団体信用生命保険(団信)は住宅ローン加入時に契約が必須となる生命保険です。生命保険であるが故、健康状態によっては加入審査に通らない可能性があります。

では、団体信用生命保険(団信)に入れないケース(病気)にはどういったものがあるのでしょうか?また、入れないときの対応策もまとめて紹介していきたいと思います。

団体信用生命保険(団信)とは?役割をおさらい

団体信用生命保険は住宅ローン契約者が住宅ローン返済中に死亡もしくは高度障害の状態となった場合に、生命保険会社が住宅ローン債権者の銀行などに保険金を支払い住宅ローンの残債を弁済する仕組みを言います。

団信が存在することで万が一の際に残された家族が住宅ローンの返済に追われることなく安心して暮らせるメリットがあります。

また、団信の保険料は金融機関の負担となり住宅ローン契約者が保険料支払うことはありません。住宅ローンは数千万円と高額の借入となりますが、数千万円の生命保険をかけようとすると年間の保険料は数万円にもなり、これが節約できるのは大きなメリットでしょう。

団信は原則的に全ての住宅ローン契約時に加入が必須となっています。

団信の仕組み

団体信用生命保険(団信)の告知義務

団信は生命保険であるため誰でも加入できるわけではありません。住宅ローン審査申し込み時に団信の加入申し込みをすることになります。団信加入申し込みの際に、過去3年間の病歴、健康状態についての告知を行う必要があります。告知違反をすると万が一の際の保障を受けれなくなるので、虚偽の告知は避けるべきでしょう。実際に保険金を支払う際には保険会社により病院へカルテの開示請求などを行うため虚偽の申告を隠し通すのは至難の業だと思った方がよいでしょう。

団信の加入審査時に虚偽の告知をするよりも加入条件を緩和したワイド団信に申し込みを行うのが得策でしょう。

ワイド団信の告知書

団体信用生命保険(団信)に加入できないケース・病気

一般団信に加入できない持病、病歴のある方に向けた団信が「ワイド団信」であり、ワイド団信の大手引き受け保険会社であるクレディ・アグリコル生命保険は過去にワイド団信で引き受けた病気の実績を発表しています。

ワイド団信で審査に通った=一般団信には加入できない

と読み解くことで、団信に加入できないケース(病気)を知ることができます。

病気の種類ワイド団信で過去に引受実績のある病気
代謝異常による病気糖尿病、脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)、高尿酸血症・痛風など
心臓・血圧の病気狭心症、心筋梗塞、不整脈、心房細動、期外収縮、心臓弁膜症、高血圧症、血栓性静脈炎(静脈血栓症)など
脳の病気脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)、脳動脈瘤(脳動脈解離)、てんかん、ギランバレー症候群など
精神・神経の病気うつ病・うつ状態、自律神経失調症、適応障害、不安障害、強迫性障害、パニック障害、睡眠障害、神経症など
食道・胃・腸の病気潰瘍性大腸炎、クローン病、逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープなど
肝臓・胆道・膵臓の病気肝炎・ウイルス肝炎(B型肝炎・C型肝炎)、肝機能障害、脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープなど
呼吸器(胸部)の病気喘息、気管支炎、肺炎、肺血栓塞栓症、結核、睡眠時無呼吸症候群など
目・耳・鼻の病気緑内障、白内障、網膜剥離、難聴、副鼻腔炎など
ホルモン・免疫異常による病気バセドウ病(甲状腺機能亢進症)、甲状腺機能低下症、リウマチ性疾患、橋本病、全身性エリテマトーデスなど
血液・造血器の病気・異常貧血、赤血球・白血球の数値異常など
妊娠・女性特有の病気妊娠、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮頸部異形成、子宮内膜炎など

団信の加入審査は銀行ではなく生命保険会社が実施する

住宅ローン審査は金融機関で実施しますが、団信の審査は引き受け保険会社が実施します。そのため複数の金融機関に住宅ローン審査に申し込みをしても、団信の審査を行う保険会社が同じであれば団信が理由で住宅ローン審査に落ちる可能性も出てきます。

