年収350万円で2,700万円の住宅ローンは、変動金利年1%で計算すれば返済負担率は約28%ですが、審査では実際より高い金利で計算されることが多く、フラット35の2026年9月の金利で借りられるのは約2,130万円までです。無理とは言い切れませんが、固定費を削って家計に余裕を作ることが前提になります。

無料相談フォームにいただいた、まさにこの悩みのご相談に、FPとして回答しました。

 初めまして。
家のことで迷っていて答えを出せずにいたので、プロの方のお力を
いただきたく、メールを送らさせていただきました。よろしくお願
い致します。

家族構成は、夫32歳(会社員勤続10年)妻30歳(無職)子ども3人(年長
、年少、1歳)です。
静岡県在住。

今は旦那の両親の家に同居させてもらっています。

今の家が単世帯用なので、建て替えを考えていたのですが、土地に
色々と癖があったため、予想以上に費用がかかることが分かりまし
た。

義父はこの家が好きなのと、今更ローンを一緒に手伝うほどの力も
ないとのことなので、こちらとしても働けるうちに老後の貯蓄もし
てもらいたいと思い、子世帯で出ていくことになりました。

年収が支払い金額350万円なので、出来れば新築で住宅ローンは5万
円くらいで押さえられたら…と夢のようなことを考えては、どうす
ればいいのかとこの先の優先順位を考えることが出来ずにいます。

理想
1.持ち家

(今考えている土地+建物で2700万円はかかってしまう可能性がある

、出来れば2300万円までに押さえたい。35年ローンだと70歳までず
っと支払っていかなくてはならないが、老後の貯蓄もしたいのに出
来るのか)

2.中古をリノベーション
(地震がきて倒壊したらローンを払いながら賃貸になってしまう可
能性がある)

3.2000万円くらいの建て売り
(義両親の家から離れてしまうため、子供が行き来出来る距離にな
いため、働きに出た場合、すぐに預けられない、夫の職場までの距
離が遠くなる)

4.賃貸
(子どもが大きくなれば大きな家も必要なくなるなら、20年間一戸
建て賃貸に住み、その後は小さい賃貸にうつり、そのあまりは貯金
にまわす方法…でも老後ずっと家賃を払う、更新の必要がある。)

理想

1.夫は7~21時頃まで仕事なので、子どもが小さいうちはパートで

、子どもの生活に負担がいかないような時間帯で働きたい(月に5万
円くらい?になってしまう)

2.出来れば両親の家の近くで家を持ち、子どもの万が一や、パート
から正社員になった時に少しでも様子をみてもらいたい。

現実的に…

手取りが25万円くらいで、月に7万円の引き落とし(内車ローン、携

帯代、ガソリン代、保険料等)教育費3万円、生活費等でカツカツ状
態で家を立てる、買うのは今の状態では無謀…。
私がパートに出て収入を増やして30万円になったとして、貯金や少
しの家族での娯楽をする余裕はあるのか。

こんなことを頭の中で、ただどうすればいいのかと
整理がつかないままになっています。

すべてが希望通りになるとは思っていません。
でも子ども3人を精神的にも金銭的にも第一に考えてたい…老後も子
どもに迷惑が、かからないようにちゃんと貯金をしたいと…欲ばか
りです。

こんな内容で分かりづらく何を返答すればいいのか困ってしまうか
と思いますが、他にはこんな方法があるよ等、少しでもアドバイス
をいただけたら嬉しく思います。
すみませんが、よろしくお願い致します。

