを防げることです。

ただ、この法律を盾にがんがんハウスメーカーや工務店と交渉するのも、建設会社側の心象を悪くしてしまいかねません。一つの交渉の材料として持っておくくらいの使い方がいいでしょう。

つなぎ融資不可の住宅ローンでつなぎ融資を利用する方法

それでは、ソニー銀行や住信SBIネット銀行などのネット銀行、三菱UFJ銀行などの一部のメガバンクの住宅ローンを利用する場合で、本来不可であるつなぎ融資を利用する方法をお伝えします。

地銀の住宅ローンに申し込み、引き渡しの際に住宅ローンの借換をする

つなぎ融資不可の銀行の住宅ローンを借りる場合で、つなぎ融資を利用する方法は、つなぎ融資部分だけ別の銀行の住宅ローンを利用するという方法です。

つまり、土地代金や着工金、中間金までは別の銀行の住宅ローンから融資を受け、建物が引き渡しになると同時にソニー銀行や住信SBIネット銀行などの住宅ローンへ「借り換え」するという流れです。

地方銀行や信用金庫、ろうきん、JAなどはほとんどの場合でつなぎ融資、つまり建物引き渡し前の住宅ローン融資に対応しています。

土地代や着工、中間金については地銀などで借り入れ、引き渡し時にネット銀行へ借り換えします。

つなぎ融資部分だけ別の銀行の住宅ローンを使う流れ

少しややこしいので、どんな流れになるか解説します。

条件は以下の通りです。

  • 建物2,000万円(着工金、中間金ともに700万円)
  • 土地1,000万円

それでは流れです。

  1. ソニー銀行や住信SBIネット銀行などの銀行で住宅ローンの審査申し込みをする。(建物と土地を合わせた3,000万円で審査申し込み)
  2. 1の審査に通過していることを確認できた後、地方銀行、信金、ろうきん、JAなどで住宅ローンの審査申し込みをする
  3. 地銀などから土地代1,000万円の融資を受ける
  4. 地銀などから着工金700万円の融資を受ける
  5. 地銀などから中間金700万円の融資を受ける(地銀からの融資合計2,400万)
  6. 引き渡し時にソニー銀行から3,000万円の融資を受け、地銀へ2,400万円返済する
  7. ソニー銀行へ3,000万円返済していく

これで、本来つなぎ融資を実施していないソニー銀行や住信SBIネット銀行などのネット銀行、三菱東京UFJ銀行などのメガバンクの住宅ローンを利用できます。

この流れについて利用可能かどうか住信SBIネット銀行へ問い合わせてみた回答

本当にこれで大丈夫なのか、確認するために住信SBIネット銀行へ問い合わせてみました。その問い合わせ内容と回答をご確認ください。

【問い合わせ内容】

お世話になります。

注文住宅を計画中です。

土地代金や着工金などは住信SBIネット銀行さんでは融資不可とのことですが、土地代金や着工金、中間金を地方銀行や信用金庫などから借り入れし、引き渡し時に土地代金含む全額を住信SBIネット銀行さんから借り入れ、土地代金や着工金を借りた銀行へ返済してしまうという方法は可能でしょうか?

