住宅ローンで1億円以上を借りられる金融機関は、いまでは珍しくありません。ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)・SBI新生銀行・ソニー銀行・みずほ銀行・りそな銀行は上限3億円、SMBC信託銀行は5億円、auじぶん銀行・イオン銀行は2億円、フラット35も1億2,000万円まで借りられます(2026年10月時点)。
ただ、高額借入で本当に差がつくのは上限額そのものではありません。金利・定率型の事務手数料・保証料・団信の保障限度額の4点です。この観点から、注目したい住宅ローンと注意点をFP(ファイナンシャル・プランナー)の視点で順に見ていきます。
都市部ほどではないものの、地方でも土地付きの注文住宅や二世帯住宅で借入額が大きくなるご相談は増えています。借入額が1億円を超えると、金利が0.1%違うだけで総返済額が数十万円から数百万円単位で変わることがあります。
また、借入時の事務手数料や保証料などの諸費用も重要です。たとえば事務手数料が「借入金額×2.20%(税込)」の住宅ローンで1億円を借りると、事務手数料だけで220万円、2億円なら440万円かかります。
そのため、1億円以上の住宅ローンでは「金利の低さ」だけでなく、「事務手数料は安いか」「保証料は必要か」「団信や疾病保障は十分か」「繰上返済手数料はかかるか」まで含めて、総返済額を抑えやすい住宅ローンを選ぶことが大切です。
1億円以上の借り入れに対応したおすすめ住宅ローン
まずは、1億円以上の借り入れに対応している住宅ローンの中から、特に注目したい住宅ローンを紹介します。
高額の借り入れで、まず検討したいのがSBIマネープラザで相談できるドコモSMTBネット銀行の住宅ローン(対面相談コース)です。借入金額は最大3億円で、1億円を超える物件の購入や借り換えにも対応しています。
SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者です。店舗で担当者に相談しながら、申込みから借入れまでサポートを受けられます(相談は無料)。
高額借入ほど、金利タイプの選び方や繰上返済の計画で総返済額が大きく変わります。返済予定表をもとにした試算や資金計画の相談ができるのは、対面相談ならではの安心材料です。
団信「スゴ団信」も対面相談コースで付帯します。借入時に満50歳以下なら、3大疾病50%保障と全疾病保障が金利の上乗せなしで付きます。
※PR SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者です。
全期間固定金利で高額の借り入れを考えるなら、SBIアルヒのフラット35が候補です。フラット35の融資限度額は、2026年4月実行分から1億2,000万円に引き上げられました。
完済まで金利が変わらないため、借入額が大きく金利上昇の影響が心配な方でも、返済計画を立てやすいのが特徴です。SBIアルヒはフラット35の実行件数シェアが2025年度27.7%で、16年連続No.1です。
※2010年度-2025年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2026年3月末現在、SBIアルヒ調べ)
ただし、フラット35だけで借りられるのは1億2,000万円までです。それを超える分は、民間の住宅ローンとの組み合わせや自己資金で考える必要があります。
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1億円・2億円の融資に対応する住宅ローンが増えている理由
近年、日本でも住宅価格の上昇が続いています。特に首都圏や都市部では、新築マンションや注文住宅で1億円を超える物件も珍しくなくなってきました。
以前は住宅ローンの借入上限を1億円程度に設定する金融機関が多く、1億円を超える物件を買うには自己資金を多めに用意する必要がありました。住宅価格の高騰や共働き世帯の増加を背景に、金融機関側でも借入上限額を引き上げる動きが広がっています。
フラット35も、2026年4月実行分から融資上限額が8,000万円から1億2,000万円へ引き上げられました(住宅金融支援機構 フラット35)。高額物件でも、長期固定金利のフラット35を選択肢に入れやすくなっています。
とはいえ、1億円を超える住宅ローンでは、通常以上に審査が慎重に行われます。年収や返済負担率だけでなく、勤務先、勤続年数、資産背景、自己資金の割合、物件の担保評価も重要な審査ポイントです。
そのため、「いくらまで借りられるか」だけでなく、「無理なく返済できるか」「金利上昇時にも家計が耐えられるか」「団信や疾病保障は十分か」まで含めて比較することが大切です。
