木造住宅を建てるなら、建物を省令準耐火構造にするだけで、火災保険料はH構造(一般の木造)からT構造(鉄骨・コンクリート造と同じ区分)へ下がり、おおむね半額〜6割引き程度になります。地震保険料も同じ区分で計算されるため、35年の返済期間で見ると保険料の差は数十万円単位です。

住宅ローンを組むとき、金融機関から火災保険への加入を求められるのが一般的で、ローンの手続きと併せて保険の手続きが必要になります。この保険は返済期間に合わせて長く続けるものです。

かつては10年(さらに昔は最長35年)といった長期契約も可能でしたが、2022年10月以降、火災保険の契約期間は最長5年に短縮されました。現在は5年などの契約を更新しながら返済期間をカバーしていく形になり、通算の保険料は何十万円、時には100万円を超えることもあります。

FPとしてよくいただくご相談でも、住宅ローンの金利ばかりに目が向きがちですが、火災保険料は毎月の返済額と同じように家計にじわりと効いてくる大切なコストです。近年は自然災害の増加で火災保険が値上がり傾向にあることもあり、この記事では省令準耐火構造で保険料を抑える方法と、追加工事費との損得の計算のしかたをお伝えします。

とくに徳島のように川沿いや低地が多い地域では、水災補償の要否も含めて我が家に合った補償を見極めたいですね。

木造住宅の場合は建物を省令準耐火住宅にする

その方法はたった1つで、建物の構造を「省令準耐火住宅」にするということだけです。木造住宅であれば省令準耐火住宅にすることで、火災保険料は半額、もしくは6割引き程度まで節約可能です。

火災保険料は建物の構造によって変わる

火災保険の保険料が決まる指標には、T構造(耐火構造)とH構造(非耐火構造)という2つの構造があり、建物の構造によって料金は変わります。通常の木造住宅の場合にはH構造に分類されますが、これを省令準耐火住宅にすることでT構造、つまり鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅と同じ保険料率の区分にすることができるのです。

T構造の建物とH構造の建物では保険料が倍ほども違いますので、省令準耐火住宅にすることで火災保険料を半額以下にすることができるというわけです。

省令準耐火住宅3つの特徴

そもそも、省令準耐火住宅とはなんでしょうか?省令準耐火住宅とは、建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として、フラット35を扱う住宅金融支援機構が定める基準に適合する住宅をいいます。具体的には後述する1~3のいずれかの住宅または工法です。ここではまず、省令準耐火住宅の特徴を3つ紹介します。

  1. その1:隣家などから火をもらわない(外部からの延焼防止)
  2. その2:火災が発生しても一定時間部屋から火を出さない(各室防火)
  3. その3:万が一部屋から火が出ても延焼を遅らせる(他室への延焼遅延)

それでは、1つずつ詳しく見て行きましょう。

その1:隣家などから火をもらわない(外部からの延焼防止)

隣家からのもらい火による火災に備えて、屋根や外壁、軒裏を防火性の高い構造とします。省令準耐火構造では、屋根を市街地での火災を想定した火の粉による建築物の火災を 防止できるよう不燃材料で葺くこと等としています。また、外壁及び軒裏は、建築基準法 の防火構造(例:外壁に防火サイディング壁を使用するなど)としています。

その2:火災が発生しても一定時間部屋から火を出さない(各室防火)

火災を最小限に食い止めるためには、発生源とその他の部分とを完全に区切る「防火区 画化」が重要となります。省令準耐火構造では、各室を区画する構造とするため、火が他室に燃え広がりにくくなっています。加えて、室内の内側(壁・天井)には火に強いせっこうボードを使用します。火が柱などの構造材に燃え移るまでには相当時間がかかることにより、避難や初期消火が可能となります。

その3:万が一部屋から火が出ても延焼を遅らせる(他室への延焼遅延)

