(2022年8月2日更新)
ソニー銀行は日本で最初にネット専業銀行として住宅ローンの取り扱いを開始し、来店不要、保証料無料、一部繰上返済手数料無料など今のネット銀行の住宅ローンの基礎を作り上げた存在です。
その後、新しい住宅ローンが次々と登場する中でも、ソニー銀行の住宅ローンは高い人気を維持していますし、オリコンの住宅ローン顧客満足度ランキングでも2021年まで11年連続1位を獲得。
2022年にauじぶん銀行に1位を奪われましたが、得点差はほんのわずかで僅差の2位です。
この記事では、ソニー銀行が調査結果を公表している「ソニー銀行で住宅ローンお借り入れのお客さまの本当の声」の「口コミ」や「評価」を紹介しながら、ソニー銀行の住宅ローンの満足度の高さの秘密を探っていきたいと思います。
ソニー銀行の住宅ローンの主な特徴
はじめにソニー銀行の住宅ローンの特徴をまとめておきます。ソニー銀行の住宅ローンの基礎情報としておさえておきましょう。これらの特徴をある程度理解したうえで、実際の契約者の口コミなどを確認することをおすすめします。
- 融資事務手数料が44,000円(税込)~と業界最安値水準
- がん診断保障が無料(がん団信50)で付帯
- 3種類の住宅ローンで利用者の様々な要望に対応
- 住宅ローンや住宅購入時にかかる諸費用も借り入れ可能
- 頭金が10%あると年0.05%の金利優遇がある
- ワイド団信を取り扱い(上乗せ金利が0.2%と格安)
- AIの導入で住宅ローンの仮審査は最短60分で回答
- 固定⇒変動、変動⇒固定と金利タイプの変更が可能
- 電子契約に対応、収入印紙が不要に
- 提携ATM手数料が月間7回まで無料に
ソニー銀行の住宅ローンの口コミ・評判
オリコン顧客満足度
冒頭でも触れましたが、オリコンは毎年様々な分野のランキングを発表していますが、住宅ローンの顧客満足度ランキングで、ソニー銀行の住宅ローンは11年連続で1位を獲得してきました。
2022年に1位から落ちてしまいましたが、ソニー銀行の住宅ローンの魅力が失われたわけではなく、得点差も僅差でまた1位に返り咲く可能性は十分あると思います。
ソニー銀行による調査結果を解説
続けて、ソニー銀行が2020年9月1日から10月末を回答期限に行った住宅ローン利用者のアンケートの結果を確認していきましょう。
ソニー銀行の2021年1月21日付の公式ブログで紹介されている利用者の口コミを引用しながら解説していきたいと思います。
まず、ソニー銀行の住宅ローンを利用している人の99%が「とても満足」または「やや満足」と回答していることがわかります。オリコンのランキングと同じ結果で、ソニー銀行の住宅ローンが実際に利用している人から高く評判されていることが分かります。
口コミ①
最初に紹介したいのは下記の口コミです。くちこみの内容から「持病がある人がワイド団信を利用してソニー銀行の住宅ローンを利用した」ことがわかります。
ワイド団信は、持病や健康状態により一般の団信に加入できない方のために用意された団信で、ネット銀行では比較的、取扱いが珍しい団信です。
ソニー銀行の特徴の1つに、ワイド団信を非常に魅力的な水準の年0.20%の金利上乗せで提供していることが挙げられます。
なお、口コミでも『大変リーズナブル』と表現されていますが、一般的にワイド団信を利用すると住宅ローンの金利に年0.30%の上乗せが必要です。口コミにもあるように、住宅ローンの世界では0.1%の金利差はとても大きいので、ワイド団信を利用する場合は、ソニー銀行の住宅ローンは間違いなく有力候補に挙がってくることでしょう。
口コミ②
次にご紹介するのがん団信に関する口コミです。この人は、ソニー銀行の住宅ローンについてくるがん保障が付いた団信が、いわゆるがん保険に入るより安かった満足されているようです。がん団信100を選んだようですね。
ソニー銀行の住宅ローンには、がんと診断された時に住宅ローンの残高が半分になる「がん団信50」が無料で付いてきますが、実は、わずか年0.1%の金利上乗せでがんと診断されたときに住宅ローン残高が0円になると共に、診断給付金として100万円受け取れるがん団信100を利用することができます。
