医学の進歩により、死亡率が下がり、延命率も高まっている“がん”ですが、日本人の国民病であることは変わりません。過去と比較すると、がんはかつては「不治の病」とされていましたが、現在では治療法が進化し、がんと診断されても生存率が飛躍的に向上しています。具体的には、5年生存率が以前の50%未満から、最近では70%以上にまで上昇しています。それでもなお、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなっていると言われるほどです。

健康診断や人間ドックの普及や啓蒙活動の効果で、早期発見されるケースも増えています。さらに医療も高度化しており、がんになっても治療できるケースが増えています。ただし、がんの治療と仕事との両立に悩み、退職せざるを得ない状況になる人が多いのも現状です。

そのような状況に対応しているのが住宅ローン業界です。特にネット銀行を中心に、住宅ローンに付帯する団信(生命保険)を一般団信だけでなく、がんなどの病気やケガへの備えができる疾病保障付き団信が次々と登場しています。

このページでは、この疾病保障付き団信について紹介していきたいと思います。

がんは国民病、男性の60%はがんになる

がんは国民病といわれて久しく、男性に限って見ると実に60%以上の方が生涯の中でがんになっています。

年代でみると40代後半からがんになるケースが目立ち、50代以降、急増することが国立がん研究センターの調査でも明確になっています。

30代半ばで住宅ローンを組む方が多いことを考えると、住宅ローン完済まではまだまだ道のりが長いときにがんになるリスクが高まっていくこととなります。

がんの年代別の罹患率

がんになると収入や仕事に影響することが多い

収入への影響

東京都福祉保険局の調査によるとがんになった38.6%の方が収入は減ったと回答しています。

これは通院治療のために勤務時間に物理的な制約が発生してしまうことが理由であり、がんの治療自体にもお金が必要と治療に集中したくとも経済的な課題が出てきてしまうのが実態だと思われます。

がん疾患後の収入への影響

20%の方は退職を選んでいる

同じく、東京都福祉保険局の調査によるとがんになった方の21.3%の方が退職をしているという結果が出ています。

がんの治療中は無職・無収入という選択をしている方が5人に1人いるということもしっかり認識しておきたいですね。

貯蓄がない状況で退職となれば「住宅ローンが払えない」となるリスクが十分にあるため対策が必要ですね。

がん疾患後の退職

がんに備えられる住宅ローンとは

日本で最初に全国規模で無償の疾病保障の取り扱いを開始したのは住信SBIネット銀行で、2008年より8疾病保障を開始しました(現在は全疾病にグレードアップ)。ネット銀行の住宅ローンの疾病保障が無料というイメージを定着させた立役者です。

日本で最初に全国規模で利用可能な無料のがん疾病保障の取り扱いを開始したのはauじぶん銀行で、2015年12月です。その後、ソニー銀行や楽天銀行がこのがん疾病保障の取り扱いを開始しています。さらに、PayPay銀行も住宅ローンのがん保障を開始しており、ソニー銀行や楽天銀行に続いています。

がん疾病保障の特徴・メリット

がん疾病保障の特徴は、がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になるという保障が受けられるハードルの低さです。一方で、全疾病保障など保障の範囲の広さを謳う疾病保障も多いですが、これらの保障を受けるためには1年間の就業不能や長期入院が必要など、現実的に保障を受けることが非常に厳しい内容です。そこまで重度である場合、一般団信の保障でカバーされることも想定されます。そのため、全疾病保障の存在意義については慎重に考えなければなりません。実際のところ、全疾病保障は一見魅力的に見えますが、無料で提供されているとはいえ、実際にその恩恵を受けるための条件が厳しすぎるため、実質的な価値があるのか疑問です。

auじぶん銀行のがん50%保障団信(保険料無料)

auじぶん銀行の住宅ローンは、日本初のネット完結型の住宅ローンで、非常に魅力的な水準の金利でもあることから、業界の台風の目となっています。

保険料無料でがんと医師に診断されるだけで住宅ローン残高が半分になるのが特徴です。

なお、auじぶん銀行では全疾病保障や4疾病保障※も無料で付帯するようになり全疾病保障のみが付帯する住信SBIネット銀行、がん50%保障のみが無料で付帯するソニー銀行と比較しても安心感の高い商品に仕上がった言えます。

※満50歳までのお客さまが加入可能。

auじぶん銀行の住宅ローンについて詳しくはこちら

ソニー銀行のがん団信100

ソニー銀行の住宅ローンの特徴は、借りたあと完済まで安心して利用できる住宅ローンを目指している点です。具体的には、疾病保障の保険料を低く抑えて、利用者が利用しやすくしている点です。

がんに関しては、がんと診断されると住宅ローン残高がゼロになる「がん団信100」を金利上乗せ年0.1%で提供しています。これは競合他行の半分の水準です。

また、100万円の給付金や通算1,000万円までのがん先進医療給付金が付帯されており、かなりがん保険に近い役割を担ってくれる点には注目したいですね。がん先進医療給付金が重要なのは、先進医療には高額な費用がかかることが多く、健康保険の適用外となるためです。通算1,000万円までの給付金があることで、経済的な負担を大幅に軽減できるため、治療に専念できる環境を整えることができます。

ソニー銀行の住宅ローンについて詳しくはこちら

ソニー銀行のがん団信100
【ピックアップ】注目の住宅ローン情報
auじぶん銀行の住宅ローンには、「ガンと診断されたら住宅ローンの残高が半分になる保障」、「4疾病で所定の状態になると住宅ローンの残高が半分になる保障」、「全疾病長期入院保障」※の3つが無料でセットされます。いずれも無料で利用できますが50歳までに加入する必要があります。

auじぶん銀行の住宅ローンは金利が低いだけでなく、トップレベルの疾病保障が無料でついてくる借り入れ後の保障が手厚い住宅ローンの1つであるのは間違いありません。最新の住宅ローンを知っておくことは、どの住宅ローンを利用する人にとってもメリットがあることなので商品性はチェックしておくようにしましょう。

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