メールにて無料相談を受け付けていますが、お悩みを頂いたので相談内容を紹介します。

いただいた悩みは以下の通りでした。

築37年の古家に住んでいます。
私は50歳、母70歳、息子21歳と3人家族です。
自身と高齢の母の今後を考え、建替えをしたいのですが、夫はなく
私自身の収入が15万と少なく、息子にも負担をかけたくありません
。ローン0円の文字に引かれますが、やはり危ない橋でしょうか?
そもそも、ローンが組めないのでしょうか?

以下、私の回答です

住宅ローン0円住宅は今危ない橋だと思います。
太陽光発電を利用して、売電収入で住宅ローンをということですが
今現在ほとんどの電力会社が10kwh以上の太陽光発電の買い取りを保留しています。

もし、可能でしたらいい選択肢になってくると思いますが、
次に出てくる問題は住宅ローンの審査です。
住宅ローン0円住宅は太陽光発電を大量に載せるので
その分金額が高くなります。

ということは、住宅ローン審査のハードルが上がってしまいます。

この点はお母さんが年金をもらわれているなら
親子リレー返済で審査を受ければ解消されるかもしれませんね。

ただ、その場合でも返済のことを考えて借入額をいくらにするかや
住宅ローンの選択、ムダな支払いがないかなどは慎重にやったほうがいいと思います。

回答は以上です。

住宅ローン0円住宅はウソ

屋根いっぱいだけではなく、カーポートまでに太陽光発電を大量に積んで、「売電による収入で住宅ローン0円でマイホーム購入可能!」と謳っている宣伝をちらほら見かけます。

理屈上、売電収入が住宅ローンの返済額を超えれば住宅ローン0円住宅は可能だと思います。
しかし、この手のチラシに掲載されている住宅ローンの試算条件に注意が必要です。

「家賃並みの住宅ローン支払いで家が買える!」というチラシと同じように、3年固定金利の住宅ローンで返済額を計算している場合がほとんどです。

3年固定で住宅ローンの返済額を計算しているということは、3年後には返済額が上がるということです。
その後のことも考慮して「住宅ローン0円だ!」と言っているならいいですが、そうではない場合ばかりです。

太陽光発電を設置する場合のコストも考える

さらに、太陽光発電を大量に積む場合にかかるコストも考慮すべきです。
まずは建物プラス太陽光発電にお金がかかるので、建築価格自体があがります。建築価格があがれば、住宅ローンの借入額が増えて、借りるときにかかる手数料や保証料も増えます。

建物2,000万円だった場合と2,500万円だった場合で、住宅ローンの支払利息や手数料がどれくらい変わるのかを比較します。
住宅ローンの条件は以下の通りです。

  • フラット35:金利1.61%
  • 返済年数:35年
  • 借入手数料:0.8%(優良住宅ローン)
  • 元利均等返済
  • 団体信用生命保険:機構団信

【建物2,000万円の場合】

  • 住宅ローンの支払利息:6,174,253円
  • 借入手数料:160,000円
  • 団信保険料:1,396,600円
  • 支払合計:7,730,853円

【建物2,500万円の場合】

  • 住宅ローンの支払利息:7,717,908円
  • 借入手数料:200,000円
  • 団信保険料:1,745,400円
  • 支払合計:9,663,308円

住宅ローンの利息や手数料は約190万円増える計算になります。

火災保険料も増えるでしょう。太陽光発電を載せなければ最低限の補償でよかったかもしれないのに、太陽光発電を載せることによって風災の補償をつけるようになればその分保険料が上がります。

徳島県で2,000万円の木造住宅を建てるとします。
最低限、火災だけの補償を備えたとすると35年間で火災保険料は約33万円です。
しかし、太陽光発電500万円分補償額にプラスされ、風災の保険料を追加したとなると約86万円になります。

メンテナンスとしてパワコンなどの交換費用もあらかじめ考慮しておいたほうがいいでしょう。

あと、屋根と一体型の太陽光発電を設置すると固定資産税がかかります。

このように、太陽光発電をつけることがプラスになることばかりではないと知っておいたほうがいいです。

太陽光発電設置によるメリットはコストを全部計算してから計算する

太陽光発電のコストというと設置にかかるお金とメンテナンスに掛かるお金くらいだと思われがちですが、そうではありません。
上記に書いたよう、住宅ローンの利息や手数料、火災保険や固定資産税が増えることもあります。

それらのコストもきちんと計算した上で本当にメリットがあるのかどうかを考えたほうがいいです。

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