そのため、生命保険会社が異なる銀行・住宅ローンに申し込むのも住宅ローンの団体信用生命保険(団信)に入れないリスクを回避する対策として有効でしょう。

主な銀行・金融機関の団信引き受け保険会社

金融機関団信引き受け保生命保険会社
三菱UFJ銀行日本生命/明示安田生命
三井住友銀行住友生命
みずほ銀行第一生命
りそな銀行第一生命
住信SBIネット銀行SBI生命
じぶん銀行クレディ・アグリコル生命
楽天銀行住友生命/楽天生命
ソニー銀行クレディ・アグリコル生命
ジャパンネット銀行クレディ・アグリコル生命
新生銀行第一生命
ARUHI(スーパーフラット)クレディ・アグリコル生命
フラット35ネット銀行やARUHIは住友生命(その他地域は地域ごとに異なる)

団体信用生命保険(団信)に加入できないときの対策

複数の生命保険会社の住宅ローンに申し込みをする

団信の加入審査は生命保険会社が実施するため、引き受け保険会社が同じ住宅ローンに審査申し込みをしても、団信の審査結果が同じ結果となります。たとえば、ジャパンネット銀行じぶん銀行、ソニー銀行の住宅ローンに申し込みをしても団信引き受け生命保険会社がクレディ・アグリコル生命であるため、団信の審査結果は同じになるため、団信の審査が原因で3行から住宅ローン審査落ちという回答がでる可能性があります。こうした事態を避けるためには、新生銀行(第一生命)、楽天銀行(住友生命/楽天生命)などにも住宅ローン審査申し込みをすることが大切になってきます。

ワイド団信に申し込みをする

本ページですでに何回か紹介していますが、ワイド団信を利用することで、団信の保障を受けることが最も望ましいと言えます。

ワイド団信についても同じ生命保険会社に審査をしても結果は同じなのでワイド団信を引き受けている複数の生命保険会社に審査をしてもらう必要があります。実際のワイド団信の引き受け保険会社は次に紹介していきます。

主な銀行・金融機関のワイド団信引き受け保険会社

金融機関団信引き受け保生命保険会社
三菱UFJ銀行クレディ・アグリコル生命
三井住友銀行ワイド団信の取り扱いを確認できず
みずほ銀行SOMPOひまわり生命保険株式会社
りそな銀行クレディ・アグリコル生命
住信SBIネット銀行取り扱いなし
じぶん銀行クレディ・アグリコル生命
楽天銀行取り扱いなし
ソニー銀行クレディ・アグリコル生命
ジャパンネット銀行クレディ・アグリコル生命
新生銀行取り扱いなし
ARUHI(スーパーフラット)クレディ・アグリコル生命

多くの金融機関ではワイド団信の引き受け保険会社がクレディ・アグリコル生命になっている点に注意が必要です。唯一、みずほ銀行がSOMPOひまわり生命保険の保険引き受け会社としているので、みずほ銀行のワイド団信にも申し込みはしたいですね。

ワイド団信をお得に利用するためには?

ワイド団信の保険料は年0.3%とどの金融機関でも同一水準になっています。つまり、住宅ローン金利が安い銀行で住宅ローンを組むことがワイド団信をお得に利用するコツになります。

2019年11月現在

【じぶん銀行)

変動金利は年0.457%+ワイド団信の保険料年0.3%=0.757%

じぶん銀行の住宅ローン金利やワイド団信について詳細はこちら
【ジャパンネット銀行】

変動金利は年0.415%+ワイド団信の保険料年0.3%=0.715%

ジャパンネット銀行の住宅ローン金利やワイド団信について詳細はこちら

 

となっており、この2つの住宅ローンへの申し込みは外しなくないですね。

団信への加入が任意のフラット35を利用する

フラット35は団信への加入が任意になっており、団信に加入しないと金利が年0.25%割引されます。死亡や高度障害など万が一の際の保障が特に不要、すでに他の生命保険を契約しているという場合には団信なしでフラット35を利用するのも1つの方法となります。

ただし、死亡や高度障害など万が一の際への備えがない状態で住宅ローンを組むことはリスクが高いので避けたいところです。