PayPay銀行の住宅ローンは、変動金利が年1.330%(全期間引下型・2026年9月1日現在)で、ソフトバンクのスマホ・ネット・でんきを使っている方なら最大で年1.200%まで下がる、オンライン完結型のネット銀行の住宅ローンです。事務手数料は借入額の2.20%(税込)、保証料は不要、一般団信は上乗せなしで付きます。ただし、2026年9月は固定金利が大きく上がり(10年固定は年2.870%→3.440%)、9月1日以降の借入では35年を超える期間に年0.3%の上乗せがかかるようになりました。「ネット銀行の住宅ローンは金利が低いと聞くけれど、PayPay銀行ってどんな銀行なの?」というご相談を受けるFPの立場から、金利・手数料・団信・審査条件・注意点を、2026年9月時点の公式情報で整理します。

【ピックアップ】注目の住宅ローン情報
auじぶん銀行の住宅ローンに関する反応

上記は、2025年4月にSNS「X」に投稿された、auじぶん銀行の住宅ローン利用者による反応です。auじぶん銀行は、これまで“業界最低水準”の低金利を前面に打ち出し、住宅ローンの貸出を拡大してきました。

しかし、2025年以降は周辺の銀行と比べても速いペースで住宅ローン金利が引き上げられており、利用者の間では返済負担の増加に戸惑う声も見られます。金利上昇局面では、これまで低金利で注目されていた銀行ほど、見直し後の金利水準に対する反応が大きくなりやすい点には注意が必要です。

一方で、SBI新生銀行は、比較的金利の引き上げを抑えていることから、相対的な魅力が高まっています。住宅ローンは、借入時の金利だけでなく、金利見直し後の水準や団信、手数料、返済ルールなどを総合的に比較することが大切です。

どの住宅ローンを選ぶ場合でも、各金融機関の最新金利や商品内容を確認しておくことは重要です。注目を集めている住宅ローンについては、金利水準だけでなく、保障内容やキャンペーンの有無もあわせてチェックしておきましょう。

SBI新生銀行の住宅ローン

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PayPay銀行とは?ジャパンネット銀行からの商号変更とグループの今

PayPay銀行は、2000年9月に「ジャパンネット銀行」として創業した日本初のネット専業銀行が前身です。2018年にヤフー(現・LINEヤフー)の連結子会社となり、2021年4月5日に決済アプリ「PayPay」とのブランド統一の一環で「PayPay銀行」へ商号変更しました。新しい銀行が立ち上がったわけではなく、20年以上の実績がある銀行が名前を変えたものなので、その点はご安心ください。PayPayアプリから口座開設や残高確認ができるなど、PayPay経済圏との連携が強みです。

かつて親会社だった「Zホールディングス」は、2023年10月1日にLINE・ヤフーと統合して「LINEヤフー株式会社」になりました。さらに2024年12月に発表された方針のとおり、2025年4月にPayPay株式会社による株式取得が完了し、PayPay銀行はPayPayの完全子会社となりました。名実ともにPayPay経済圏の金融サービスの中核として位置づけられています。

金融サービスのpaypayブランドへの統一

PayPay銀行の住宅ローンの特徴=低めの変動金利とオンライン完結

PayPay銀行の住宅ローンは、変動金利の低さで長年注目を集めてきたネット銀行の住宅ローンです。申し込みから契約までオンラインで完結でき、来店の必要がないため、地方にお住まいで近くに店舗がない方でも利用しやすいのが特徴です。主なポイントを整理すると次のとおりです。

  • 事務手数料は借入金額の2.20%(税込)の定率型。保証料は不要です。
  • 一般団信(団体信用生命保険)が金利上乗せなしで標準付帯。がん50%保障団信(+0.1%)・がん100%保障団信(+0.15%)には、がん先進医療・全疾病保障(入院)・失業保障・自然災害保障も付きます。
  • 借入期間は1年以上50年以内。ただし借入期間が35年を超える契約は年0.3%の金利上乗せがあります(2026年9月1日以降の借入実行分。8月31日以前は年0.1%でした)。
  • ソフトバンクのスマホ等を契約している方向けの「スマホ優遇割」(年0.070%引き下げ)・「スマホ/ネット/でんき優遇割」(年0.130%引き下げ)で、変動金利も固定金利もさらに引き下げられます。
  • 返済口座はPayPay銀行口座に限られます(他行からの定額自動入金サービスは手数料無料で利用可)。
  • 戸建ての新築(注文住宅)は建物完成時の一括融資で、着工金・中間金・土地代金のみの融資はできません。その場合はつなぎ融資を別途検討する必要があります。

PayPay銀行の住宅ローン金利(2026年9月1日現在)

