auじぶん銀行の住宅ローンは、物件価格の全額を借りるフルローンに対応していて、登記費用や火災・地震保険料、不動産仲介手数料、引っ越し費用といった諸費用も借入額に含めて申し込めます。物件価格の80%を超えて借りると金利が年0.045%上乗せされ、売買契約時の手付金は現金で用意する必要があります(2026年10月時点)。

頭金を使わずに家を買えるかという質問への答えは、制度の上では可能です。とはいえ、借入額が大きくなるほど利息の総額は確実に増え、金利が動いたときの影響も大きくなります。どこまで借りられて、どこに注意すればよいのかを、家計の側から考えていきます。

金利の環境も変わってきています。日本銀行は2026年9月の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げました(日本銀行)。これを受けて、auじぶん銀行も2026年10月1日に全期間引下げプランの変動金利の基準金利を年0.600%引き上げています。

その結果、2026年10月にお借り入れの場合の変動金利(全期間引下げプラン・新規)は、物件価格の80%以下で年1.734%、80%超なら年1.779%です。

auのスマホやじぶんでんきなどを使って住宅ローン金利優遇割を最大まで受けると、80%以下で年1.584%まで下がります。フルローンや諸費用込みは80%超にあたるため、上乗せ後の金利で返済額を試算してください。

金利は申込時ではなく、実際に借り入れる日(融資実行日)の水準が適用されます。新築で引き渡しまで数か月ある方は、申し込んだ月の金利がそのまま使えるわけではないので、実行月の金利が上がった場合の返済額も見ておくと計画が崩れにくくなります。

変動金利(元利均等返済)には5年ルールと125%ルールがあり、金利が上がっても毎月の返済額はすぐには増えません。ただ、返済額が据え置かれている間も利息は増えるので、元本の減りが遅くなり、総返済額がふくらむおそれは残ります。返済額が変わらないからといって、負担が増えていないとは限りません。

諸費用込みで借りると手元資金を残せる一方、購入した直後から家の担保評価を上回る残債を抱えるオーバーローンの状態になりやすくなります。転勤や住み替えで売ることになった場合、売却価格でローンを完済できないこともあり得ます。地方では中古の価格が都市部ほど伸びにくい地域もあるので、売るときのことまで考えて借入額を決める必要があります。

審査では、担保評価、返済負担率、勤務先や雇用形態、収入の安定性、他の借入状況などが総合的に見られます。審査の結果によっては保証付金利プランになり、金利が変わることもあります。フルローンや諸費用込みを希望すると、そのぶん審査は慎重になると考えています。

住宅ローンは、借りられる額ではなく、無理なく返せる額で決めるのが原則です。金利がさらに0.5%上がった場合、ボーナスが減った場合、売るときに価格が1割下がった場合など、いくつかの場面を想定して家計の収支を試してみると、借りすぎかどうか判断できます。

 

住宅ローンのフルローンは物件価格の全額を借りる方法

住宅ローンのフルローンとは、マイホームの建物や土地の価格、つまり販売価格や建築費用の全額を住宅ローンでまかなう借り方のことです。自己資金を使わずに家が手に入るように思われがちですが、実際にはそう単純ではありません。

本体の購入資金をフルローンでまかなえても、不動産会社に払う仲介手数料や登記費用、住宅ローンの事務手数料、火災保険料などの諸費用は、自己資金で払うケースがまだ多くあります。その場合は、数十万円から数百万円の貯蓄が必要です。

これに対してオーバーローンは、諸費用まで住宅ローンの借入額に含めて、住宅価格を超える金額を借りる方法です。本体以外の費用もまとめてローンに組み込めるので自己資金の負担は大きく減りますが、使えるかどうかは金融機関の方針と審査しだいです。

auじぶん銀行の住宅ローンは、借入金額が500万円以上2億円以下(10万円単位)、借入期間は1年以上50年以内(1か月単位)です。35年1か月以上の長期返済にすると、年0.1%の金利上乗せがあります。フルローンだけでなく、諸費用を含むオーバーローンにも対応しています(2026年10月時点)。

もちろん、誰でも希望どおりの金額を借りられるわけではありません。借入可能額は、年収や信用情報、他の借入状況などを総合的に見て決まります。上限の数字は、あくまで資金計画を立てるときの目安です。

auじぶん銀行の住宅ローンはフルローンでの借り入れが可能

auじぶん銀行の住宅ローンは、頭金なしのフルローンでの借り入れに対応しています。物件価格の全額を借りる申し込みができ、そのうえで諸費用を上乗せすることもできます。

