政府・日銀の大規模な金融緩和の取り組みによって、現在の住宅ローンは歴史的な低水準となっており、いわゆる「借り時」や「借り換え時」といえるタイミングでしょう。

しかし、住宅ローンの金利は国内に限らず国際情勢によっても変動するので、今後の住宅ローン金利動向を知りたいという人も多いのではないでしょうか。それにより変動金利を借りるか、固定金利で借りるかも変わってきますね。

金利動向の完全な予想というのは専門家でも難しいものですが、こちらの記事では、今後の住宅ローン金利動向を大胆予想して発表します。

長期金利はバブル崩壊以降下がり続けている

今後の予想をする前に、過去30年の長期金利の推移を見てみると、1990年代のバブル崩壊以降から下がり続けていることがわかります。バブル期には一時、7%にも達していました。

長期金利の過去30年の推移

多少の上下はあれども、2000年代に入ってから長期金利は2%を超える期間少なく、現在はマイナス金利が定着している状況です。

金利が下がりすぎて金融機関の経営状況が悪化するほど金利が低下しており、さすがにこれ以上の金利低下は考えにくいといってよいでしょう。

いずれは上がるタイミングが来る?

この10年にわたり、いずれ住宅ローン金利は上がると言われてきましたが、結果的に住宅ローン金利は下がり続けてきました。結果的に変動金利で借り入れをした方がもっとも得をしたと表現できるでしょう。今も尚続いているこの低金利は借りる側から見たら「借り時」とも言えるタイミングですが、遅かれ早かれ、金利はいつか上がるでしょう。

今は金融緩和によって金利の上昇が抑えられていますが、当然ながらこの金融緩和は無限に続くものではなく、いずれは超低金利な状況が終わりを迎えます。

ただし、金利が右肩上がりにグングンあがる、景気がばら色になるとはなかなか考えにくいと筆者は考えます。この理由は本ページの後半で紹介をさせてもらいます。

当面は低金利の継続

住宅ローン金利は長期金利と密接に関連しています。原則的には長期金利が下がれば住宅ローン金利は下がり、長期金利が上がれば住宅ローン金利は上がります。政府・日銀は2016年より人工的に長期金利を低く抑える抑える政策を導入しています。これは現在の安倍政権はデフレ経済を脱却するために、2%のインフレを目標に掲げた大規模な金融緩和(マイナス金利政策)の導入を行い、企業や国民がお金を消費しやすいように超低金利政策が採用されました。

日銀のマイナス金利政策

結果的に2%のインフレは目標の期間内に達成できませんでしたが、現在、政府・日銀が採用している取り組みは安倍政権が掲げている「アベノミクス3本の矢」の一つであり、現政権の根幹とも言える取り組みでであり、当面は継続されると考えたほうがよいでしょう。実際、政策面で手詰まり感がある一方で、日本経済が好調という訳でもありません。景気がよくなっている実感が無いという方が大半であることは皆さんご存知のとおりです。

日本で金利が簡単に上がらない理由とは?

次に日本で金利が簡単には上がらない、上げれないと考えられる理由を確認してきたいと思います。

①日本政府の膨大な借金の存在

日本政府が抱える債務は2018年12月に1,100兆円を突破したと報道がありました。政府の予算では年利1%という利払いを想定しています。平成元年には金利が6%を超えていたことを考えると急激な金利低下に驚かされます。

今後も政府の債務は増加し、発行する国債も増加が見込まれています。仮に債務残高が現状と変わらずに金利が2%、3%と増加したとしても、10兆円の単位で政府予算に占める利払いが急増することとなります。現在の日本政府の年間予算は100兆円前後ですので、金利が1%上がるだけで予算を10%も増やす必要が出てきます。2%上がれば20%増やさなければなりません。

大規模な金融緩和はお金の流れを良くすることで企業や一般家計がお金を使いやすくする環境を人為的に作ることにありますが、実態としては政府の台所事情から言うと金利は上げたくても上げれないというのが本音だと思われます。

日本政府の借金が1000兆円を突破

②急激な少子高齢化による経済規模の縮小

日本は世界でもかつて無いスピードで少子高齢化が進んでいます。内閣府の予想では2015年には人口減少が始まり、2048年には1億人の大台を割り込むとされています。特に深刻なのは高齢化で2035年には3人に1人が、2060人には2.5人に1人が高齢者になるとされています。

少子高齢化により勤労人口が減ることによる経済規模の縮小、社会保障に大きな予算が必要な高齢者が増えることで社会保障費の増大などが今後も進んでいくと思われます。

経済が縮小(弱くなる)場合には金利を低く抑え、経済を底支えする必要がより重要になってきます。

日本の人口予想

デフレ脱却時は金利が上昇するはず?