2026年9月1日現在の適用金利は次のとおりです。変動金利は「全期間引下型」(基準金利3.280%から−1.950%)、固定金利は「当初引下型」(当初の固定期間だけ大きく引き下げ、期間終了後は引下幅が小さくなる方式)で、新規借入・借り換えとも同じ金利です。

金利タイプ借入金利(優遇割なし)スマホ優遇割適用スマホ/ネット/でんき優遇割適用
変動金利(全期間引下型)1.330%1.260%1.200%
固定2年(当初引下型)2.360%2.290%2.230%
固定3年2.610%2.540%2.480%
固定5年2.930%2.860%2.800%
固定10年3.440%3.370%3.310%
固定15年3.830%3.760%3.700%
固定20年4.020%3.950%3.890%
固定30年4.080%4.010%3.950%
固定35年4.190%4.120%4.060%

(2026年9月1日現在・年利。出典:PayPay銀行「住宅ローン 金利」。優遇割適用後の金利は公式表示の引下幅をもとに当編集部が計算。借入期間35年超は別途年0.3%上乗せ。団信プランによる上乗せは含みません)

9月の動きで押さえておきたいのは、変動は据え置き・固定は大幅引き上げ、という組み合わせです。変動金利1.330%は2026年7月に0.980%から引き上げられて以降、8月・9月と据え置かれています。一方、固定金利は10年固定が8月の2.870%から3.440%(+0.570%)、20年固定が3.600%→4.020%、35年固定が3.770%→4.190%と、いずれも0.4%以上上がりました。当編集部が2026年9月1日に14の金融機関・機関の公式サイトを実際に確認して集計した127件の適用金利のうち、前月比で引き上げは106件・据え置き21件・引き下げ0件で、PayPay銀行の10年固定の+0.570%は、この127件の中で最も大きな引き上げ幅でした(当社調べ)。「固定で安心を買うなら早めに」という声を9月はよく聞きますが、固定の水準がここまで上がると、変動との差(10年固定で約2.1%)をどう見るかが判断の分かれ目になります。

PayPay銀行の住宅ローン金利 2026年8月と9月の比較(変動は据え置き、固定は引き上げ)
変動金利は据え置き、固定金利は10年で+0.570%など大きく引き上げ(優遇割なし・新規/借換共通)

月々の返済額に置き換えると、当編集部が各行公式サイトで実測した2026年9月適用金利に基づく当社試算(3,000万円・35年・元利均等・ボーナス返済なし・事務手数料や団信上乗せなどの諸費用は含まず・変動は全期間金利一定と仮定した概算)では、変動1.330%なら月々約89,377円10年固定3.440%なら当初10年間は月々約122,946円(前月の金利なら約113,289円で、1か月で約9,657円の差)、35年固定4.190%なら月々約136,272円となりました。同じ3,000万円でも変動と35年固定で月4万7千円近く違う計算です。変動を選ぶなら、この差額を貯めておく(または繰上返済に回す)くらいの余裕を持たせるのが、私が相談でお伝えしている目安です。

変動金利は年2回見直し・5年ルール/125%ルールはなし

借入後の変動金利は原則年2回(4月1日・10月1日)に見直され、4月1日の新金利は6月の返済日の翌日から、10月1日の新金利は12月の返済日の翌日から適用されます。新規申込者向けの表示金利は毎月見直される(市場の状況によっては月中にも変わる)ため、申込時ではなく借入日時点の金利が適用される点も覚えておいてください。

また、PayPay銀行の住宅ローンには「返済額5年間一定ルール」「返済額上限125%ルール」がありませんPayPay銀行「商品要項」に明記)。金利が上昇した場合は、その上昇幅に応じて次の見直し後から毎月の返済額がそのまま変わる仕組みです。返済額の増加を先送りせず最後にしわ寄せ(未払利息)が残らない一方、金利上昇の影響が家計に早く表れることになります。

ここで一つ、ご相談でよく誤解されている点を補足します。日銀の政策金利は2026年9月時点で1.0%程度まで上がっており、次回の金融政策決定会合は9月17日・18日(結果は18日公表・内容は未定)です。仮にここで政策金利が動いても、PayPay銀行の場合は10月1日の見直しで基準金利が決まり、実際の返済額が変わるのは12月の返済日の翌日からという時間差があります。「利上げ=来月から返済額が上がる」ではないので、慌てず、ご自身の契約内容照会画面で次回見直し後の金利と返済額を確認してください。