流れはこうです。

土地代金、建物代金併せて3,000万円とします。

1.住信SBIネット銀行さんへ審査申し込み→通過

2.地方銀行で審査申し込み→通過

3.土地代金、着工金、中間金を併せて仮に2,300万円地方銀行から融資をしてもらう

4.建物引き渡し時に3,000万円を住信SBIネット銀行さんから融資を受け、2,300万円を地方銀行へ返済する

5.3,000万円を住信SBIネット銀行さんへ返していく

これが可能かどうか教えていただければと思います。

よろしくお願いします。

【回答】

住信SBIネット銀行をご愛顧いただきありがとうございます。

このたびは三井住友信託銀行のネット専用住宅ローンのご利用をご検討いただき、誠にありがとうございます。

お問合せいただいた件についてご案内いたします。

このたびお客さまよりお問合せいただいている方法は、つなぎ融資を他金融機関でうけられる方法と存じます。

その場合、お取扱いが可能です。

当社では、融資を行うタイミングが、建物完成後、物件引渡しの際に融資金全額を一括となります。

そのため、土地代金や着工金などの先行してお支払いが必要な金額は、このたびお客さまが

お問合せいただいた方法である、つなぎ融資を他金融機関でうけていただくようになります。

とありました。つまり、つなぎ融資部分だけを地銀などから借りてきて、ソニーや住信SBIネット銀行へ引き渡し時にスイッチする方法で問題ないということです。

ただし、住信SBIネット銀行は以下の場合住宅ローンを利用できないようです。

  • つなぎ融資ではなく、現金で土地代金を支払った場合
  • 着工金や中間金を現金で立て替えた場合(諸条件を満たすことで借り換え可能)

利用時は念のために住信SBIネット銀行などへ直接確認してください。

さて、本来つなぎ融資不可の銀行の住宅ローンでつなぎ融資を利用する方法ですが、注意点がいくつかあるので紹介しておきます。

注意点1:最初に借りる住宅ローンは金利にこだわる必要はない

住宅ローンは低い金利のものを選びたくなると思いますが、この使い方では最初に借りる住宅ローンはすぐに返済してしまうので金利にこだわる必要はありません。

ネット銀行の住宅ローンの審査に落ちて結局使い続けなければならなくなる危険性はあるので全く気にする必要がないとは言いませんが、事務手数料や保証料など帰ってこないお金や一部しか返してもらえないような初期費用に注意して選ぶようにしましょう。

注意点2:地銀などへはつなぎ融資だけ受けたいと言ってはいけない

まず、土地代や着工金などのつなぎ融資だけを融資してもらうときに、「つなぎ部分だけ融資してください。それが終わったら別の住宅ローンへ借り換えますから。」と言ってはいけません。

そんなことを言うと、つなぎ融資の部分すらその銀行から貸してもらえなくなります。

なぜなら、つなぎ融資部分だけでは地銀や信金は儲からないからです。それなのに、通常の住宅ローンを借りるのと同じように審査や手続きが必要になります。にもかかわらず、借り換えされることがわかっていて儲からないことがわかっているなら、はじめから融資しようと思いません。

なので、つなぎ融資だけを受けるつもりでも、あくまで通常通り住宅ローンを借りるつもりで審査や手続きをしてください。

注意点4:つなぎ融資を受ける銀行の住宅ローンに申し込みをする前に本命銀行の住宅ローンの審査を通しておく

もし、時間的な制約がなければ、これは確実にやっておいた方が良いです。つなぎ融資を受ける目的の地銀などへ住宅ローンの審査申し込みをする前に、本命の銀行の住宅ローン審査申し込みをしましょう。

本命の住宅ローン審査に通過したことを確認した後、つなぎ融資を受けるために地銀などの住宅ローン審査申し込みをした方が良いです。

なぜなら、地銀で住宅ローンの申し込みをしたあと本命住宅ローンの審査を出したのに通らないと、地銀の不利な住宅ローンを借りなければいけなくなってしまうかもしれないからです。

本命住宅ローンに通らないと、また別の住宅ローンを探したり申し込んだりするのに慌てます。落ち着いて行動できるように、本命住宅ローンの審査通貨は先に済ませておきましょう。

