40代でも住宅ローンは組めますし、借りられる金額は「何歳で完済するか」で大きく変わります。年収600万円で毎月10万円を返す前提なら、65歳で完済する計画では約1,700万〜2,500万円、80歳完済まで延ばせば約2,970万〜3,270万円が目安です(金利年1.500%と仮定した概算)。

40代は30代のときより年収が上がり、家族の人数や勤務地も固まっている方が多い年代です。購入が遅れたと悲観するより、定年までに返すのか、退職後も返済を続けるのかを先に決めてください。借りられる金額も毎月の返済額も、その答えで変わってきます。

この特集記事を執筆・監修したフィナンシャルプランナー

住宅ローンアドバイザー


ファイナンシャルプランニング技能士
経営管理専攻修了(MBA)
住宅ローンアドバイザー
株式会社イジット 代表取締役

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住宅ローン利用者の約3割は40代

住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査(2026年1月調査)」では、2025年4月〜9月に住宅ローンを借りた1,237人のうち、40歳代が381人で全体の約3割を占めています。30歳代の41.1%に次ぐ多さで、40代での借入れはごく普通の選択です。

国土交通省の「住宅市場動向調査」でも、住宅を取得した世帯主の平均年齢は住宅の種類によって30代後半から40代に分かれ、中古住宅ほど年齢が高い傾向があります。家族の事情に合わせて、新築か中古かを含めて考えれば十分間に合います。

40代の借入れでも、65歳の定年をゴールに返済プランを組めば、退職後に住宅ローンが残る心配はなくなります。定年後も返済を続けるなら、繰上返済で前倒しするのか、退職金で返すのか、再雇用の収入で返すのかを決めておく必要があり、ここで計画の立て方が分かれます。

40代の住宅ローン借入額は完済年齢で決まる

40代で借りられる金額は、完済を65歳の定年時にするか、多くの金融機関が上限とする80歳前後にするかで大きく変わります。両者の差は15年あり、借入額への影響はかなりのものです。

国税庁の民間給与実態統計調査(令和7年分・2026年9月公表)によると、平均給与は40〜44歳で531万円、45〜49歳で550万円です(男女計)。この水準より少し上の年収600万円・毎月返済額10万円(返済負担率20%)・金利年1.500%・元利均等返済・ボーナス返済なし・頭金ゼロという前提で、借入額の目安を出してみました。

※実際の審査では、適用金利より高い「審査金利」で返済負担率を計算する金融機関が多く、基準も金融機関ごとに違います。下の表は考え方の目安としてご覧ください。

65歳で完済する場合の借入額の目安

年齢借入期間借入額の目安
40歳25年約2,500万円
41歳24年約2,420万円
42歳23年約2,330万円
43歳22年約2,250万円
44歳21年約2,160万円
45歳20年約2,070万円
46歳19年約1,980万円
47歳18年約1,890万円
48歳17年約1,800万円
49歳16年約1,710万円

1歳遅れるごとに借りられる金額はおよそ80万〜90万円ずつ減っていきます。40代前半と後半では、同じ年収でも選べる物件の価格帯が変わることになります。

80歳で完済する場合の借入額の目安

退職後も返済を続ける前提で、完済を80歳にした場合の目安です(前提は上と同じ、毎月10万円・年1.500%)。

年齢借入期間借入額の目安
40〜45歳35年約3,270万円
46歳34年約3,190万円
47歳33年約3,120万円
48歳32年約3,050万円
49歳31年約2,970万円

多くの金融機関は完済時の年齢の上限を80歳前後としているため、45歳前後までなら35年返済を選べることが一般的です。上限年齢は金融機関ごとに違い、ソニー銀行のように満85歳未満とする銀行もあります。

ただし、年金生活に入ってからも月10万円の返済が続く計画は、家計への負担がかなり重くなります。80歳完済で借りておき、現役のうちに繰上返済で実際の完済時期を前倒しする使い方なら、毎月の返済を抑えながら退職後の負担も減らせると考えています。

40代の借入額は返済負担率20%前後が目安

先ほど返済負担率を20%としたのは、住宅金融支援機構の同じ調査で、返済負担率(年間返済額÷世帯年収)は「15%超〜20%以内」の人がいちばん多く、26.2%だったことを参考にしています。

