「マイホームはほしいけど頭金がない」、「家を買っても家具や家電を買う余裕がない」、「車のローンが残っていて審査が不安」と言った悩みを抱えていると、「新居で使う家具や家電を買うお金や車のローンを住宅ローンに組み込めないか?」と考えたくなるものです。

昭和の高金利の時代であれば「そんなことをして馬鹿か!返せなくなるぞ!」人生の先輩などに叱られそうな話です。

確かに住宅ローンの金利が2%だった場合、300万円の車代を住宅ローンに組み込んで35年かけて返済したら総額で400万円以上返済することになります。もし住宅ローンの金利が0.4%だったら総額でも320万円を超えるぐらいの返済額で済みます。35年で20万円の利息の支払いは許容できるのではないでしょうか?

このように住宅ローンをできるだけ多く借りることで、それにより生まれた余裕資金で車や家具や家電を購入することは決して、間違いとは言いきれない時代(金利)になっています。

と言うことで、この記事では、住宅ローンに車のローンや家具を購入するお金を混ぜる方法を紹介したいと思います。

この記事で紹介するのは、銀行を騙すような違法行為でもなければ、裏技でもなんでもありません。金融機関が正式に提供しているサービスや商品を使った解決方法です。

結論
なんでもかんでも住宅ローンに入れて借りることはもちろんできませんが、適した住宅ローンを選べばある程度可能です。家具・住宅購入に関連する費用を借りることができる住宅ローンはあります。カードローンやクレジットカード・自動車ローンを住宅ローンで借り換えるようなことはできませんが、住宅ローンを利用するときに他の借入をおまとめできる専用商品を提供している金融機関もあります。

諸費用を借りられる住宅ローンとは?

マイホーム購入や住宅ローンの契約には、様々な手数料や税金がかかります。通常、それらのお金は「自己資金」という形で用意しなければならないのですが、最近は「住宅購入時の諸費用を住宅ローンとして借りることができる住宅ローン」が増えてきました。

車のローンやカードローンのお金を直接的に住宅ローンに切り替えることはできませんが、諸費用を住宅ローンとして借りることで「浮いたお金」をつかって、車のローンやカードローンの返済に回すことで、実質的に住宅ローンに借り換えたような状態を作ることができます。

以下は低金利&諸費用の借り入れに対応したおすすめの住宅ローンです。住宅ローンに組み込みできるものが若干異なっていますので参考にしておいてください。

auじぶん銀行ソニー銀行新生銀行
印紙税
登録免許税
司法書士報酬
土地家屋調査士報酬
住宅ローン事務手数料
不動産仲介手数料
火災保険料
地震保険料
借換時の経過利息・違約金
引越し費用
修繕積立金(初期分)など
公式サイト公式サイト公式サイト
※「?」としているものはホームページ上で明記されていない(当サイトでは確認できなかった)費用です。どの金融機関も「など」と範囲を拡大できる表現で書いてあります。事前に確認しておきたい場合は上記の公式サイトなどで確認してください。

例えば、auじぶん銀行は引っ越し費用も住宅ローンに含むことができますし、幅広い資金使途に対応していることがメリットの1つです。auじぶん銀行は2021年1月29日から保証会社付の住宅ローンの取り扱いを開始していて、これまでよりかなり審査に通りやすくなりました。(金利などの条件面は異なりますが)

また、ソニー銀行は借り換え前の住宅ローンの経過利息や違約金まで貸してくれます。

※各社の条件は変わっている可能性があるので必ず公式サイトや商品説明書を確認するようにしてください

このように、今の時代の住宅ローンは「マイホーム代金しか借りられない」という時代ではなく、「マイホームの代金とそこで生活するために必要なお金を借りられる」時代になってきています。

ここで紹介したauじぶん銀行・ソニー銀行・新生銀行はいずれも諸費用を借りられる住宅ローンの中でも特に魅力的な住宅ローンです。最新金利・最新キャンペーン情報など各社の公式サイトから確認しておくようにしてください。

auじぶん銀行の最新情報はこちら

ソニー銀行の最新情報はこちら

新生銀行の最新情報はこちら

住宅価格を水増しして車のローンをまとめるのは違法行為

違法行為と言うものはなかなか無くならないものなので、今でも水面下で行われていると思いますが、住宅価格の水増しして高額のお金を借りることは違法行為です。悪質な場合、私文書偽装などの罪に問われる可能性が高いので、声を掛けられたとしても手を出さないようにしましょう。まったくおすすめできません。

住宅ローンを借りると住宅ローン控除される制度もありますので、状況によっては脱税行為としてみなされる可能性すらあります。住宅ローン控除とは、住宅ローンの残高に対して所得税や住民税が減免されたり還付されたりする制度なので、住宅ローンの金額を水増しして、控除金額が本来の金額よりも増えると本来納めるべき税金を納めない状態になってしまうためです。

工務店や不動産会社から甘い誘惑があった場合でも、かなり慎重な判断が必要だということは気に留めておいてください

クルマのローンと住宅ローン、得なのはどっち?

