中小企業庁が実施した調査では、2021年6月時点で日本には336万社の中小企業が確認されています。これは、2016年6月の時点から毎年4万社以上の中小企業が無くなっている計算になるので、人口減少の影響や合併による業務効率化が進んでいるとはいえ、日本の中小企業は非常に厳しい環境が続いています。

(参考:https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chu_kigyocnt/index.htm

単純計算で社長の数も4万人程度減っていることになります。上記の通り、家族経営の同族企業や1人社長のような小規模事業者だけで見ても毎年4万社が無くなっています。

これらの小規模の会社でも効率的に事業を行ったり、ヒット商品を開発して安定した利益をあげている場合もあるわけですが、このように一般的には中小企業は大企業と比べると厳しい経営環境にありますしビジネスの継続性も厳しい状況にあることがわかります。

さらに小規模事業者の経営者は会社の業績と個人の収入が連動しやすいため、会社の業績がそのまま個人の収入と言っても良いぐらいなので、経営者個人の収入も不安定ということになります。

これが中小企業の社長や会社役員、経営者が住宅ローンが組みにくいと言われる理由です。

筆者の周りにいる経営者たちに住宅ローンの利用状況を聞いてみると、業績が良い会社の社長で一般的なサラリーマンの何倍の収入がある人でも、民間の銀行の住宅ローンの審査に落ちてしまって、住宅金融支援機構が提供しているフラット35を借りていると言う人がたくさんいます。

この記事では、なぜ中小企業などの社長や会社役員が住宅ローンの審査で厳しくみられるのか、といった解説と、おすすめの住宅ローンを紹介したいと思います。

社長、会社役員、経営者におすすめの審査に通りやすい住宅ローンとは?

社長、会社役員、経営者がもっとも利用しやすい住宅ローンはフラット35と言えるでしょう。フラット35は国土交通省管轄の独立行政法人の住宅金融支援機構が提供する住宅ローンで、全国の300を超える金融機関の窓口からで申し込むことができます。

また、住宅ローンの商品性・金利の低さ・提出書類の観点でおすすめしておきたいのは、SBI新生銀行とイオン銀行の住宅ローンです。

ネット銀行のauじぶん銀行や住信SBIネット銀行の住宅ローンもおすすめで、病気やケガに備えることができるのは大きなメリットです。特に住信SBIネット銀行のスゴ団信は将来の病気やケガに備えたい経営者の人の気持ちの支えとなるでしょう。

auじぶん銀行の住宅ローンの最新情報はこちら

住信SBIネット銀行のスゴ団信の詳細はこちら

金利が低い住宅ローンは常におすすめ

どんな職業で働いているとしても、住宅ローンを探す場合、金利が低い住宅ローンを候補に入れておくべきです。

auじぶん銀行の住宅ローン

※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5 年、10年に限定されます。


auじぶん銀行は今月も非常に魅力的な低金利で住宅ローンを提供しています。また、auじぶん銀行の住宅ローンの魅力は金利だけでなく、充実した疾病保障です。疾病保障の内容についても事前にこちらのページなどで確認しておくようにしてください。


auじぶん銀行の住宅ローンの詳細はこちら


フラット35にポイント制度が導入

フラット35は2022年10月から”ポイント制”が導入されています。固定金利なので変動金利よりは金利が高いですが、条件を満たすと最大0.5%(最大10年間)も金利が優遇されるようになっています。

決して複雑な仕組みではありませんが、マイホーム・マイホーム候補の住宅のポイントが何ポイントあるのかは、フラット35を取り扱う金融機関の専門スタッフに確認してみることをおすすめします。

ARUHI(フラット35最大手)への相談・店舗一覧はこちら

人気・満足度の高い住宅ローンは抑えておきたい

社長・経営者専用の住宅ローンというものは無いので、基本的な住宅ローン選びは誰でも同じです。金利や手数料に加え、疾病保障の内容など、住宅ローンをチェックして、ご自身の考え方に合う住宅ローンを選ぶことです。また、詳細は後述しますが「手続きや提出書類の少なさ」でフラット35は選択肢の1つに加えておくべきっでしょう。