1億円以上借りられる住宅ローン一覧
かつて日本の住宅ローンは、1億円を超える高額借入に対応する商品が限られていました。富裕層向けの部門を持つ一部の金融機関を除けば、1億円超の住宅ローンは一般的な選択肢とは言いにくかったのです。
しかし近年は、不動産価格の上昇を背景に住宅ローン市場も大きく変わりました。不動産経済研究所によると、2025年度の東京23区の新築マンションの平均価格は1億3,784万円、首都圏全体でも9,383万円と過去最高を更新しています。
東京カンテイの調査でも、東京23区の中古マンション価格(70㎡換算)は1億2,000万円台まで上昇しています。一方で、地方では同じ予算でも十分な広さの土地付き住宅を確保しやすいという地域差もあります。
こうした変化を受け、上限を2億円、3億円へ引き上げる金融機関が増えています。高額物件を検討する人にとって、以前より住宅ローンの選択肢は大きく広がったといえるでしょう。
ただし、上限額が高い住宅ローンでも、誰でも上限まで借りられるわけではありません。実際の借入可能額は、年収、返済負担率、勤務先、勤続年数、自己資金、担保評価、信用情報などから総合的に判断されます。
| 金融機関 | 商品名 | 借入限度額 | 申込方法 |
| SBIマネープラザ(ドコモSMTBネット銀行) | 住宅ローン(対面相談コース) | 3億円 | 店舗・オンライン相談 |
| SBIアルヒ | フラット35 | 1億2,000万円 | 店舗、インターネット |
| SBI新生銀行 | パワースマート住宅ローン | 3億円 | インターネット |
| ソニー銀行 | 住宅ローン、変動セレクト住宅ローン、固定セレクト住宅ローン | 3億円 ※2026年5月11日以降の申込分 |
インターネット |
| みずほ銀行 | ネット住宅ローン | 3億円 | インターネット |
| ドコモSMTBネット銀行(WEB申込コース) | 住宅ローン(WEB申込コース) ※2026年10月30日17時で仮審査申込の受付終了予定 |
3億円 | インターネット |
| りそな銀行 | りそな住宅ローン | 3億円 | 店舗、インターネット |
| みなと銀行 | 大型住宅ローン | 2億円 | 店舗 |
| イオン銀行 | 住宅ローン | 2億円 | 店舗、インターネット |
| auじぶん銀行 | 住宅ローン | 2億円 | インターネット |
| 千葉銀行 | プレミアム住宅ローン | 3億円 | 店舗 |
| SMBC信託銀行 | 住宅ローン | 5億円 | 店舗 |
※2026年10月時点の各金融機関の案内をもとに作成。借入限度額や商品内容は変更されることがあります。
1億円以上の融資に対応した住宅ローンのメリット・デメリット
ドコモSMTBネット銀行(SBIマネープラザ・対面相談コース)のメリット・デメリット
ドコモSMTBネット銀行の住宅ローンは、借入上限金額が3億円で、団信の保障限度額も3億円です。1億円を超える高額物件でも、借入額全体を団信の対象にしやすい住宅ローンです。
注意したいのは申込ルートの変更です。ネットで手続きする「WEB申込コース」は、2026年10月30日(金)17時で仮審査申込の受付を終了する予定です。それまでに仮審査を申し込んだ方はWEB申込コースで手続きを続けられますが、これから申し込む方は、SBIマネープラザなど銀行代理業者が窓口になる「対面相談コース」を使います。
対面相談コースでも「スゴ団信」が付帯し、借入時に満50歳以下なら3大疾病50%保障と全疾病保障が上乗せなしで付きます。高額借入では、万一の病気やケガが家族に与える影響も大きいので、保障内容は金利と同じくらい重要です。
デメリットは、審査結果によっては表示金利に年0.1〜0.55%が上乗せされる場合があることです(WEB申込コースは年0.1〜0.3%)。また、対面相談コースの「環境配慮型住宅への特別金利優遇」は2026年9月実行分で終了しています。金利は申込時点の条件で必ず確認しましょう。団信の中身はスゴ団信の保障と上乗せ金利の解説で詳しく取り上げています。
※PR SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者です。
SBIアルヒ(フラット35)のメリット・デメリット
SBIアルヒのフラット35は、完済まで金利が変わらない全期間固定金利で、借入額が大きいほど気になる「金利上昇で返済が増えるリスク」をなくせるのがメリットです。融資限度額は1億2,000万円です。
一方で、全期間固定金利は変動金利より金利水準が高めになります。2026年10月のフラット35(借入期間21〜35年・融資率9割以下)の最頻金利は年3.830%です(住宅金融支援機構 フラット35の金利情報)。
