PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)の住宅ローンは、2019年に取り扱いが始まった住宅ローンです。
後発のネット銀行の住宅ローンだけに、他のネット銀行をよく研究している印象で、提供される金利や商品性は申し分ありません。PayPay銀行の住宅ローンの特徴などについて詳しくはこちらの記事で解説していますので、商品性などはその記事でご確認ください。
この記事ではPayPay銀行の住宅ローンの審査申込み方法や手続きについて解説したいと思います。FPとしてご相談を受けていても、「ネット銀行は手続きがすべて画面の中で進むので不安」という声は地方のご相談者ほど多く聞きます。流れを先に知っておけば不安の大半は解消できますので、順を追って見ていきましょう。
契約日に間に合うように、早め早めに申し込みを進めておくようにしましょう。(PayPay銀行の住宅ローンは、少しずつ手続きを進められる仕組みが用意されています。早めに申し込んでおいて、空いた時間でこまめに手続きや書類提出を進めておくとよいです。)
インターネット銀行なので店舗相談はできない
PayPay銀行はインターネット銀行なので店舗はありません。店舗がないため、担当者と直接顔を合わせて相談しながら手続きを進めることはできません。基本的にはインターネットから申し込みを行うことになります。
とはいえ、店舗がないからといって相談できないわけではなく、専用のコールセンター(フリーダイヤル・通話料無料)が用意されていますので、不明点があれば電話で相談できます。ホームページの申し込み画面は24時間利用可能で、コールセンターは平日の日中に営業しています(年末年始などの休業日があります)。最新の受付時間は公式サイトでご確認ください。
さらに、本審査以降は「コンタクトボード」という掲示板機能が使えます。住宅ローン申込ナビの中で銀行とメッセージのやり取りができる仕組みで、営業時間外でも質問の書き込みができるため、日中は仕事で電話をかけにくい方でも問い合わせしやすくなっています。電話とコンタクトボードを合わせれば、店舗がなくても相談体制は十分に整っているといえます。
住宅ローンの申し込みは「住宅ローン申込ナビ」で
一般的に住宅ローンを申し込む場合、専用の申し込みフォームに必要情報を入力して申し込むことになりますが、PayPay銀行の住宅ローンの場合は、その前に「住宅ローン申込ナビ」に登録する必要があります。
なぜ住宅ローン申込ナビに先に登録する必要があるかというと、「事前審査の申し込み」「本審査の申し込み」「審査結果の確認」「審査や契約に必要な書類のアップロード」など、申し込み後の手続きをこの「住宅ローン申込ナビ」で行うことになるためです。マイページのようなものが作られるので、入力途中や手続きを途中から再開できるというメリットもあります。住宅ローンは申し込み開始から完了まで多くの情報や書類提出が必要になるので、少しずつ進められる仕組みは最近の住宅ローンならではです。

このようなやり方は、auじぶん銀行やSBIアルヒなどが先行して行っており、これからの住宅ローンの申し込み方法の主流になっていくと思います。先に「マイページ」のようなものを作る手続きフローはまだ慣れていない方も多いので、戸惑わないようにしましょう。困ったときは遠慮なくコールセンターに電話して質問するようにしましょう。なお、パソコンがなくてもスマートフォンで問題なく登録できます。
ということで、PayPay銀行の住宅ローンに申し込みたい方は、まずこの「住宅ローン申込ナビ」の登録を進めましょう。ちなみに、メールアドレスを入力してログインIDとパスワードを決めるくらいなので、この登録手続きは想像以上に簡単に終わります。
事前審査の申込み
住宅ローン申込ナビへの登録が終わったら、次は事前審査の申し込みです。
住宅ローン申込ナビにログインして必要事項を入力することで事前審査申込みを完了できます。注意点としては、夫婦で収入合算して申し込みたい場合は、事前審査申込みの際に一緒に申込み手続きをする必要があることくらいです。
ただし、「前年度年収」と「勤め先の情報」を入力する必要があるので、前年度の源泉徴収票と、会社の資本金や住所をさっと入力できるように準備しておくとよいでしょう。
このタイミングでは住宅売買契約書などの書類は不要なので、パソコンやスマートフォンが普通に操作できれば30分ほどで申込みを完了できると思います。
事前審査の結果を待つ
事前審査を申し込んだら待つしかありませんが、もし特別に伝えたいことがあれば、申し込んだ後にコールセンターに伝えておくとよいでしょう。例えば、健康状態に不安がある場合に追加資料を出したほうがよいか、といった相談をしておくことは決してマイナスにはなりません。