なるほど。
今の土地に家を建て替えようとすると2,700万円くらいになるが、住宅ローンの支払額が厳しいかもしれないから2,300万円くらいに抑えたい。
でもそれだと建て替えができず、いろんな問題が出てくるということですね。
私なら2,700万円掛けてでも家を建て替えます。
そのためにできることは全部やっていきます。
まず、毎月7万円の引き落としを減らすことを試みます。
車のローンは、住宅ローンとまとめられないか金融機関に相談してみましょう。住宅ローンは資金使途が住宅関連に限られるのが原則のため、車のローンなどをまとめられるかどうかは金融機関・商品によって異なります。まとめられない場合も、車のローンの完済時期を確認し、完済後に浮くお金を計画に織り込んでおきましょう。
ケータイ代は格安SIMに変えるなどしてください。夫婦で月5,000円くらいに収まるでしょう。
生命保険も見直しましょう。住宅ローンを組むと団体信用生命保険(団信)が付き、万が一のときは住宅ローンの残債がなくなるため、大きな死亡保障は重複しがちです。必要な保障だけに絞れば、夫婦で月5,000円くらいに収まります。
車のローンを住宅ローンにまとめられて、住宅ローンの返済が月1万円ほど増えるとしても、これで月5万円の余裕ができますね。
それから、住宅ローンを借りて新築に入居すれば住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けられます。現在の制度では、年末のローン残高の0.7%が原則13年間、所得税(引き切れない分は一部住民税)から控除されます。2030年末までの入居が対象で、新築は省エネ性能の要件があります。
ただし、控除できるのは実際に納めている所得税と、住民税の上限(年9.75万円)の範囲までです。年収350万円で扶養家族が多いご家庭では、ローン残高から計算した控除額を使い切れず、戻ってくるのは年数万円〜10万円弱にとどまることが多いでしょう。それでも、新築にかかる固定資産税(当初は軽減措置あり)の支払いに充てる原資にはなります。
後は奥さんがパートに出て月5万円を稼いでくれば、節約分と合わせて月10万円ほど、今よりも余裕を作れます。
住宅ローンの借入額が2,700万円、車のローンをまとめて借入が2,850万円になったとします。仮に変動金利 年1.000%・35年返済(元利均等)なら、月々の返済額は約80,000円です。
当社編集部が2026年9月1日に主要銀行の公式サイトで確認した新規借入の変動金利(最優遇)は、低いところで年0.9%台、高いところでは年1.7%台と、銀行によって幅があります。適用される金利は審査結果によっても変わります。
ひとつ注意点があります。日本銀行は2026年9月の金融政策決定会合で政策金利を1.25%程度に引き上げており、いまは変動金利が上がりやすい局面です。同じ条件(借入2,850万円・35年・元利均等)で、金利ごとの月々の返済額を比べると次のとおりです。
金利(仮定)月々の返済額年1.000%との差
年1.000%約80,500円—
年1.500%約87,300円月約6,800円増
年2.000%約94,400円月約13,900円増
変動金利で借りるなら、年2%程度まで上がっても家計が回るかを先に確かめておいてください。変動金利は多くの場合、返済額の見直しルールがあるため、金利が上がってもすぐに返済額が同じだけ増えるとは限りませんが、その分だけ元本の減りは遅くなります。
月10万円の余裕から約80,000円の返済を引くと、約20,000円が残ります。これを教育費や老後資金の積立に回されるとよいです。
といっても、学資保険や個人年金といった貯蓄型の保険は、今の予定利率では大きく増やしにくいのが実情です。NISA(少額投資非課税制度)などを使った積立投資も検討しましょう。仮に毎月20,000円を15年間積み立てると元本は360万円。年3%で運用できれば約450万円、年5%なら約530万円になる計算です(あくまで試算で、運用成果は保証されません。元本割れの可能性もあります)。
3人全員を私立に行かせるのは難しいかもしれませんが、先に「積み立てる仕組み」を作ってしまうことが大切です。
それに、子どもたちが小学校に上がるなどすればパートの時間を増やして収入も増やせるでしょうから、その分、積立のスピードも上がるでしょう。
と、今いただいている情報からできるアドバイスはこんな感じです。
理想を実現するためにやれることは全部やりましょう。
それでもダメなら第2候補、第3候補と切り下げていきましょう。
どうすべきかではなく、どうしたいのかで選んでください。