さらに先進医療への対応も充実していて、最大1,000万円まで保障されます。これは、一般的ながん保険にかなり近い保障を実現していると言えます。
がんと診断された時に住宅ローン残高が0円になるという経済効果は、数千万円もの保険金を受け取るのと同等の効果があります。住宅ローンの返済を続けることで、保険金受け取り時の経済効果は小さくなっていきますが、ソニー銀行の住宅ローンのがん団信100は、一般的ながん保険以上の安心を実現できている面があります。
なお、他の住宅ローンでも、同じようながん100%保障の団信は取り扱っていますがソニー銀行の0.1%の金利上乗せはかなり安いと思います。例えば楽天銀行では年0.2%の金利上乗せが必要なので、ソニー銀行はこの半額で利用できるということになります。
ソニー銀行の住宅ローンにがん団信100をセットする経済的負担(年0.1%の金利の上乗せ負担で35年返済の住宅ローンを組んだ場合)を確認しておきましょう。
借入額 | がん団信100の総保険料 | 月間平均保険料(420か月) |
3,000万円 | 529,885円 | 約1,261円 |
4,000万円 | 706,570円 | 約1,682円 |
5,000万円 | 883,255円 | 約2,102円 |
6,000万円 | 1,059,950円 | 約2,523円 |
上記のように、例えば、5,000万円の住宅ローンを組んだ場合のがん団信100の総保険料は35年間で88万円程度です。毎月の費用負担として単純平均すると1か月あたり2,100円程度です。
1か月あたり2,100円程度の保険料で最大5,000万円の保険金が受け取れるがん保障に加入できることになりますので、がん保険として考えた場合、破格の安さってよいのではないでしょうか。
口コミ③
最後に取り上げる口コミは、審査スピードと電子契約についてです。この口コミの中にもありますが、ソニー銀行では、住宅ローンの事前審査にAIを導入することで最短60分で回答できる仕組みが構築されています。
どのような人でも最短60分で回答してもらえるわけではなく、個人事業主や会社経営者の場合は数日ぐらいかかることもあるようですが、ソニー銀行の住宅ローンは、審査スピードの早さにも定評があります。
また、ソニー銀行の住宅ローンが電子契約に対応しているので、節約効果に満足している様子がわかります。
住宅ローンの契約の締結を電子化することで契約書の郵送にかかる時間を短縮するだけでなく、署名・捺印などの手間も削減。しかも、電子契約にすると収入印紙も不要になるので、印紙代としての数万円が節約できます。
最後に
今回の記事で参考にしたソニー銀行の公式ブログの「ソニー銀行で住宅ローンお借り入れのお客さまの本当の声」を読むとわかるのですが、ソニー銀行の住宅ローンを利用している人の多くが変動セレクト住宅ローンを選んでいます。
ソニー銀行の住宅ローンは「事務手数料を安く済ませることができる」のが有名な特徴なのですが、「手数料が高い」という口コミが散見されています。
これは融資事務手数料が2.20%(税込)必要になる代わりに、金利を安く抑えることができる変動セレクト住宅ローンまたは固定セレクト住宅ローンを選ぶ人が多いことが推測されます。
実際、ソニー銀行の調査でも下記のようにマイホームを新規購入される方の85%は変動セレクトを選んでいます。
長期間の住宅ローン返済を前提にする場合には変動セレクトを選んだほうが総返済額を安く抑えられることが多いのですが、積極的な繰り上げ返済をしたり、住み替えによる一括繰り上げ返済をする場合には、変動セレクトを選んだほうが損をしてしまう場合もあります。
ソニー銀行の「住宅ローン」という商品は、「事務手数料を44,000円(税込)」と非常に魅力的な水準に抑えているため、借入年数が短いと「住宅ローン」を選んだほうがメリットがある可能性があります。
(他のネット銀行ではこうした事務手数料と金利を天秤にかけて好きな方を選べる事例は少なく、利用者の要望に応えていくソニー銀行の姿勢が表れている箇所だと思います)