日銀は2023年7月28日の金融政策決定会合で長短金利操作(YCC)の修正を決定しました。
今回の決定で、長期金利は0.5%を目途としつつ、無制限に国債を買う「連続指値オペ」の利回りは1.0%で行うことになりました。現在、長期金利は0.5%程度で推移していますが、これを1.0%の上昇まで認める金融政策の修正となります。
この発表を受けて、2023年7月28日本日の長期金利は0.575%まで上昇、2014年9月以来の水準まで上昇しています。
長期金利が1.0%だったのは2012年以来のこととなり、いよいよ金融政策が正常化されつつあると表現して良さそうです。
住宅ローン金利への影響は?
当初固定金利、長期固定金利への影響
ネット銀行やメガバンクなど主要な銀行の主力である10年固定金利、フラット35などの長期固定金利は上昇傾向になる可能性が高くなってきました。
7月も月末に入っていますが、最終日の7/31の債券市場で大幅な金利上昇も考えにくいため、2023年8月の住宅ローン金利に大きな影響はなさそうですが、今後長期金利が日銀が許容する1.0%まで上昇した場合には、固定金利は現在よりも0.5%程度上昇する可能性があります。
変動金利への影響
新生銀行やauじぶん銀行で金利引き下げ合戦が発生している、変動金利には当面影響がなさそうです。現在、住宅ローンを新たに借りる方の70%程度は変動金利を選択していますので、皆さんの注目はこちらになるかと思いますが、今回の金融政策の修正で短期の政策金利は変更されないため当面は影響がないと思われます。固定金利の上昇でさらに多くの方々は変動金利を選択する状況も考えられそうです。
YCCとは?
長短金利操作(YCC)は2016年9月に日銀が導入した大規模な金融緩和政策の枠組みの一つです。同年3月にマイナス金利政策を導入したため急激な長期金利の低下により金融機関の収益低下などの影響が発生したため、これを和らげることを目的に導入したものです。
YCCの変動幅は下記のように徐々に拡大されてきました。
年月 | YCC許容幅 |
2016年9月 | 0%-0.25% |
2022年12月 | 0.5% |
2023年7月 | 1% |
SBI新生銀行の住宅ローンは、「手数料が安いけど金利が高い」というイメージがあります。それは今でも変わらないのですが、2019年7月に開発した「変動フォーカス」だけは異なります。
SBI新生銀行の変動フォーカスは、他のネット銀行と同じように事務手数料が2.20%(税込)かかる代わりに、金利を低く抑えた変動金利タイプの住宅ローンです。もともとは、事務手数料が55,000円(税込)~と格安な代わりに金利が少し高い変動金利(半年型)タイプしか扱っていませんでした。
住宅ローンを探している人は、「初期費用を抑えたい」とか「毎月の返済額を少なくしたい」と言うように人によって考え方が違いますが、SBI新生銀行の住宅ローンは両方に対応できるようになっています。
保証料無料・一部繰上げ返済手数料無料など無駄な費用がかからないSBI新生銀行の住宅ローンは引き続き有力候補の住宅ローンと言えると思います。(商品説明書も更新されていて、利用で基準もあまめになっているようなので審査面でも魅力的になっています)
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