2019年12月に中国湖北省の武漢で発生したとされている新型コロナウィルスは2020年にはいり文字通りの世界的なパンデミックとなり、2021年になっても日本はもちろん世界中に大きな影響を与えています。イギリス・イスラエルなど、ワクチン接種が進む国では感染者が劇的に減少するなどの好転の動きも見え始めています。

新型コロナウィルスに関する詳細な解説は他のサイトにお願いするとして、本サイトでは新型コロナウィルスが経済・住宅ローン金利に及ぼす影響を見て行きたいと思います。

結論-住宅金利は低位で当面推移する

本ページで詳細を解説していますが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の抑制は続き、これをフォローするため中央銀行の金融緩和は当面継続される見込みです。(米国FRB議長は少なくても2023年末まで利上げしないことを公言)

日本は新型コロナショックの克服、正常化がG7で最も遅くなるともされていますし、人口減少など構造的な問題も大きく利上げが実施されるタイミングは全く見えていないと言えます。このため、当面は変動金利の人気が続くと考えて良いでしょう。

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新型コロナウィルスによる経済への影響

世界の中央銀行の大規模な金融緩和

2020年2月に入ると新型コロナウイルスの影響が拡大をみせ、2020年3月に入ると主要国の中央銀行は大規模な金融緩和に踏み切っています。FRB、日銀、ECBの金融緩和策は下記です。

中央銀行 緩和内容
FRB

緊急利下げを実施、ゼロ金利に

国債の買い入れを拡大

住宅ローン担保証券の買い入れ拡大

社債の買い入れを開始

日銀

国債の買い入れ枠の上限を撤廃

社債・コマーシャルペーパーの購入枠を4倍に拡大

ETFの買い入れ上限を2倍に拡大(年間12兆円に)

ECB 社債・コマーシャルペーパーの購入枠を2倍に拡大

長期金利はコロナショック前の水準へ

前述の大規模な金融緩和を受け、日米欧の長期金利は落ち着きを取り戻し、2021年2月に入るとワクチンの普及に伴う景気回復期待から長期金利は上昇をはじめ、コロナショック前の水準に戻っている状況です。

世界的な株価の暴落後の急上昇

2020年2月21日以降の世界的な株価の暴落が発生していましたが、前述の各国の中央銀行の金融緩和を受け、3月下旬から急激に上昇に転じ、ダウ平均株価は過去最高値を更新するまでに至っています。日経平均株価も30年ぶりの高値をつけるなど株価は驚異的な回復振りとなっています。

ダウ平均株価(過去2年チャート)

ダウ平均株価の過去2年間の推移

日経平均株価(過去2年チャート)

日経225の過去2年の推移

観光関連企業で壊滅的なダメージが発生

新型コロナウィルスにより世界的に交通航空各社、宿泊業、など観光関連産業の壊滅的なダメージが報道されています。

米国では航空大手のデルタ航空が通期で1兆3,000億円の赤字になるなど、グローバル展開する企業ほどその影響が甚大になっています。

こうした雇用、影響に及ぼしている悪影響を過去例のない大規模な金融緩和・財政支出で補っている状況が継続しています。

住宅ローン金利への影響は?

経済の混乱はお金を借りる人にとっては、マイナスのことばかりではありません。経済が混乱することが金利を低く誘導することが必要になり、金利引き下げや金融緩和が行われるためです。

日本ではかつてない大規模な金融緩和を実施中ですが、新型コロナウィルスの影響で実態経済に大きな影響を及ぼすことを考えると、世界各国で金融緩和が継続されていくと思われます。

長期金利の動向は?

2020年2月から3月にかけてコロナショックで長期金利が乱高下しましたが、過去10年の推移で見るとどこからコロナショックだったのか分からない範囲での動きだったことが分かります。

最近の長期金利の上昇も同様で誤差と言ってもよい動きと言えます。

長期金利の過去10年の推移

引用;日本相互証券

新型コロナウィルスの影響で今後の住宅ローン金利はどうなる?

日本の金利はここから大きく下がる余地のないレベルの低金利ですので、住宅ローン金利が下がったとしても下げる余地はさほどありません。

仮に下がっても、10年、20年、30年などの固定金利で年0.1%程度というレベルだと思われます。

変動金利は政策金利に関係なく、銀行間で金利引き下げ競争が起きている真っ最中です。

いずれにしても、2021年は住宅ローンを借りようとしている方、借り換えようとしている方には追い風が吹きそうです。

代表的な変動金利(2023年7月金利)

金融機関金利備考
PayPay銀行年0.319%(全期間引下型)ワイド団信・がん保障を取り扱い。
正社員・契約社員のみ利用可能。個人事業主・自営業、同族企業にお勤めの方は申込不可。
住信SBIネット銀行(WEB申込コース)年0.320%~(通期引下げプラン )
※審査結果により年0.1%~年0.75%の上乗せとなる場合があります。
精神疾患をのぞくすべて病気とケガを保障する全疾病保障が無料付帯。
SBI新生銀行年0.420%(変動フォーカス)理由を問わず所定の要介護状態になった場合に住宅ローン残高がゼロになる保障付き。
金利は2023年7月時点

新型コロナウィルスの関する動向

時期 動向
2019年12月上旬 中国武漢で新型コロナウィルスの感染者が発生
2020年1月中旬 中国武漢でパンデミックの状態に
2020年1月23日 中国政府が武漢が実質閉鎖に
2020年1月27日 中国政府が国内外への団体旅行を禁止
2020年1月30日 WHOが緊急事態に指定
2020年1月31日 中国での感染者数が1万人を突破
2020年2月2日 米国が過去14日以内に中国に滞在した外国人の入国を禁止
2020年2月13日 中国での感染者数が5万人を突破
2020年2月16日 中国での感染者数が7万人を突破
2020年2月中旬 韓国で集団感染が発生
2020年2月21日 米国国務省が日本への渡航警戒レベル1の渡航注意に指定
2020年2月23日 米国国務省が日本への渡航警戒レベル2の渡航注意に引き上げ
2020年2月下旬 イタリア、イランなどでも感染者が増加

新型コロナウィルスの世界での感染者数は

https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6

で確認できます。