インターネット銀行といえども、最終的には「人」が審査しています。審査を担当する人に追加情報を伝えて、しっかり審査してもらえるよう配慮することは、決して無駄ではありません。
なお、PayPay銀行の公式サイトによると、事前審査の所要日数の目安は「当日~2営業日」とされています(2026年9月確認。申込時期や申込内容によりさらに時間がかかる場合があります)。ネット銀行の中でも回答が早い部類で、数日待っていれば審査結果が通知されるイメージです。
審査が終わるとメールで通知がありますので案内に従うだけですが、審査結果の詳細は住宅ローン申込ナビにログインして確認することになります。
審査に通っていれば「融資してくれる金額」「返済期間」「その他の条件」を住宅ローン申込ナビ上で確認できます。この3つの情報が満足できる内容になっていれば、本審査の申込み手続きに進むことになります。
「3,000万円借りたいのに2,500万円しか借りられない」「35年で借りたかったのに30年になっている」など、希望条件から変更になっている場合は、提示された条件を受け入れられるかをここで判断することになります。
事前審査は入力情報をもとにした簡易的な審査ですので、あまり悩まずに、まず申し込んでみるくらいの気持ちで問題ないでしょう。
いよいよ本審査申込みの手続き
事前審査の結果が満足のいくものであれば、いよいよ最終的な条件を決めるための本審査に申し込みます。本審査の申込みは「本審査申込(画面から必要事項を入力する)」「団体信用生命保険への申込み」「必要書類の提出(アップロード)」の3つに分かれています。
この3つの手続きも基本的には住宅ローン申込ナビから行います。事前審査の申込みと違い、本審査では入力する情報が多く、物件の詳細情報なども必要になりますので、住宅ローン申込ナビに表示される「必要書類」を参考にしながら、不動産会社や工務店から受け取った書類を見て入力していくことになります。手元に書類を用意しておくようにしましょう。
なお、団体信用生命保険・疾病保障をどうするかは、このタイミングで決定します。通常の団信にするのか、がん保障などをつけるのかは、このタイミングまでに決めておけば問題ありません(申し込み時点で決める必要はありません)。公式サイトの手続き案内によると、団信の申込みは本審査の入力完了後、引受保険会社(カーディフ生命)から1~2営業日程度で届く案内メールに沿って「カーディフ団信オンライン」から行う流れになっています(2026年9月確認)。銀行の画面と保険会社の画面を行き来する形になるので、案内メールを見落とさないようにしましょう。
本審査申込が終わると、いよいよ一番手間のかかる書類提出に移ります。PayPay銀行では「ウェブで完結」できるので、書類をスキャンしたりスマホで撮影してアップロードすれば提出できます。逆に「大量の書類をアップロードするほうが面倒」という方は郵送でも提出できますので、申込ナビの案内に従って必要書類を提出するようにしましょう。
印鑑証明書や住民票の提出もこのタイミングで行います。発行から日が経ちすぎたものは使えないため、取得のタイミングと有効な発行期限は申込ナビの必要書類案内で確認し、時間がある方は事前に用意しておくと手続きを1回で終わらせることができます。
本審査の結果を待つ
本審査申込みを完了し、必要な書類をすべてアップロード(または郵送)して提出すると、PayPay銀行が本審査を開始してくれます。公式サイトによると、本審査の所要日数の目安は「3~10営業日」です(団体信用生命保険の申込みと必要書類の到着後、不備などがなかった場合の日数。2026年9月確認)。書類に不備があるとその分だけ延びてしまうので、アップロード前に案内と突き合わせて確認しておきましょう。
何か不明点などがあれば、PayPay銀行のコールセンターから電話がかかってくることもありますので、「知らない電話番号だから出ない」ということのないように注意しておきましょう。もちろん、こちらから連絡して確認することもできます。本審査以降はコンタクトボード(申込ナビ内の掲示板機能)でも問い合わせできるので、急ぎの場合や回答に時間がかかっている場合は電話とあわせてうまく活用しましょう。
審査結果は、事前審査と同じように住宅ローン申込ナビの画面上に表示されます。
諸条件を最終決定
本審査を無事通過できると、「事前審査」で教えてもらった情報よりも詳しい融資条件が通知されます。事前審査の結果と異なる可能性もありますので、その点を中心に、融資条件に問題がないかをここで最終確認することになります。
なお、本審査に通ったからといって、必ず契約しなければならないわけではありません。この段階では、まだ断る権利も保留にする権利もあります。そもそも、まだ家ができていない場合は、いったんこの状態で待つことになります。
