この記事では、auじぶん銀行の住宅ローンで、「フルローン」や「オーバーローン」で借り入れができるのか、また「フルローン」や「オーバーローン」で借り入れる方法について解説しています。
諸費用や手数料を住宅ローンの中に含んで借りることで、結果的に住宅価格以上の金額の住宅ローンで借りることになる「オーバーローン」も状況によっては全く問題ありません。その理由を後述します。
ただし、フルローンやオーバーローンで借りる場合に注意しておきたポイントがいくつかあります。この記事ではそれらの注意点を中心に解説していきたいと思います。
※最終的に「住宅ローンをいくら借りられるか」は実際に仮審査に申し込んでみないとわかりません。なお、借り入れ可能金額は、本審査の前段階の”仮審査”で教えてもらえることが多く、比較的早い段階で知ることができます。
※なお、この記事ではauじぶん銀行の住宅ローンの最新のキャンペーンなど最新情報については触れていません。auじぶん銀行の住宅ローンに興味がある人は、こちらのページで最新情報を事前にチェックしておくようにしてください。
目次
住宅ローンのフルローンとは?
“住宅ローンのフルローン”とは、簡単に言えば、「マイホームの販売金額(注文住宅の場合は建築費用)の全てを住宅ローンで用意すること」です。
自己資金をほとんど使わないでマイホームを購入できるように感じるかもしれませんが、不動産会社への仲介手数料・住宅ローンの事務手数料・保証料など、数百万円程度は自己資金から支払うことになるので、一定の貯蓄が必要です。
さらに、オーバーローンはマイホームの価格以上のお金を住宅ローンで借りることを言います。不動産会社への仲介手数料・住宅ローンの事務手数料・保証料など、マイホームの価格とは言えない金額を住宅ローンに含んで借りる場合は、オーバーローンです。
なお、auじぶん銀行の住宅ローンは2億円まで借りることができる住宅ローンです。もちろん、誰でも2億円の上限まで借りられるわけではありませんが、不動産会社への仲介手数料・住宅ローンの事務手数料・保証料も住宅ローンに含んで借りることができます。
住宅ローンの借り入れ上限額の考え方について触れながら、auじぶん銀行の住宅ローンをフルローンで活用する方法について解説していきます。
auじぶん銀行は、2015年12月に今の住宅ローンの原型にあたる住宅ローンの取り扱いを開始しています。当時から画期的な疾病保障と低い金利ですぐに人気を集めただけでなく、今でもたくさんの人に住宅ローンを提供し続けています。
もともと将来の病気やケガへの保障内容、ネット完結・電子契約など、時代の最先端を走っている住宅ローンでしたが、その後も商品性の改善を重ねていて、提供開始した当時よりも魅力的な住宅ローンに仕上がっています。
※最新の商品性やキャンペーン情報・金利については以下の公式サイトなどで確認しておくようにしてください。
auじぶん銀行の住宅ローンはフルローンでの借り入れが可能?
結論としては、auじぶん銀行の住宅ローンはフルローンの借り入れにも対応しています。
今から10年以上前は「マイホームを買う時は、最低でも頭金を10%~20%用意しないと貸してもらえない」と言われていた時代もありましたし、審査に申し込んでも頭金が無いと落とされることが多くありました。
その後、住宅ローンの低金利化が進み、頭金の有無によらず利息支払い額が小さくなったこともあり、ほとんどの住宅ローンがフルローンでの借り入れを認めています。それどころか、不動産会社に支払う手数料や引っ越し費用なども住宅ローンに組み込むことができるようになっています。
フラット35のように自己資金が無いと借り入れ金利が割高になる住宅ローンもいくつか残っていますが、auじぶん銀行の住宅ローンの場合、自己資金の割合で金利が変わる仕組みはありません。(保証会社の保証付の住宅ローンの利用を提案される可能性はあります)
令和の時代の住宅ローンはフルローンで借り入れできて当たり前です。頭金を用意できる人でも、以下のような考え方でフルローンでの借りる人がいるほどです。
- 住宅ローン減税を最大限活用したいと考えている人
- 新居での新生活をスタートする時の手元資金に余裕を持たせておきたいと考えている人
- 返すのはいつでもできるので、「低金利の住宅ローンは借りれるだけ借りておくべき」という考えの人(借り入れ後に状況を見ながら繰上返済)
- 不動産価格が上昇しているので早めにマイホームを購入してしまいたい
冒頭でも触れましたが、筆者も低金利下の今の時代は住宅ローンのフルローンは決して悪いことではないと考えています。
※フルローンであるかが問題なのではなく、借入金額と収入のバランスは大切という話です。フルローンであろうと無かろうと、住宅ローンを借りすぎると借り入れ後の生活に支障がでる可能性があるので、「借入金額」という観点で注意する必要があります。
auじぶん銀行の住宅ローンでは諸費用の借り入れも可能
これまで解説した通り、auじぶん銀行の住宅ローンは、頭金を用意しないで住宅ローンをフルローンにも対応していますし、マイホームの販売価格以上のお金を借りることもできます。