ひと昔前は、家を買うなら最低でも頭金を1〜2割は用意しないと貸してもらえないと言われ、頭金がないと審査で落とされることも珍しくありませんでした。その後、低金利の時期が長く続いたこともあって、多くの住宅ローンがフルローンを認めるようになり、仲介手数料や引っ越し費用まで組み込める銀行も増えています。

いまはフルローンで借りられるのが当たり前になり、頭金を用意できる人でも、次のような考え方であえてフルローンを選ぶことがあります。

  • 住宅ローン控除を受けられる残高を確保したい人
  • 新居での生活を始めるときの手元資金に余裕を持たせておきたい人
  • まず多めに借りておき、借りたあとの状況を見ながら繰上返済したい人
  • 不動産価格が上がっているので、早めにマイホームを購入しておきたい人

フルローンで借りること自体は、決して悪いことではないと考えています。ただ、変動金利が年1%台後半まで上がってきた2026年10月時点では、住宅ローン控除の控除率0.7%を金利が大きく上回っているため、控除のために多めに借りると利息のほうが多くなります。超低金利の時期と同じ感覚で考えないことが大切です。

※フルローンかどうかより、借入額と収入のバランスが問題です。フルローンであってもなくても、借りすぎれば借り入れ後の生活に支障が出るおそれがあります。

auじぶん銀行では諸費用も住宅ローンに含めて借りられる

auじぶん銀行の住宅ローンは、頭金を用意しないフルローンに対応しているうえ、販売価格以上のお金を借りることもできます。公式の商品詳細では、印紙税、登記にかかる登録免許税、司法書士・土地家屋調査士の手数料、事務手数料、火災保険料、地震保険料、不動産仲介手数料、引っ越し費用などを借入額に含められる費用として挙げています。

ただし、諸費用だけを単独で借りることはできません。あくまで購入資金や借り換え資金とあわせて申し込む形になります。物件代金を自己資金で払ってから、あとで諸費用分だけ借りるといった使い方はできないので、申し込みの段階で必要な金額をまとめて見積もっておきましょう。

3,000万円程度のマイホームを仲介で購入すると仮定すると、諸費用の目安は下の表のようになります。

諸費用の種類金額の目安備考
売買契約書の印紙税1万円契約金額1,000万円超5,000万円以下の軽減税率。住宅ローン契約は電子契約のため印紙は不要
登録免許税数万円〜十数万円物件の評価額や借入額で変わる(次の見出しで解説)
司法書士の手数料10万〜20万円事務所や登記の内容で異なる
土地家屋調査士の手数料数十万円新築で建物の表題登記が必要な場合
融資事務手数料(税込)66万円借入金額の2.20%(税込)
火災保険料・地震保険料10万円前後〜補償内容・構造・契約期間で大きく変わる
不動産仲介手数料約105万円購入金額の3%+6万円に消費税(上限額で計算)
引越し費用20万円前後時期と距離で変わる

すべて合わせると200万円を超えることが多く、auじぶん銀行ではこうした諸費用を住宅ローンに含めて借りられます。ただ、諸費用分も金利がかかる借金になるので、たとえば200万円を年1.779%・35年で借りると、それだけで利息は約69万円になります。手元資金で払える分は払い、足りない分だけ借りるという考え方もあります。

auじぶん銀行の登記費用は登録免許税と司法書士報酬の2つ

登記費用は、国に納める登録免許税と、手続きを代行する司法書士への報酬の2つでできています。auじぶん銀行では抵当権の設定手続きを銀行が指定する司法書士が行い、その費用は事務手数料とは別にかかります。

登録免許税の税率は国税庁の税額表で決まっています。住宅ローンの抵当権設定登記は本来「借入額×0.4%」ですが、自分が住む住宅用家屋で床面積50㎡以上などの要件を満たせば0.1%に軽減されます(2027年3月31日までの登記が対象)。たとえば3,000万円を借りる場合、軽減後の税額は3万円です。

これに加えて、建物の所有権保存登記(新築)や所有権移転登記(中古・土地)の登録免許税もかかります。こちらも住宅用家屋の軽減措置があり、保存登記は0.4%から0.15%、移転登記は2.0%から0.3%(土地は2.0%から1.5%)です。要件や期限は国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」で確認できます。

司法書士の報酬は事務所ごとに違い、抵当権設定と所有権の登記をあわせて10万〜20万円程度が一つの目安です。auじぶん銀行の案内に出る登記関連費用は参考値なので、正確な金額は仮審査のあとに出てくる見積もりで確認しましょう。