すぐに契約を結ばない場合に気をつけたいのが審査結果の有効期限です。PayPay銀行の公式FAQによると、事前審査・本審査ともに有効期限は承認日から180日で、融資実行が本審査承認から180日を経過する場合は再審査が必要になります(2026年8月確認)。注文住宅などで完成まで時間が空く方は、契約日・融資実行日がこの期限に収まるかを担当者に相談しておきましょう。
契約手続きは「お借入日からの逆算」で期限が決まっている
本審査に通ったあとの契約手続きには、公式の手続き案内で「お借入日の◯営業日前まで」という形の期限が定められています(2026年9月に公式サイトの手続き案内で確認)。引き渡し日・融資実行日が決まったら、次の期限から逆算してスケジュールを組みましょう。
| 手続き | 期限の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 契約書作成依頼 | お借入日の7営業日前まで | 申込ナビの[本審査結果]から手続きします |
| 振込先の登録 | お借入日の5営業日前まで | 不動産会社などから振込先の情報を受け取っておきます |
| 電子契約の準備 | お借入日の4営業日前まで | 契約は電子契約のため収入印紙は不要です |
| 司法書士との面談 | お借入日まで | 面談の日程は選任された司法書士と調整します |
とくに注文住宅など引き渡し日が動きやすいケースでは、この逆算の期限を知らないまま直前に慌ててしまうご相談が少なくありません。本審査承認後は担当者から詳しい案内があるので、期限を確認しながら早め早めに進めるのが安心です(期限や手続きの詳細は変更されることがあるため、最新は公式サイトと申込ナビの案内でご確認ください)。
PayPay銀行の住宅ローン手続きでよくある質問
FPとしてよくいただくご相談を、Q&A形式でまとめました。
Q. 事前審査だけでも申し込めますか?
A. はい。事前審査は、住宅売買契約書などがなくても、年収と勤務先情報を入力すれば申し込めます。物件が具体的に決まる前でも、借入可能額の目安を知るために事前審査を受けておくと、資金計画が立てやすくなります。
Q. 審査結果に有効期限はありますか?
A. あります。公式FAQによると、事前審査・本審査ともに承認日から180日が有効期限です(2026年8月確認)。融資実行が本審査承認から180日を過ぎる場合は再審査が必要になるため、注文住宅で完成まで時間がかかる方は特にスケジュールに注意してください。
Q. 審査がいま「どこまで進んでいるか」は確認できますか?
A. 審査中の進捗そのものは個別に案内されない運用です(公式FAQ・2026年8月確認)。本審査は書類提出から通常3~10営業日程度で結果が通知されますので、まずは案内どおり待ち、書類の不備連絡(メール)が来ていないかを確認しましょう。お急ぎの場合はコンタクトボードか電話で連絡できます。
Q. 対面で相談しながら進めたいのですが?
A. PayPay銀行はネット銀行のため、店舗での対面相談はできません(電話サポートは利用できます)。対面相談を重視したい方は、店舗とオンラインの両方に対応する銀行を選ぶ方法もあります。たとえばSBI新生銀行は店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しており、「ネットだけでは不安」という方にも相談しやすい体制です。地方にお住まいで身近に相談できる窓口が少ない場合は、こうした選択肢も検討してみてください。
まとめ
本審査を通過したあとは、新規借り入れであれば不動産会社との最終調整(契約日・融資実行日)に、借り換えであれば前の住宅ローンの完済日を調整しながら融資実行日を決めることになります。この段階まで進めば、PayPay銀行の担当者が手続きや必要な対応を丁寧に説明してくれますので、その案内に従って契約手続きを進めていきましょう。
PayPay銀行の住宅ローンの審査手続きは、パソコンやスマートフォンが使える方であれば問題なく進められると思います。わからないことがあれば、通話料無料でコールセンターに質問できますし、本審査以降はコンタクトボードでも問い合わせできます。
住宅ローン申込ナビがあることで、手続きを途中まで進めて続きを別の日にすることができますし、何をやらなければいけないかを把握しやすい仕組みになっていますので、スムーズに申込み手続きを進められると思います。FPからのワンポイントとしては、契約日・融資実行日から逆算して、書類の準備(印鑑証明書・住民票・収入関係の書類)を早めに始めること、そして審査結果の有効期限(承認日から180日)を意識してスケジュールを組むことです。この2点を押さえておけば、手続きを一度でスムーズに終えられます。