経営者は提出する審査書類も膨大になりがち

中小企業の社長や同族企業の経営者は住宅ローンの審査には通りにくいだけでなく、たくさんの提出書類を求められることがあります。

一般的な銀行の住宅ローンの場合、3期分の会社の決算書の提出を求められることが大半ですが、実は、住宅ローンによって求められる提出書類が違います。

提出書類が少ない住宅ローンは、「審査申込が楽」なのはもちろん、「余計な情報を見られずに済む」ので審査上のメリットもあります。

人気住宅ローンの提出書類比較(社長・経営者)

SBI新生銀行住信SBIネット銀行フラット35(ARUHI)
確定申告書の控え2年分3年分2年分
所得税納税証明書2年分2年分2年分
住民税決定通知書もしくは課税証明書1年分1年分
法人の決算書2年分(PL/BSまで)3年分(勘定科目明細書を含む一式)不要
法人の納税証明書3年分不要

しかも、頑張って決算書などを用意して提出しても、あっさり審査に落とされてしまうことは少なくありません。しかも書類は返してもらうこともできません。

SBI新生銀行の住宅ローンは提出書類が少ないですし、フラット35であれば決算書の提出が不要で、会社の経営状況を細かく審査されることがほとんどありません。つまり、中小企業の経営者でも審査にも通りやすい基準になっています。

特に店舗で専門スタッフがしっかりサポートしてくれるARUHIが提供するフラット35はおすすめです。ARUHIはソニー銀行やauじぶん銀行の住宅ローンも取り扱っていますので、フラット35と一緒にソニー銀行やauじぶん銀行の住宅ローンに申し込むこともできるので便利です。

なお、ARUHIは全国に店舗がありますが、店舗ごとに対応している住宅ローンの種類が異なるので、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

ARUHIの詳細情報はこちら

フラット35は固定金利タイプしか選べませんので、変動金利タイプの住宅ローンを利用したい場合、隠れたおすすめ住宅ローンはSBI新生銀行の住宅ローンです。法人の提出書類が一般的な住宅ローンよりも簡易的で、非常に申し込みやすい審査条件・必要書類になっています。

SBI新生銀行の住宅ローンの詳細はこちら

赤字だとまず民間の住宅ローンは審査に通らない

上記のように会社役員の住宅ローン審査書類は膨大です。特に民間の金融機関では経営する法人の決算書、経営状況も審査されますし、法人の借入金を加味して住宅ローン審査が行われることもあるほどです。

そもそも民間の金融機関は会社役員への住宅ローン審査に慎重ですので、会社が赤字だったり、繰越損失がある場合には住宅ローン審査は相当に苦戦することとなるでしょう。

この点、フラット35は法人の決算書や経営状況が審査されることはほぼありません。

福利厚生代わりに保障が充実した住宅ローンを

また、起業したばかりの会社や中小企業の社長や経営者の場合、福利厚生の面で大企業のサラリーマンにはどうしても劣ってしまいます。病気になった時の収入などもサラリーマンのように安定しません。

そのような観点から、おすすめしたいのがauじぶん銀行の住宅ローンで、「がん診断保障」や「幅広い病気やケガに備える全疾病保障」※などが無料で付帯され、いざと言う時の安心感がある住宅ローンに仕上がっています。

「将来への備え」「安心感」を高めておくことは、家族のためにもなりますので、auじぶん銀行の住宅ローンはかなりおすすめの住宅ローンです。

auじぶん銀行の住宅ローンの詳細はこちら

⇒ その他のおすすめの住宅ローンもこちらで紹介しています

社長、会社役員、経営者は住宅ローンが組みにくい?