事務手数料・諸費用・繰上返済の条件

金利と同じくらい相談で聞かれるのが「結局いくらかかるのか」です。PayPay銀行の商品要項(2025年4月22日現在)から、費用に関わる条件を抜き出しました。

項目PayPay銀行の条件FPからの補足
事務手数料借入金額×2.20%(税込)3,000万円なら66万円。借入額に含めて借りられるか事前に確認を
保証料不要保証会社を使わない分、事務手数料が定率型になっている
団信の保険料PayPay銀行が負担(プランにより金利上乗せ)一般団信・がん団信の違いは次の章で
一部繰上返済1万円以上1円単位。ホームページなら無料、電話は5,500円(税込)ネットで完結させれば手数料はかからない
全額繰上返済33,000円(税込)・電話で申込借り換えで完済するときにかかる費用として見込んでおく
返済日7日・17日・27日から選択。ボーナス返済は6・12月/7・1月/8・2月給料日の直後に設定すると残高不足を防ぎやすい
遅延損害金年14.0%延滞は信用情報にも残るので返済口座の残高管理を

(出典:PayPay銀行「商品要項」・2026年9月時点で当編集部確認)

団信は3プラン+ペアローン連生団信。がん保障は有料

PayPay銀行の団信は、上乗せなしの「一般団信」と、有料の「がん50%保障団信」「がん100%保障団信」の3プランから1つを選びます(引受保険会社はカーディフ生命保険。借入後のプラン変更はできません)。がん保障付きの2プランには、がん先進医療特約、がん以外の病気・けがで入院したときの全疾病保障、非自発的な失業時の失業保障、火災・自然災害・地震で住めなくなったときの自然災害保障が付いてくるのが特徴です。

プラン上乗せ金利(年)加入時年齢主な保障
一般団信なし65歳未満死亡・高度障害・リビング・ニーズ(余命6か月以内)
がん50%保障団信+0.1%51歳未満がん診断で残高の50%+全疾病保障(入院)・失業保障・自然災害保障
がん100%保障団信+0.15%51歳未満がん診断で残高100%+がん診断一時金100万円・上皮内がん一時金50万円+全疾病・失業・自然災害保障

(2026年9月時点。出典:PayPay銀行「団信プランのご紹介」。健康上の理由で一般団信に加入できない場合はワイド団信の審査となり、上乗せ年0.3%。ペアローン向けには夫婦どちらかに万一のことがあれば両方の残高が保障される「ペアローン連生団信」もあり、上乗せは一般団信+0.2%・がん50%+0.3%・がん100%+0.4%)

【FPからの補足】他のネット銀行では「がん50%保障を上乗せなし」で付けられるところもあるので、PayPay銀行のがん50%+0.1%は割高に見えます。ただし失業保障・自然災害保障まで一緒に付いてくるのはPayPay銀行らしい組み立てで、南海トラフ地震の想定区域に住む徳島の相談者には「自然災害保障が付くならこちら」と判断される方もいます。保障の中身と上乗せ0.1%のコストを天秤にかけて決めてください。

申込条件(年齢・年収・借入額・期間)

ネット銀行の中でも年収要件が低めなのがPayPay銀行の特徴で、審査の土台に乗りやすい銀行です。商品要項に書かれている条件は次のとおりです。

項目条件
年齢申込時20歳以上65歳未満、完済時80歳未満
年収前年度の年収200万円以上(自営業の方は所得で判断)
借入金額500万円以上2億円以下(10万円単位)
借入期間1年以上50年以内(1か月単位)。中古物件は一部制限あり。借り換えは原則、現在の残存期間が上限
資金使途本人が住む戸建て・マンションの購入(中古含む)、戸建ての新築、借り換え(借り換えと同時のリフォーム資金も可)
その他日本国籍または永住許可、PayPay銀行の普通預金口座、指定の団信に加入できること。ペアローン・収入合算も利用可

(出典:PayPay銀行「商品要項」2025年4月22日現在・2026年9月に当編集部確認)

年収200万円以上というハードルはネット銀行の中では低いほうです(たとえばソニー銀行の住宅ローンは前年度年収400万円以上が条件)。ただし「申し込める」と「希望額が通る」は別で、借入額の上限は審査の結果で決まります。年収に対して借入額が大きい方は、年収別の住宅ローン借入可能額と目安額も参考に、無理のない金額を先に決めてから申し込むことをおすすめします。

PayPay銀行の住宅ローンのメリット・デメリット

FPとしてご相談を受けるときにお伝えしている、PayPay銀行の住宅ローンの長所と注意点を表に整理しました。金利の低さは確かに魅力ですが、ご自身の状況に合うかどうかは総合的に見て判断しましょう。