家電や家具は住宅ローンに含められない

家電量販店で単体で買う家電や家具の代金は、住宅ローンに組み込めません。一方で、壁や天井に埋め込むタイプのエアコンなど、住宅の一部として工事の見積書に入っている設備の代金は、住宅ローンに含められる場合があります。何が住宅の一部にあたるかは物件や見積書の内容で判断が分かれるため、申し込みのときに銀行に確認してください。

手元資金ゼロでマイホームの購入は可能か?

auじぶん銀行では物件価格の全額に加えて諸費用まで借りられますが、それでも手元資金がまったくない状態で家を買うのは簡単ではありません。理由は、お金が必要になるタイミングと、ローンのお金が入るタイミングがずれるからです。

まず、売買契約のときに手付金を現金で払うのが一般的で、物件価格の5%程度が目安です。この手付金を用意できなければ、契約そのものが成り立ちません。さらに仲介会社を通す場合は、仲介手数料の半分を契約時に払うことが多くあります。

たとえば3,000万円の中古住宅を買うと仮定すると、手付金150万円と仲介手数料の半金約50万円で、契約時に200万円前後の現金が必要です。フルローンなら融資実行のときに最終的にはこの分も戻ってきますが、契約から融資実行までの間は自分のお金で立て替える必要があります。

手元資金ゼロでも家を買うことは不可能ではありません。ただ、契約の時点で必要な最低限の現金をどう工面するかは避けて通れないので、手付金の額を売主と相談する、親族から一時的に借りるなど、契約前に工面の方法を決めておく必要があります。

auじぶん銀行の住宅ローン借入可能額の上限は2億円

auじぶん銀行の住宅ローンの借入金額の上限は2億円で、高額な物件を買うときも上限を気にせず検討できます。ただ、2億円を実際に借りられるのは、相応の年収と返済余力がある人に限られます。

団体信用生命保険(団信)の加入最高保険金額も通算2億円で、通算1億円を超える場合は保険会社所定の健診書などの提出が必要です。単独加入なら一般団信は上乗せ金利なし、50歳以下はがん50%保障団信も上乗せ金利なしで選べます。

一方で、50歳以下で一般団信だけを選ぶと年0.054%低い一般団信限定金利が使えるため、がん50%保障を付けると実質はそのぶん高くなります。団信の詳細は「auじぶん銀行の住宅ローンの団信」の記事で解説しています。

年収ごとに無理なく借りられる額の目安(試算)

次に、年収ごとにどのくらいまで借りられるかを試算してみます。ここでは銀行の審査上の上限ではなく、年間返済額を年収の25%に収めるという家計の側の目安で計算しました。金利はフルローンで使う2026年10月の変動金利(物件価格の80%超)年1.779%、35年・元利均等返済で、金利はずっと変わらないと仮定しています。

年収借入額の目安毎月の返済額
400万円約2,600万円約8.3万円
500万円約3,250万円約10.4万円
600万円約3,900万円約12.5万円
700万円約4,550万円約14.6万円
800万円約5,200万円約16.7万円

銀行の審査では、これより高い返済負担率で計算した金額まで借りられることがあります。ただ、車を2台持つ家庭が多い地方では、車の買い替えや維持費が家計に重くのしかかる時期があるので、審査で通る額より、この表のような余裕のある額で考えておくほうが安全だと考えています。

審査で見られる項目や、落ちたときの立て直し方は「auじぶん銀行の住宅ローン審査は厳しい?」の記事で紹介しています。諸費用の内訳と節約のしかたは「住宅ローンの諸費用はいくら?」の記事でも紹介しています。

auじぶん銀行はネットで申し込みから契約まで済むので、支店のない地域に住んでいても利用できます。借地や一部の地域など物件の条件で対象外になる場合もあるため、気になる土地がある方は、仮審査の段階で相談しておくと後から慌てません。

実際に選ぶ段階では、各金融機関の最新の金利と条件をご自身でも確かめてから判断してください。

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SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の2行を所属銀行とする銀行代理業者です。ネット銀行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込めます。

金利が上がる局面では、借入時の金利だけでなく、金利タイプの選び方や団信の保障内容、将来の返済計画まで含めて比べることが大切です。「審査が通るか不安」「自分に合った金利タイプを知りたい」「借り換えでどれくらい得になるか知りたい」という人は、一度相談してみるとよいでしょう。

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