年収に対して毎月の返済を2割前後に収めておくと、教育費や車の買い替えと両立させやすくなります。地方では車が1家に2台という家庭も多く、この余裕があるかどうかで、家計の苦しさはかなり変わります。

借入額ごとの毎月返済額と年収の目安

借入額ごとの毎月返済額と、返済負担率20%で返せる年収の目安は、下の表のとおりです(35年返済・金利年1.500%・元利均等・ボーナス返済なしで試算した概算)。

借入額毎月返済額の目安年収の目安(負担率20%)
1,500万円約45,900円約280万円〜
2,000万円約61,200円約370万円〜
2,500万円約76,500円約460万円〜
3,000万円約91,900円約550万円〜
3,500万円約107,200円約640万円〜
4,000万円約122,500円約740万円〜
5,000万円約153,100円約920万円〜
6,000万円約183,700円約1,100万円〜

40代の平均給与(531万〜550万円)から考えると、35年返済でも2,500万〜3,000万円前後までが無理のない目安です。65歳完済を目指す場合は返済期間が短くなるぶん毎月の返済額が増えるので、同じ借入額でも一段上の年収が必要になります。

40代の住宅ローンは金利と団信で比べる

年収や勤続年数で審査に通りやすい40代だからこそ、ご自身に合う住宅ローンを時間をかけて探す価値があります。比べるときは、金利と、病気に備える団信の中身をとくに重視してください。住宅ローンは数十年付き合うものなので、小さく見える差も最後には大きな金額になります。

住宅ローン金利は「ネット銀行なら低い」とは限らない

日銀の利上げを受けて、住宅ローン金利は全体として上がっています。2026年10月時点の新規借入の変動金利(最も優遇された場合)を比べると、メガバンクの一部がネット銀行の一部を下回っていて、以前のように「ネット銀行なら低い」とは言えなくなりました。

金利差が返済額にどれだけ響くかを、4,000万円を25年返済(元利均等・ボーナス返済なし・全期間金利一定と仮定)で借りた場合で比べてみます。

項目年1.500%で借りた場合年1.900%で借りた場合
毎月の返済額約160,000円約167,600円
総利息約799万円約1,028万円
総返済額約4,799万円約5,028万円

年0.4%の差で、総返済額には約230万円の差が出ます。変動金利は見直しで動くため、上の数字は全期間金利が変わらないと仮定した概算です。

金利が上がっている今は、金利の低さだけでなく、固定金利への切り替えのしやすさや、一部繰上返済の手数料と方法も比べておきましょう。ネット銀行にはオンラインで一部繰上返済を無料でできるところが多く、手元に余裕ができたときに少しずつ返していけば利息を減らせます。

40代は団信の加入年齢と健康状態に注意

住宅ローンには、死亡や高度障害のときに残高が0円になる団体信用生命保険(団信)が原則として付きます。ネット銀行には、この団信にがんなどへの保障を上乗せなしで付けられるところがあり、加入中の生命保険や医療保険を見直すきっかけにもなります。

40代は、がん保障などが付いた団信に加入できる年齢の上限に気をつけてください。auじぶん銀行もソニー銀行も、保障の手厚い団信は50歳前後までしか選べません。健康診断で指摘がある方は、引受基準を緩めたワイド団信を扱う銀行も候補に入れてください。

auじぶん銀行は、単独で借りる50歳以下(51歳の誕生日の前日までに借入れ)なら、がん・4疾病50%保障と全疾病長期入院保障が付いた団信を上乗せ金利なしで選べます。ただし、50歳以下で一般団信を選ぶと通常より年0.054%低い「一般団信限定金利」になるため、実質的には保障の分だけ金利が少し高くなります(2026年10月時点)。

【ピックアップ】住宅ローンは専門スタッフに相談して決める
SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の2行を所属銀行とする銀行代理業者です。ネット銀行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込めます。

金利が上がる局面では、借入時の金利だけでなく、金利タイプの選び方や団信の保障内容、将来の返済計画まで含めて比べることが大切です。「審査が通るか不安」「自分に合った金利タイプを知りたい」「借り換えでどれくらい得になるか知りたい」という人は、一度相談してみるとよいでしょう。