2%のインフレが達成され、デフレ経済の脱却が確実となれば金利は上昇するものと考えられます。

昨今の低金利は金融緩和によって日銀側が金利の上昇を抑制している形ですが、これはつまり、経済が正常ではないということです。

金融緩和は経済が非常時であるために講じられている手段であり、達成困難な目標を設けたことによる長期化の弊害が金融機関やマスコミからも糾弾されているので、日銀側も何とかして金融緩和の出口を見つけたいはずです。

日銀側が金融緩和の出口を模索するような動向を見せると金利は上昇するものなので、仮に今後、デフレ経済の脱却が成功すれば金利は上昇するでしょう。

ただし、繰り返しですが、金利が急上昇するほどの景気回復は難しいと考えたほうが無難だと思われます。

日本の住宅ローン金利は世界情勢にも影響を受ける

日本の長期金利は海外の動向に左右されるものであり、一国の起こすアクションが日本の国債価値や債券の取引価格にどう影響が出るかを考えながら予測する必要があります。

アメリカが好景気になると日本の住宅ローン金利が上昇するはず

アメリカが好景気になり政策金利を引き上げるとなれば、日本国債の10年利回りが上がるので、住宅ローンの固定型金利が上昇するのが一般論です。

しかしながら、2015年12月にアメリカの中央銀行であるFRBは9年半ぶりに利上げを実施し、2018年12月まで段階的に政策金利を引き下げてきました。

アメリカでは、現大統領トランプ氏による内需拡大を狙った財政政策が行われ、経済が活性化してインフレになると予想されていますが、過度なインフレを抑えるには金利を上げる必要があります。

アメリカが過度なインフレとなって政策金利が上昇すると、米国債の人気が高まり債券の取引価格が上がるので、反対に日本の国債は売られ、金利が上昇するはずです。

しかしながら、政府・日銀によるマイナス金利政策の導入で日本の長期金利・住宅ローンが上がるどころか下がったのは皆さんもご存知のところです。

北朝鮮情勢の緊迫よって日本の長期金利が低下する

ミサイル発射や核実験といった軍事的挑発によって北朝鮮情勢が緊迫すると、日本の長期金利は低下します。

これは、北朝鮮とアメリカらによる軍事的衝突が起こる可能性を懸念した人たちが、資産を安全な国債へと移す動きによって債券価格が上昇し、相対的に長期金利が下がるためです。

各国による度々の制裁を受けても尚、北朝鮮側が軍事的挑発を辞めない場合、本格的に軍事的衝突が起こるリスクが高くなることが予想されます。

国際情勢は北朝鮮に限ったものではありませんが、このような地政学的リスクによる債券価格の上昇は金利の低下を招くので、すでに住宅ローンを組んでいる方にとっては「借り換え」のチャンスでもあるのではないでしょうか。

2020年の長期金利は0.3%という試算、これも怪しいが

内閣府が2018年1月に発行した資料の「中長期の経済財政に関する試算」によると、2020年の長期金利は0.3%という試算結果が出ています。

この資料は内閣府が年に2回発行しているものであり、景気が良くなった場合と景気があまり変わらなかった場合の2パターンで長期金利が試算されています。

これによると、景気が良くなった場合における2020年の長期金利は0.4%という試算に対し、景気があまり変わらなかった場合における2020年の長期金利は0.3%という試算が出ており、双方の差は0.1%という結果でした。

2019年6月時点の長期金利はマイナス0.1%前後ですので、0.3%への上昇も現実的ではなさそうです。

2020年は東京オリンピックの開催年でもありますが、2%のインフレを実現してデフレ経済の脱却を図るにはもう少し時間が掛かるのではないでしょうか。

よって、緩やかな上昇はあれども、この年において金利が一気に急騰するという可能性はかなり低いと予想しています。

参考:『中長期の経済財政に関する試算』内閣府

住宅ローンの金利は長期的には上がる可能性が高い(ただし10年後など)

今後数年の間、短期間で大幅に金利が上昇するという事態は考えにくいですが、10年後やそれ以上の長期では上がる可能性が高いでしょう。

これは日本の経済が緩やかに回復している最中であり、いずれデフレ経済を脱却して金融緩和の出口に立つことができるだろうという試算、そして「2025年問題」といった将来の課題に費やす財源の捻出が困難だろうという懸念による予想です。

住宅ローン金利の動向は国内に限らず海外情勢の影響も受けて変動するものなので、完璧な予測は難しいですが、少しでも安く早期な返済を目標とするのであれば、常に新しい情報をキャッチするための情報収集力が求められるでしょう。

低金利下でオススメの住宅ローンは?

