無料相談フォームに相談の入力があったので回答しました。

相談内容は以下の通りです。

 10年前に分譲マンションを購入して、九州居住中です。4月の地

震では、随分揺れて妻がやはり戸建が良いと、転居を検討中です。

マンションの残債は、1200万。私は38歳で手取年収440万、妻は36

歳手取年収320万、子供は小学生二人、マンションの 売却査定は15

00-1700万、マンションは、妻が所有者で持ち分10割、ローンも妻

名義です。検討中の新築戸建注文で3000~3300万、頭金は500~700

万、住宅ローン控除を考えた比率で、ローンと持ち分比率を考える

予定です。まずは、マンションの売却から手をつけて、一時引っ越

しをして、売り先行で行きたい私と、 引っ越しが面倒だから戸建

を私単独ローンで買い先行で行きたい妻がいます。確かに一時転居

の費用は掛かるのですが、売れずに家庭内二重ローン状態で新居を

購入するのは、私としては、危険と思うのですが、如何でしょうか

?ありなのでしょうか?


マンションを売却して一戸建てを購入する予定だが売れるまで仮住まいに住んでおき、売れてから購入するか、それとも二重ローンを覚悟で先に購入しておくのとどちらが良いかということですね。

前者の場合デメリットは仮住まいにかかる費用と手間です。後者の場合デメリットはマンションが売れなければその間は住宅ローンを二重払いする必要があることですね。

もう一つ先に一戸建てを購入してしまうことの注意点は、夫婦で住宅ローン控除を受ける場合、住宅ローンの選択肢が狭くなってしまうことです。

住宅ローン控除を夫婦で受けるためには、夫婦二人のペアローンにするか収入合算にする必要があります。
贈与税のことまで考えるなら土地や建物の持ち分も分けておいた方が良いでしょう。

マンションの住宅ローンは奥さん名義になっているということなので、一戸建ての住宅ローンを借りる際は奥さん名義での住宅ローンを新たに借りることや収入合算者として収入を合算するのは難しいと思いますので、原則はご自身一人での借り入れを想定しておくべきです。

一方で、本当に夫婦で住宅ローンを分ける必要があるのかも検討した方が良いですね。ご主人の手取年収440万ということであれば、税込み年収は550万円くらいかと思いますが、税込み年収550万円で3,000万円の借り入れができれば、住宅ローン控除はほぼ満額利用できると考えて良いでしょう。

正確な税込み年収や住宅ローンの借入額が不明なので、ハッキリしたことは言えませんが、ご主人だけの住宅ローンで住宅ローン控除は使い切れると思います。


また、実は、もう一つの選択肢があります。それは、今住んでいるまま売りに出すという選択です。
そのまま新しい家の計画を進め、もし早めに売れてしまうようであれば新しい家が引き渡しになるまで待ってもらうという条件をつけて売る、というやり方です。


その分値段を少し下げるか、売買契約から実際の引き渡しの間だけ買い主に対して家賃を支払うもあるでしょう。

こうすれば、引っ越しの手間や費用は二重にかかりません。

うまく新しい家が引き渡しになるまでに売れてくれれば二重ローンは防げますし、早く売りに出せるので買い手が見つかるのも早くなります。その分二重ローンになる可能性を減らせます。

私自身はこの方法で家を売って住み替えをしました。

二重ローンになるにしても、何年も何年も売れないということはないと思うので今欲しいと思われている物件があるということでしたら早めに動かれた方が良いと思います。

また、売らずに賃貸に出すという選択肢もありますね。住宅ローンの利用制限上許容されないこともありますので借り入れ中の金融機関に説明して許容してもらえるように交渉しましょう。


賃貸に出せば不動産所得を計上できますが、ここをうまくやれば奥さんが支払っている所得税や住民税を減らせます。

新たな家の住宅ローンはご主人が丸々使ってしまうので、奥さんが支払う所得税や住民税はこちらの方法を使って減らせば世帯全体で大幅な節税が出来ます。

手取り年収360万円でしたら、税込み年収は450万円くらいですね。税込み年収450万円でしたら、年間で所得税や住民税で25万~30万円くらいかかっていると思います。不動産所得で年間15万~20万円くらい節税できれば売却益を出すよりも長い目で見るといいかな~とも思います。

不動産所得を計上して節税する方法についてはご自身で調べてみてください。

以上です、参考になれば幸いです。