年収350万円で2,700万円は借りられる?審査金利で結果が変わる

「借りたい」の前に「借りられるのか」も気になるところだと思いますので、目安をお伝えします。

フラット35では、年収に占めるすべての借入の年間合計返済額の割合(総返済負担率)の基準が、年収400万円未満で30%以下(400万円以上は35%以下)と定められています(フラット35公式のご利用条件)。

年収350万円なら、年間返済額の上限は105万円(月87,500円)です。借入2,850万円を年1.000%・35年で返すなら年間返済額は約96万円で、返済負担率は約28%。この金利で計算すれば基準内に収まります。

ただし、審査で使われるのは、あなたが実際に借りる金利とは限りません。フラット35なら計算に使うのはフラット35自身の金利で、2026年9月の最頻金利(返済期間21年以上・融資率9割以下)は年3.460%です。この金利で35年返済とすると、年収350万円で借りられる上限は、ほかに借入れがなくても約2,130万円にとどまります。

民間の銀行も、変動金利で借りる場合でも実際の金利より高めの「審査金利」で返済負担率を計算することが多く、基準は銀行ごとに異なります。車のローンが残っていれば、その返済額も負担率に含まれます。

2,700万円を借りたいなら、車のローンを先に減らす・自己資金を増やす・審査の考え方が合う金融機関を探すといった準備が必要です。「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物ですので、上で見たように固定費を先に減らして家計の余裕を作ってから借りるのが安心です。

年収が少し上の方のケースは、年収400万円で住宅ローンはいくら借りれるかを解説した記事や、年収450万円・頭金500万円で3,200万円を借りるご相談への回答も参考にしてください。

住宅ローン選びでは金利だけでなく、保証料や事務手数料といった諸費用も含めた総額で比べることが大切です。身近な地銀・信金とネット銀行などを同じ条件で並べて検討しましょう。

このご相談についてよくある質問

Q. 年収350万円だと、住宅ローンはいくらまで借りられますか?

A. フラット35なら、返済負担率30%・35年返済・2026年9月の最頻金利年3.460%で計算して、ほかに借入れがなければ約2,130万円が上限の目安です。民間の銀行は独自の審査金利と基準で判断するため、金融機関によって結果は変わります。

Q. 妻のパート収入は住宅ローンの審査に入れてもらえますか?

A. 金融機関によっては、配偶者の収入を合算して審査できる場合があります(雇用形態・勤続年数などの条件は各行で異なります)。ただし合算で借入額を増やしすぎると返済がきつくなりがちです。返済計画はご主人の収入だけで無理のない範囲に収めるのが安全です。

Q. 月々の返済を5万円台に抑えたい場合、借入はいくらまでですか?

A. 金利年1.000%・35年返済(元利均等)なら、借入約1,900万円で月々約54,000円です。ご相談の「2,300万円までに抑えたい」であれば月々約65,000円。金利が上がれば返済額も増えるので、固定費の見直しとセットで考えてみてください。

なお、住宅ローン控除の最新の要件は国土交通省の住宅ローン減税のページで確認できます。金利や審査基準は変わることがあるため、最新の条件は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

対面でファイナンシャルプランナーに相談するという手もあります。

物価の上昇が続き、家計のやりくりや住宅ローンの返済計画に悩むご家庭が増えています。住宅ローンについては、専門スタッフに直接相談できる窓口を使うのも1つの方法です。 SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の2行を所属銀行とする銀行代理業者です。ネット銀行の住宅ローンを、店頭やオンラインで専門スタッフに相談しながら申し込めます。関東・東海・近畿・九州の店舗のほか、オンラインでも相談できます。 変動金利と固定金利の違い、ライフプランに合わせた返済計画、借り換えのシミュレーションなど、ネットで調べるだけでは判断しにくいことをまとめて相談できるので、住宅ローン選びに迷っている人は一度相談してみることをおすすめします。

SBIマネープラザで住宅ローンを相談する