一般的に、社長、会社役員、経営者という言葉を聞くと、”お金持ち”というイメージがあります。住宅ローンが組みにくいどころか、銀行から優遇されているという印象すらあります。あながち間違いではありませんが、それは大手企業の役員や数億・数十億規模の大成功している起業家の話です。

中小企業で、かつ、経営年数も浅い会社の経営者の場合、この人(この会社)は住宅ローンの返済を何十年も続けていけるだろうか?という視点で厳しく審査されます。

例えばここ1〜2年は非常に決算状況が良かったので住宅を購入しようと思う、というような場合であっても、銀行が過去複数年の会社の決算状況を審査した際に3年前の決算が悪かったから思ったより借り入れできなかった、そもそも借り入れができなかったといった話はよくあります。

また、一般社員よりも経営者のほうが住宅ローンの審査が厳しくなる傾向があります。審査で必要な書類面でも同じで、経営者の場合、会社の決算書の提出も必要になってきます。

こんな背景があるので、創業社長は社員が住宅ローンの審査に通って、初めて自分の会社に自信を持てるようになるとも言われます。

中小企業の生存は厳しい状況が続いている

実際、中小企業の経営を取り巻く環境は厳しく、中小企業の数は調査のたびに減っています。冒頭で2016年~2021年の減少数に触れましたが、2014年から2016年の2年間では23万社(6.1%)も中小企業が減っています。

後継者不足で自主的に廃業したケースも多く、”倒産・破産”ばかりではありませんが、中小企業が起業して10年後も存続できる確率は約30%といわれています。

大企業と比べて安定的に経営していくことが難しいと言う評価は、これら統計的な数字から認めざるを得ない状況が続いています。

中小企業の生存率

社長、会社役員、経営者を最初からNGにしている住宅ローンもある

日本には非常に多くの住宅ローンがありますが、最初から中小企業(小規模事業者・同族企業)の社長、会社役員、経営者向けの融資を行っていないことを明確に宣言している住宅ローンもあります。

たとえば、三井住友銀行のWEB申込専用住宅ローンやネット銀行大手のPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)が取り扱う住宅ローンなどが該当します。

それらの住宅ローンに申し込んでも、当然、審査にには通過できないので注意してください。

父が社長、会社役員、経営者の会社で働いてるケースは?

経営者になっていないとしても、同族企業で働いている場合、住宅ローンの審査は通りにくいと考えておきましょう。

将来的に役員になる可能性まで考慮されて、社長、会社役員、経営者と同じ基準で住宅ローン審査が行われることもあります。

経営者が家族の会社に勤めている場合、1つのまとまりとして審査されると考えておきましょう。

雇われ社長、会社役員、経営者でも住宅ローン審査に通りにくい?

オーナー社長ではないとしても、社長、会社役員、経営者は「雇用保険」「労災」に入ることができません。

また、オーナーでない以上、業績不振による解任リスクもあります。やはり収入面・雇用維持は不安定と言えるので、住宅ローンの審査でも厳しく見られがちです。

続いて、フラット35について解説していきます。

フラット35のロゴ

フラット35とは?

フラット35は住宅金融支援機構が取り扱う長期固定型の住宅ローンで、審査、融資、返済受付などの業務は提携する金融機関が行いますが、債権は住宅金融支援機構にあるため審査基準は住宅支援機構が定めています。

実際の住宅ローン審査では事前審査を各金融機関で実施、本審査を住宅金融支援機構が行う流れとなります。

フラット35とは?仕組み

フラット35が審査に通りやすい理由は?

住宅金融支援機構は下記の理念を掲げています。注目したいのは最後の一文、「我が国の住生活の向上に貢献します」。この理念は公的な機関だから唱えることができるものですね。

ずばり、フラット35は利益ではなく、日本国民の住生活の向上を重視しているということになりますね。日本国民ですので、職業なども関係ないこととなります。

民間の金融機関が利益重視なのに対し、フラット35はマイホームを持ってもらうことが目的であることが審査基準にも大きく現れていると言ってよいでしょう。

おすすめのフラット35とは?

おすすめしたいのは国内シェアNo1、それも圧倒的なシェアでフラット35を取り扱っている住宅ローン専門の金融機関のARUHIです。

ARUHIはARUHIだけの独自のフラット35であるARUHIスーパーフラットに力を入れているだけでなく、また、ネット(ARUHIダイレクト)申込で手数料を半額にするサービスも提供しており、諸費用面でも魅力的です。

普段からやり取りが多いこともあり、ARUHIであれば住宅金融支援機構ともしっかりと連携しながら相談にのってもらえることでしょう。

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