注意点4:住宅ローンの審査、申し込みの手続きが2重になる

これは注意点ではないですが、本来つなぎ融資不可の住宅ローンでつなぎ融資を利用する際のデメリットです。

本命の住宅ローンとつなぎ融資を受けるための住宅ローンと、手続きが二重になります。また、契約書に貼り付ける印紙代も2倍になります。

手間をかけても良いから、ソニーや住信SBIネット銀行などの有利な住宅ローンを利用したいということなら、やってみられるといいと思います。

注意点5:つなぎ目的で融資を受けた地銀への気まずい思い

はじめは住宅ローンを借りるつもりで申し込みをするのに、最終的には1年も待たずネット銀行へ住宅ローンを借り換えしてしまいます。

その時の気まずさを乗り越える必要があります。そのため、知人や友人が勤めている銀行やその支店でこのテクニックを利用するのはやめておいた方が良いでしょう。

つなぎ融資目的で申し込みをする地銀の住宅ローンの選び方

次に、つなぎ融資目的で住宅ローンの申し込みをする銀行や住宅ローンの金利タイプの選び方を紹介します。

これはぶっちゃけて言うとどこでもいいですし、住宅ローンの金利タイプも何でも良いです。

なぜなら、つなぎ融資を借りる期間は長くても1年くらいなので、どの住宅ローンにしてもそこまで大差は無いからです。

試しにつなぎ融資の利息がいくらかかるのか計算してましょう。

つなぎ融資の利息の計算方法

条件は以下の通りです。

  • 土地価格1,000万円全額借りる
  • 着工金700万円
  • 中間金700万円
  • 引き渡しまでの期間は土地購入から半年、着工金から4ヶ月、中間金から2ヶ月とします。
  • つなぎ融資に利用する住宅ローンは3年固定、0.75%とします。

土地購入のつなぎ融資にかかる利息:1,000万円×0.75%/12ヶ月×6ヶ月=37,500円

着工金のつなぎ融資にかかる利息:700万円×0.75%/12ヶ月×4ヶ月=17,500円

中間金のつなぎ融資にかかる利息:700万円×0.75%/12ヶ月×2ヶ月=8,750円

合計:37,500円+17,500円+8,750円=63,750円

となります。

これが、住宅ローンの金利が1%だったとすると、つなぎ融資にかかる利息の合計は85,000円になります。

金利が0.25%変わっても1万円ちょっとしか変わりません。なので、そこまで真剣に金利が一番低いところ!と探すのではなく、普段使っている銀行などの便利が良いところや、工務店や不動産屋さんが紹介してくれる銀行の住宅ローンを選ばれるといいと思います。

とにかく金利が低いものでいい

つなぎ融資に利用する住宅ローンの金利タイプは、その銀行が持っている住宅ローンの金利タイプの中で一番低い金利が提示されているものにしましょう。

変動金利なら変動金利、3年固定なら3年固定です。どうせ借り換えするんだから、金利が一番低いものにしておいて大丈夫です。

ただし手数料が高くて金利が低いような住宅ローンを選ぶ必要はありません。手数料は戻ってきませんので。

保証料は一括払いではなく金利上乗せを選ぶ

保証料がかかる場合は、一括払いではなく金利上乗せを選びましょう。一括払いにしておいても住宅ローンを借り換えた際にほぼ全額返ってきますが、その間数十万円というお金が人質に取られたままになってしまいます。

上にも書いたとおり、金利が上乗せになって高くなってもつなぎ融資にかかる利息に大差は生まれません。

つなぎ融資目的で借りる住宅ローンの保証料は一括払いではなく、金利上乗せを選んでおきましょう。

返済年数は35年

つなぎ融資目的で借りる住宅ローンの返済年数は35年でOKです。もしくは、借りられる最長の年数にしておきましょう。

半年から1年しか借りないので、条件は何でも大丈夫です。それよりも重要なのは本命住宅ローンの金利タイプや返済年数をどうするかですね。

まとめ

多くの場合で、地銀や信用金庫などの住宅ローンを利用するよりも、ソニーや住信SBIネット銀行などのネット銀行の住宅ローンの方が条件が良いです。

今回、低金利のネット銀行の大半が「つなぎ融資を利用できない」という弱点がありますので、それを回避しつつ住宅ローンを借りるためのテクニックを紹介しました。

住宅ローン選びで支払うお金が数十万円〜100万円以上変わってきたり、セットされている団体信用生命保険の保障内容も変わってきます。

今回は手間も時間も(諸費用も)かかる裏ワザのような方法を紹介しましたが、この記事があなたにとって有利な住宅ローン選びに少しでも役立てば幸いです。

なお、冒頭でも紹介した楽天銀行はつなぎ融資に対応していますので、めんどうなことをしたくないけどネット銀行の住宅ローンを利用したいと思う人は楽天銀行の住宅ローンに申し込んでみると良いでしょう。

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