当サイトでは当面、住宅ローン金利が大きく上昇することはないと考えており、この前提に立った場合にもっとも住宅ローンの返済が軽くする変動金利で住宅ローンを組むことをオススメしています。

金融機関金利備考
新生銀行0.450%理由を問わず所定の要介護状態になった場合に住宅ローン残高がゼロになる保障付き。
じぶん銀行0.457%がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になるがん50%保障団信と精神疾患をのぞくすべて病気とケガを保障する全疾病保障が無料付帯。2つの保障はじぶん銀行だけ。
au住宅ローン0.457%がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になるがん50%保障団信と精神疾患をのぞくすべて病気とケガを保障する全疾病保障が無料付帯。最大4万円のキャッシュバックあり。
住信SBIネット銀行0.457%精神疾患をのぞくすべて病気とケガを保障する全疾病保障が無料付帯。
ミスター住宅ローンREAL(住信SBIネット銀行)0.457%精神疾患をのぞくすべて病気とケガを保障する全疾病保障が無料付帯。自転車事故などで他人に損害を与えた際の備えもセット。
楽天銀行(金利選択型)0.527%精神疾患をのぞくすべて病気とケガを保障する全疾病保障が無料付帯。夫婦連生も取り扱い。

 

【参考】住宅ローン金利の推移(変動金利)

2010年以降の変動金利の推移をまとめました。

三菱UFJ銀行じぶん銀行住信SBIネット銀行
2019年7月0.5250.4570.418~0.447
2019年6月0.5250.4570.418~0.447
2019年5月0.5250.4570.418~0.447
2019年4月0.5250.4570.418~0.447
2019年3月0.5250.4570.418~0.447
2019年2月0.5250.4570.418~0.447
2019年1月0.5250.4570.418~0.447
2018年12月0.5250.4570.418~0.447
2018年11月0.5250.4570.418~0.447
2018年10月0.5250.4570.418~0.447
2018年9月0.5250.4570.428~0.447
2018年8月0.5250.4570.428~0.448
2018年7月0.7750.4570.428~0.448
2018年6月0.7750.4570.428~0.448
2018年5月0.7750.4570.428~0.448
2018年4月0.7750.4570.439~0.448
2018年3月0.7750.4570.439~0.448
2018年2月0.7750.4570.439~0.448
2018年1月0.7750.4570.439~0.448
2017年12月0.7750.4570.439~0.448
2017年11月0.7750.4970.447~0.477
2017年10月0.7750.4970.447~0.477
2017年9月0.7750.4970.444
2017年8月0.7750.4970.444
2017年7月0.7750.4970.444
2017年6月0.7750.4970.444
2017年5月0.7750.4970.447~0.548
2017年4月0.8750.4970.447~0.568
2017年3月0.8750.4970.447~0.568
2017年2月0.8750.4970.447~0.568
2017年1月0.8750.4970.447~0.568
2016年12月0.8750.4970.497~0.568
2016年11月0.8750.4970.497~0.568
2016年10月0.8750.4970.497~0.568
2016年9月0.8750.4970.497~0.568
2016年8月0.8750.4970.568
2016年7月0.8750.4970.447
2016年6月0.8750.4970.568
2016年5月0.8750.4970.568
2016年4月0.8750.4970.568
2016年3月0.8750.5680.568
2016年2月0.8750.5680.579
2016年1月0.8750.5850.588
2015年12月0.9750.5850.588
2015年11月0.9750.588
2015年10月0.9750.588
2015年9月0.9750.65
2015年8月0.9750.65
2015年7月0.9750.65
2015年6月0.9750.65
2015年5月0.9750.65
2015年4月0.9750.65
2015年3月0.9750.65
2015年2月0.9750.65
2015年1月0.9750.65
2014年12月0.9750.65
2014年11月0.9750.65
2014年10月0.9750.65
2014年9月0.9750.65
2014年8月0.9750.65
2014年7月0.9750.65
2014年6月0.9750.65
2014年5月0.9750.65
2014年4月1.0750.65
2014年3月1.0750.65
2014年2月1.0750.65
2014年1月1.0750.67
2013年12月1.0750.675
2013年11月1.0750.698
2013年10月1.0750.795
2013年9月1.0750.815
2013年8月1.0750.815
2013年7月1.0750.865
2013年6月1.0750.865
2013年5月1.0750.865
2013年4月1.0750.865
2013年3月1.0750.865
2013年2月1.0750.865
2013年1月1.0750.865
2012年12月1.0750.865
2012年11月1.0750.865
2012年10月1.0750.865
2012年9月1.0750.865
2012年8月1.0750.865
2012年7月1.0750.865
2012年6月1.0750.865
2012年5月1.0750.865
2012年4月1.0750.865
2012年3月1.0750.865
2012年2月1.0750.865
2012年1月1.0750.875
2011年12月1.0750.875
2011年11月1.0750.875
2011年10月1.2750.875
2011年9月1.2750.875
2011年8月1.2750.875
2011年7月1.2750.875
2011年6月1.2750.875
2011年5月1.2750.975
2011年4月1.2750.975
2011年3月1.2750.975
2011年2月1.2750.975
2011年1月1.2750.975
2010年12月1.2750.975
2010年11月1.2750.975
2010年10月1.2750.975
2010年9月1.2750.975
2010年8月1.2750.975
2010年7月1.2750.975
2010年6月1.2751.075
2010年5月1.2751.075
2010年4月1.2751.075
2010年3月1.4750.975
2010年2月1.4750.975
2010年1月1.4750.975