ところで、クルマのローンを住宅ローンに組み込んだ場合と、クルマのローンをそのまま払い続けた場合とでは、どちらが得なのか?という疑問もあると思います。

住宅ローンの金利のほうがクルマのローンの金利よりも低い場合がほとんどなので、クルマのロ−ンを住宅ローンに混ぜたほうが得な気がします。果たして本当にそうでしょうか?

仮に、クルマのローンが200万円、5年だとします。金利は3.9%です。毎月の支払は36,742円です。そのまま払い続けた場合は利息を約20万円支払う事になります。

では、この200万円を住宅ローンに組み込んだらどうなるでしょうか?住宅ローンの条件は35年返済、金利はフラット35の1.37%(2021年4月金利)だとします。この条件だと、利息は約51万円になりました。毎月の支払は約6千円になります。

 
車のローン
住宅ローン
毎月返済額
36,742円
5,987円
総返済額
2,204,545円
2,514,526円

住宅ローンの金利のほうが低いですが、返済期間が長いので利息負担の金額自体は増えるという点は理解しておく必要があります。クルマのローンが5年ぐらいが多いのに対し、住宅ローンは最長で35年です。

実は住宅ローンに組み込んだほうが損をする

このようにクルマのローンや家具や家電を買うお金を住宅ローンに組み込むと余分なお金を支払うようになります。つまり、トータルで考えるとお金を損するということです。

それでも、なぜ住宅ローンに他の借り入れをまとめたいかというと・・・

なぜ?損をしても住宅ローンにまとめる理由①

1つ目はマイホームを持つという目的です。例えば、工務店などから事前に200万円を受け取って、そのお金でクルマのローンを返済。その後、実際は3,000万円の工事代金を3,200万円に水増しして住宅ローンの借り入れ書類を作成して金融機関に提出。クルマのローンは完済していることもあり、3,200万円の住宅ローンの審査も無事に通過。結果的に、クルマのローンは無くなり、住宅ローンに一本化される、というようなやり方です。

クルマのローンが無くなったことで、住宅ローンの審査が通りやすくなり、夢のマイホームを持てる確率が高まるということです。

なぜ?損をしても住宅ローンにまとめる理由②

2つ目は住宅ローン借り入れ後にゆとりある生活をおくるためです。

住宅ローンを借りるとすぐに毎月10万円の住宅ローンの返済がスタートします。そこで5万円のクルマのローンが残っていたら、家と自動車の2つで15万円の返済が必要です。先ほどのシミュレーションの通り、住宅ローンに一本化するとゆっくり返済できるので毎月の返済額が大きく増えることはありません。

つまり、月々の家計・生活には当然ゆとりが出てきます。手元資金に余裕ができれば欲しいものを買うこともできるようになるわけです。

なぜ?損をしても住宅ローンにまとめる理由③

3つ目が住宅ローンの希望金額を借りられるようにするためです。

住宅ローンの審査では「年間返済負担率」でこの人にいくら融資できるのかが計算されます。この年間返済負担率には「自動車ローン」「カードローン」「フリーローン」など住宅ローン以外の年間の返済金額も加味されます。

例えば、年収400万円の人に返済負担率30%まで貸してくれる銀行があったとします。

住宅ローン以外の借り入れが無ければ「住宅ローン:月10万円×12か月=120万円」まで借りることができるので、30年返済なら×30年で3,600万円の総返済額になるぐらいまでであれば住宅ローンを契約できる可能性があるわけです。

ところが、自動車ローンで月3万円の返済があると「自動車ローン:月3万円×12か月=36万円」+「住宅ローン:7万円×12か月=84万円」までしか借りられないので、同じ30年返済でも2,520万円の総返済額になるぐらいまでしか借りられないことになります。

この差は大きいですね。買える家の水準がかなり違ってくることが想像できます。