観点メリット注意したい点
金利変動1.330%(9月は据え置き)。優遇割でさらに最大0.130%引き下げ可能固定金利は2026年9月に大幅引き上げ(10年固定3.440%)。2026年7月の変動引き上げ後は「ネット銀行で突出して低い」とは言えず、他行との比較が必須
諸費用保証料は不要。ネットでの一部繰上返済は無料事務手数料は借入額×2.20%(税込)。全額繰上返済は33,000円(税込)
団信一般団信を上乗せなしで標準付帯。がん団信には失業・自然災害保障まで付くがん50%保障でも+0.1%の上乗せが必要(無料の銀行もある)
手続きオンライン完結で来店不要。地方でも使いやすい対面でじっくり相談したい人には不向き
返済の仕組み5年ルール・125%ルールがなく、金利上昇分を先送りしない明快な仕組み金利が上がると次の見直し後から毎月の返済額が増える
審査条件前年度年収200万円以上と申込のハードルが低め。最長50年・上限2億円35年超の借入は年0.3%上乗せ/注文住宅の着工金・中間金は非対応(つなぎ融資が必要)/返済口座はPayPay銀行に限定

PayPay銀行の住宅ローンはこんな人に向いている

オンライン手続きに抵抗がない方、特にソフトバンクのスマホやネット・でんきを利用していて優遇割を受けられる方には、PayPay銀行の住宅ローンは候補の一つになります。年収要件が200万円以上と低めなので、年収400万円未満で他のネット銀行に申し込めなかった方の受け皿にもなります。借り換えで毎月の負担を軽くしたい方は、変動1.330%(優遇割適用で1.200%)と現在の金利を比べ、事務手数料2.20%と全額繰上返済手数料を含めた総額で効果を確かめてください。

一方で、注文住宅で着工金・中間金の分割実行が必要な方や、近くの店舗で担当者と顔を合わせて相談しながら進めたい方は、地元の地銀・信用金庫や他のネット銀行とよく比べてから決めると安心です。店舗とオンラインの両方で相談したい場合は、SBI新生銀行のように、店舗・オンラインの両対応で事務手数料が借入金額の2.20%(税込)の定率型とわかりやすく、団信(一般団信は上乗せ0円、がん団信・全疾病保障付団信なども用意)も充実した選択肢もあります。同じ「金利+団信」で比べるなら、ソニー銀行の住宅ローン|金利・団信・手数料をFPが徹底解説三井住友信託銀行の住宅ローンの評判も並べて読んでみてください。

PayPay銀行の住宅ローンに関するよくある質問

Q. PayPay銀行の住宅ローンは年収いくらから申し込めますか?

A. 商品要項では前年度の年収200万円以上(自営業の方は所得で判断)が条件です。年収400万円以上を求めるネット銀行もある中では低めの水準ですが、借入額の上限は審査で決まるため、年収に見合った借入額で申し込むことが大切です。

Q. PayPay銀行の口座がないと住宅ローンは借りられませんか?

A. 返済はPayPay銀行口座からの引き落としとなるため、申込までに口座開設が必要です。給与振込口座が他行でも、手数料無料の「定額自動入金サービス」で資金を移動できますので、メインバンクを変えずに利用することも可能です。

Q. PayPay銀行の団信でがん保障を付けると金利はいくら上がりますか?

A. がん50%保障団信は年0.1%、がん100%保障団信は年0.15%の上乗せです(2026年9月時点・加入時51歳未満)。一般団信は上乗せなしで、健康上の理由で一般団信に入れない場合はワイド団信(+0.3%)の審査になります。

Q. 注文住宅を建てる場合もPayPay銀行の住宅ローンは使えますか?

A. 戸建ての新築は建物完成時の一括融資となり、着工金・中間金・土地代金だけの融資はできません。注文住宅で先にお金が必要な場合は、つなぎ融資の利用や、分割実行に対応した他の金融機関の検討が必要です。つなぎ融資の考え方はフラット35でつなぎ融資を利用する3つの方法で解説しています。

Q. 変動金利が上がったら、PayPay銀行の返済額はいつから増えますか?

A. 借入後の金利は年2回(4月1日・10月1日)見直され、4月分は6月、10月分は12月の返済日の翌日から新しい金利と返済額が適用されます。5年ルールがないため、上がった分はその時点から毎月の返済額に反映されます。急な負担増が心配な方は固定金利タイプへの変更(固定期間中は変更不可)や、返済負担率に余裕を持たせた借入額の設定をあわせてご検討ください。

FPからのワンポイント:金利の低さは大きな魅力ですが、住宅ローンは「金利+事務手数料+団信+手続きのしやすさ」の総合点で選ぶものです。地方では地元の地銀・信用金庫が相談しやすい一方、ネット銀行は金利面で有利なことが多いので、最低でも2〜3行を並べて、毎月の返済額と総返済額をシミュレーションしてから決めましょう。金利・優遇割の条件・団信の内容は改定されることがあるため、申し込み前に必ずPayPay銀行公式サイトで最新の内容をご確認ください。

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