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戸建て住宅はメンテナンス費用も資金計画に入れる

戸建て住宅の修繕は、マンションの修繕積立金のような仕組みがないため、時期も資金の用意もすべて自分で決める必要があります。主なものだけでも次のような費用がかかります(金額は目安で、建物の仕様や地域によって変わります)。

10年間のメンテナンス費用の目安

  • 軽微な修繕:10万円(年1万円程度)
  • 定期点検:5万円(5年ごとに約2.5万円)
  • 外壁・屋根の点検と補修:30万円
  • 給湯器の交換:20万円
  • 内装のリフレッシュ:20万円
  • 合計:約85万円

20年間のメンテナンス費用の目安

  • 外壁塗装:100万円(10年目と20年目)
  • 屋根の補修・塗装:40万円(10年目と20年目に部分補修)
  • 防水工事:20万円(10年目と20年目)
  • 設備機器の交換:50万円(エアコン、換気扇、給湯器など)
  • 水回りのリフォーム:100万円(20年目)
  • 配管の点検・補修:30万円(10年目と20年目)
  • 初期の軽微な修繕と定期点検:15万円
  • 合計:約355万円

40代で購入すると、こうした大きな出費が教育費のピークや老後資金の準備と重なりやすくなります。住宅ローンの返済計画とあわせて、修繕費の積み立ても毎月の家計に組み込んでください。

40代の頭金ゼロは物件価格と諸費用で判断する

頭金なしでマイホームを買うこと自体はできます。ただ、借りられる金額の範囲で物件を選ぶ必要があり、審査では自己資金が少ない分だけ慎重に見られることがあります。

また、マイホームの購入には物件価格の1割程度の諸費用がかかるとされ、その多くは融資実行までに支払います。手元資金がまったくない状態での購入は現実には難しく、諸費用込みで借りられるローンを使う方法もありますが、そのぶん借入総額と毎月の返済が増える点に注意が必要です。

40代が比べたい住宅ローン

40代は借入期間が短くなりやすく、そのぶん事務手数料などの諸費用の重みが増します。金利だけでなく、手数料と団信もセットで比べましょう。

SBIマネープラザ(ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)の住宅ローン・対面相談コース)

店舗やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込める。通期引下げプランの変動金利は、物件価格の80%以下で年1.600%(2026年10月)。審査結果による上乗せは最大年0.55%。WEB申込コースは2026年10月30日(金)17時で仮審査申込の受付を終了し、以降は対面相談コースでの申込みになる。

※PR SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行を所属銀行とする銀行代理業者です。

SBIアルヒ(フラット35)

全期間固定金利で、退職後まで返済が続いても毎月の返済額が変わらない。2026年10月のフラット35の最頻金利は年3.830%(借入期間21年以上・融資率9割以下)。フラット35は申込時の年齢が満70歳未満で、借入期間の上限は「80歳-申込時の年齢」と35年の短いほう。

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auじぶん銀行 50歳以下の単独借入れなら、がん・4疾病50%保障と全疾病長期入院保障が付いた団信を上乗せ金利なしで選べる
ソニー銀行 がん団信50は上乗せ金利なし、がん団信100は年0.1%の上乗せ(どちらも加入時満50歳未満)。完済時の年齢は満85歳未満まで
SBI新生銀行 保証料・一部繰上返済手数料・一般団信の上乗せ金利が0円。事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型で、仮審査は原則なく本審査のみ

SBI新生銀行は店頭での住宅ローン相談会を行っていないため、相談は電話か、銀行代理業者の店舗・オンラインを使うことになります。ソニー銀行は、がん団信100にするとがんと診断されたときに残高が0円になるうえ、がん診断給付金100万円も受け取れます。

どの銀行も条件は変わることがあるので、実際に選ぶ段階では、各金融機関の最新の条件をご自身でも確かめてから判断してください。

年齢と借入額の関係は、50歳・55歳で住宅ローンを組む場合の借入額と団信の記事でも紹介しています。車のローンが残っている方は、車のローンがあるときの住宅ローンの借入額を解説した記事もご覧ください。

今、注目の住宅ローンは?

相談・申込先特徴
SBIマネープラザ
(ドコモSMTBネット銀行・SBI新生銀行)
ネット銀行2行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談して申し込める銀行代理業者。審査や金利タイプの選び方、借り換えのシミュレーションも対面で相談できます。

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