住宅の価格よりも多い金額を借りることをオーバーローンの定義とするならば、auじぶん銀行はオーバーローンを許容していることになります。
具体的には、住宅購入手続きや住宅ローン契約にかかる各種諸費用を住宅ローンに組み入れて借りる仕組みです。
それらの諸費用を住宅ローンに含んで借りることができます。その結果、住宅価格よりも借入金額が多い状態でマイホームを購入するケースもでてきます。
また、auじぶん銀行の住宅ローンは、諸費用の借り入れ可能範囲が広く、例えば、新居への引越し費用まで住宅ローンの金額に含んでかりることができます。
住宅ローンに含めて借り入れ可能な諸費用は下記のものとなります。以下は、3,000万円程度のマイホームを購入する場合を前提とした諸費用の例です。
諸費用の種類 | 金額 | 備考 |
収入印紙 | 2万円 | auじぶん銀行では電子契約を利用すると不要 |
登録免許税 | 数万円 | |
司法書士の手数料 | 10-20万円 | |
土地家屋調査士の手数料 | 数十万円 | |
融資事務手数料(税込) | 66万円 | 住宅ローン融資金額の2.20%(税込み) |
火災保険料 | 3万円 | |
地震保険料 | 7万円 | |
不動産仲介手数料 | 約105万円 | 不動産仲介業者を利用する場合、購入金額の3% |
引越し費用 | 20万円 |
上記の表に記載の費用すべてを合算すると200万円以上。auじぶん銀行ではこの諸費用を住宅ローンに含んで借りることができます。
auじぶん銀行の住宅ローンで家電の購入は可能?
auじぶん銀行の住宅ローンで家電の購入は可能なのでしょうか?ビックカメラ、ヤマダ電機などで家電単体で購入した場合の組み込みはできませんが、壁、天井など埋め込み式のエアコンなど住宅の一部として購入する家電の代金は住宅ローンに組み込むことが可能です。
エアコンも組み込み式を複数台、購入するとなると大きな出費となるので住宅ローンに組み込むことができるはうれしい限りですね。
手元資金ゼロでマイホームの購入は可能か?
これまで解説してきたようにauじぶん銀行の住宅ローンでフルローンを資金を借りることは可能なことはわかりました。さらに進んで、手元資金が全くない状態でもマイホームを購入することができるのかを確認していきましょう。
一般的に、住宅購入時の契約時には手付金が必要とされています。手付金は物件価格の5%程度です。手付金はマイホームの購入意思を確約するタイミングで現金で支払う必要があります。この手付金も用意できないとマイホーム購入は苦労するでしょう。
また、不動産仲介会社経由の場合、不動産仲介会社の手数料も半金程度を契約時に支払う必要があります。
例えば、3,000万円の中古マンションであれば手付金で150万円、仲介手数料の半金で約50万円、合計で最低でも約200万円が必要となります。この現金がないと売買契約が結べません。
住宅ローンのフルローンを組むと、住宅ローン融資実行時に、この分の資金が手元に戻ってくることになるので、売買契約締結から住宅ローン融資実行までの一定期間は、やはり現金が必要になります。それらを何かの方法で賄うことができれば手元資金なしでも住宅ローンの契約は可能です。
auじぶん銀行の住宅ローン借り入れ可能額の上限は?
auじぶん銀行の住宅ローンの借り入れ可能額の上限は2億円です。
実際にauじぶん銀行で2億円の融資を受けるためには年収が2,600万円程度必要なので、2億円満額借り入れできる人は限定的ですが、借入金額の上限が1億円を超える住宅ローンは珍しく、高額物件購入時の有力候補となる住宅ローンです。
また、団体信用生命保険の保障も2億円が上限となっているので、高額の住宅ローンを借り入れることで、生命保険をオトク(無料)に利用できるのもauじぶん銀行の住宅ローンの1つの特徴です。
年収ごとのフルローン上限額
次に年収ごとのフルローン上限額(借り入れ可能額)も確認しておきたいと思います。借入可能額は適用金利などで違ってきますので、auじぶん銀行の公式サイトで必ずシミュレーションするようにしましょう。
以下は、変動金利で35年返済で金利・返済期間を指定した場合の借り入れ上限金額の概算値です。金利は年0.35%程度として計算しており、実際のauじぶん銀行の金利とは関係がありません。
年収 | 借り入れ上限 |
300万円 | 2,350万円 |
400万円 | 3,140万円 |
500万円 | 3,920万円 |
600万円 | 4,710万円 |
700万円 | 5,490万円 |
800万円 | 6,280万円 |
900万円 | 7,060万円 |
1,000万円 | 7,850万円 |
1,100万円 | 8,630万円 |
auじぶん銀行の住宅ローンは金利が低いだけでなく、トップレベルの疾病保障が無料でついてくる借り入れ後の保障が手厚い住宅ローンの1つであるのは間違いありません。最新の住宅ローンを知っておくことは、どの住宅ローンを利用する人にとってもメリットがあることなので商品性はチェックしておくようにしましょう。