また、1億2,000万円を超える部分はフラット35だけでは借りられません。事務手数料もかかるので、金利の安定と総コストのバランスで判断しましょう。
SBI新生銀行 住宅ローンのメリット・デメリット
SBI新生銀行の住宅ローンは、最大3億円までの借り入れに対応しています。2024年9月2日からは団信の保障限度額も3億円に引き上げられ、3億円までの借入額全体が団信の保障範囲になりました。
事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率タイプで、一般団信は上乗せ金利なしで付きます。保証料は不要です。変動金利のほか、10年固定・20年固定など一定期間の金利を固定できるタイプも選べます。
デメリットとしては、定率タイプの事務手数料が高額借入ほど大きくなる点と、固定金利の表示金利が「自己資金10%以上」の優遇を適用した水準である点です。同行の特徴はSBI新生銀行の住宅ローンのメリット・デメリットで解説しています。
ソニー銀行 住宅ローンのメリット・デメリット
ソニー銀行の住宅ローンのメリットは、ネット銀行の利便性と、商品タイプによって金利と手数料のバランスを選べる点です。2026年5月11日以降の申込分から、融資上限額が3億円に拡大しました。
商品は、通常の住宅ローン、変動金利を重視する方向けの「変動セレクト住宅ローン」、固定金利を重視する方向けの「固定セレクト住宅ローン」の3つです。商品によって手数料や金利の設計が違うため、借入額や返済方針に合わせて選びます。
また、加入時50歳未満なら「がん団信50」(がん50%保障)が上乗せ金利なしで付きます。上乗せ金利年0.1%の「がん団信100」を選べば、残高100%の保障に加えてがん診断給付金100万円も受け取れます。商品ごとの違いはソニー銀行の住宅ローンのメリット・デメリットと落とし穴にまとめています。
一方で、金利の低さだけで商品を選ぶと、事務手数料が高くなる場合があります。高額借入では手数料の違いが数百万円単位になることもあるため、金利と手数料を合わせて比べてください。
auじぶん銀行 住宅ローンのメリット・デメリット
auじぶん銀行は、変動金利を中心に注目されてきたネット銀行の住宅ローンです。スマホやパソコンから来店不要で手続きできます。借入限度額は最大2億円なので、2億円を超える場合は他行を検討することになります。
借入時50歳以下なら、がん50%保障・4疾病50%保障・全疾病長期入院保障などが上乗せ金利なしで付く点もメリットです。電子契約なので紙の契約書に貼る印紙税がかからず、高額の契約ほど効果が大きくなります。
一方で、事務手数料は借入金額に対する定率タイプです。借入額が大きいほど手数料も大きくなるので、金利のメリットと初期費用を合わせて比べる必要があります。
SMBC信託銀行 住宅ローンのメリット・デメリット
SMBC信託銀行の住宅ローンの大きな特徴は、最大5億円までの融資に対応している点です。都心部の高額マンションや高級戸建てなど、一般的な住宅ローンの上限では資金が足りないケースで候補になります。
一方で、物件所在地や担保評価、資産背景などの条件が重視される可能性があります。また、団信の保障限度額や保障内容が借入額全体をカバーできるかは、事前に必ず確認しましょう。
1億円以上の住宅ローンで注意したいポイント
金利差の影響が大きい
1億円以上の住宅ローンでは、0.1%、0.2%の金利差でも総返済額に大きな違いが出ます。「なんとなく有名な銀行」で決めず、複数の金融機関で金利や優遇条件を比べることが大切です。
実際に金利は動いています。当社編集部が2026年10月1日に主要14の金融機関・機関の公式サイトで住宅ローン金利を確認し、前月と比べられた127件を集計したところ、121件が引き上げ、6件が据え置き、引き下げは0件でした(当社調べ・銀行×商品×借入区分×金利タイプなどの組み合わせ件数。フラット35は機構の公表金利を取扱各社の行に展開)。
背景には金融政策の変化があります。日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を年1.25%程度へ引き上げました。変動金利は、短期プライムレート→各行の基準金利→適用金利という順に時間差をおいて反映されます。
固定金利の目安となる長期金利も高い水準です。財務省の国債金利情報では、2026年10月1日の10年国債の金利は3.092%でした。1億円超の借入では0.1%の差が総返済額で数百万円規模になり得るので、事前審査から本申込までの間に金利が動いたら、必ず返済額を計算し直してください。
事務手数料・保証料の負担が大きくなりやすい
高額ローンでは、事務手数料や保証料の負担も大きくなります。特に事務手数料が定率タイプだと、1億円の借り入れで220万円、2億円で440万円と、初期費用が大きく膨らみます。
一方で、定額型の事務手数料を選べる住宅ローンもあります。金利だけを見ると定率タイプが有利に見えても、初期費用を含めた総支払額で比べると定額タイプが有利になるケースもあります。
団信の保障限度額を確認する
1億円以上の住宅ローンでは、団体信用生命保険の保障限度額も必ず確認しましょう。金融機関によっては、住宅ローンの借入上限額と団信の保障限度額が一致していない場合があります。
たとえば3億円まで借りられる住宅ローンでも、団信の保障限度額が2億円までなら、万一の際に1億円分のローンが残る可能性があります。また、借入額が1億円を超えると、団信の加入に健康診断書の提出が必要になることが多い点も覚えておきましょう。
金利上昇時の返済負担を確認する
高額ローンで変動金利を選ぶ場合、金利上昇時の返済負担には特に注意が必要です。借入額が大きいほど、金利が上がったときの毎月返済額の増え方も大きくなります。
変動金利は借入時の金利が低く見えやすい一方で、将来金利が上がれば返済額が増えます。高額借入では、金利が1%、2%上がった場合の返済額までシミュレーションしておくと安心です。
売却や住み替えも想定しておく
1億円以上の住宅ローンでは、将来の売却や住み替えも視野に入れておくことが大切です。高額物件は価格変動の影響も大きく、資産価値が下がると、売却しても住宅ローンを完済できない可能性があります。
物件価格だけでなく、立地、流動性、将来の売りやすさ、周辺相場の安定性も確認しておきましょう。高額ローンは、住宅購入であると同時に長期の資産計画でもあります。
1億円以上の住宅ローンに関するよくある質問(FAQ)
Q. 地方に住んでいても1億円以上の住宅ローンは借りられますか?
A. 借りられます。ネット銀行は全国対応で、SBIマネープラザの対面相談はオンラインでも利用できます。ただ、借入可能額は担保評価や年収・返済負担率で決まり、地方では1億円超が必要になるケースは限られます。経営者・役員の方は社長・会社役員・経営者の住宅ローン審査もご覧ください。
Q. 借入額が大きいと、変動金利と固定金利のどちらがよいですか?
A. 一概には言えませんが、借入額が大きいほど金利上昇時の返済増加額も大きくなるため、金利が上がったときに家計が耐えられるかが判断の軸です。不安があれば固定金利タイプやフラット35も候補にし、変動を選ぶなら金利が1〜2%上がった場合の返済額を必ず試算しましょう。
Q. 事務手数料は「定率タイプ」と「定額タイプ」のどちらがお得ですか?
A. 借入額が大きいほど、借入金額×2.20%(税込)などの定率タイプは手数料額が膨らみます。金利がわずかに高くても、定額タイプを選べる商品のほうが総支払額で有利になることもあります。表示金利だけで決めず、事務手数料まで含めた総支払額で比べるのが高額ローンの鉄則です。
Q. ドコモSMTBネット銀行のWEB申込コースが終わったら、高額の借り入れはどう申し込みますか?
A. 2026年10月30日17時でWEB申込コースの仮審査受付が終了した後は、SBIマネープラザなどが窓口の対面相談コースで申し込みます。借入上限は3億円で、スゴ団信も付帯します。
まとめ 1億円以上の住宅ローンは総合比較が重要
住宅ローンは、借入額が大きくなるほど、金利のわずかな差が総返済額に大きく影響します。1億円を35年で借りる場合、金利が0.1%違うだけで、総返済額に数十万円から数百万円規模の差が出ることがあります。
ただし、表示金利だけで判断するのは危険です。事務手数料が定率タイプか定額タイプか、保証料が必要か、団信の保障限度額と疾病保障は十分か、繰上返済手数料がかかるかなど、総支払額に影響する要素をまとめて確認しましょう。
1億円超の住宅ローンは、単なる借り入れではなく長期の資産計画そのものです。借りられる金額ではなく、将来にわたって無理なく返し続けられる金額はいくらか。そこを起点に、金利・手数料・保障・返済計画・将来の売却可能性まで含めて検討してください。ご不安な点があれば、地域の事情も踏まえてFPにご相談ください。
※PR SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者です。
※本記事の金利・借入限度額・団信・手数料は2026年10月時点の内容です。金利は毎月見直され、商品内容も変更されることがありますので、申し込み前に必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。