内部で火災が起こった際、壁の内側や天井裏を伝わって火が燃え広がってしまいます。火が住宅全体に広がりにくくするため、火炎の通り道となる壁や天井内部の要所(壁の 内部などの取合部)に木材や断熱材のファイヤーストップ材を設けます。このように省令準耐火構造の住宅では、「各室防火」・「他室への延焼遅延」により内部火災に強い住宅となっています。

※特徴の解説はフラット35サイトより引用

省令準耐火住宅の条件

では、どのような住宅であれば省令準耐火住宅とみなされて火災保険料が半額になるのでしょうか?その3つの条件を紹介します。

  1. 機構の定める省令準耐火構造の仕様に基づき建設された枠組壁工法(2×4)住宅又は木造軸組工法住宅
  2. 省令準耐火構造として機構が承認したプレハブ住宅
  3. 省令準耐火構造として機構が承認した住宅または工法

機構の定める省令準耐火構造の仕様に基づき建設された枠組壁工法(2×4)住宅又は木造軸組工法住宅

これについて、詳しい技術基準はフラット35のサイトに掲載されています。おそらく建築の専門家じゃないとよくわからないと思いますが、興味があれば見てみて下さい。

省令準耐火構造の住宅とは(フラット35公式・仕様の概要と技術基準)

なお、省令準耐火構造(木造軸組工法・枠組壁工法)の仕様は2023年4月1日に改正され、2024年10月以降の設計検査申請分からは、壁や天井の防火被覆を貫通して設備器具を取り付ける場合の措置も検査で確認されるようになりました(基準そのものの変更はありません)。仕様書の最新版(2026年4月版)は上記の機構公式ページに掲載されています。

省令準耐火構造として機構が承認したプレハブ住宅

プレハブ住宅とは、工場で家を作って現場で組み立てる家のことですね。その中でも住宅金融支援機構が省令準耐火住宅と認めたものは省令準耐火住宅として火災保険が半額や6割引きになります。

以下は、2026年7月6日現在、機構承認住宅(設計登録タイプ)のうち省令準耐火構造に該当するとされているプレハブ住宅です。

ハウスメーカー 商品名
積水化学工業(株) セキスイツーユーホームW
積水化学工業(株) セキスイハイムM3
積水ハウス(株) セキスイハウスシャーウッドS-MJ
積水ハウス(株) セキスイハウスB
ミサワホーム(株) ミサワホームFC
(株)ヤマダホームズ エス・バイ・エルΣ
大和ハウス工業(株) ダイワハウスG(タイプ1)
大和ハウス工業(株) ダイワハウスG(タイプ2)

※機構承認住宅(設計登録タイプ)一覧(2026年7月6日現在)から「省令準耐火」欄に印のあるものだけを抜粋。以前掲載していたセキスイW3・セレコR・ミサワホームUC・EXP型は現在の一覧には載っていません。

省令準耐火構造として機構が承認した住宅または工法

上記プレハブ住宅以外で、省令準耐火住宅とみなされる住宅や工法もあります。

以下、その住宅と工法、ハウスメーカー一覧です。もし、あなたが建てようと思っているハウスメーカーがあるなら、該当していないかどうかチェックしてみてください。

※2026年6月1日現在、住宅金融支援機構が承認した住宅・工法(機構承認住宅(省令準耐火構造タイプ)承認一覧より)

住宅の名称 申請者
枠組壁工法に木質複合軸材料(TJI)を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 ウェアーハウザー・ジャパン(株)
トステムフォームコア断熱屋根パネルを用いた省令準耐火構造の住宅 トステム(株)
非耐力壁の枠及び吊り天井根太に鋼材を使用した枠組壁工法住宅 (社)日本ツーバイフォー建築協会
Rコントロールパネル住宅 エイ.エフ.エム.ジャパン(株)
Joto防震吊木TH-30・TH-10を使用した住宅 城東テクノ(株)
吊天井根太に鋼製材料を使用した枠組壁工法住宅 三洋工業(株)
フクビプラ吊木を用いた枠組壁工法住宅及び木造軸組工法住宅 フクビ化学工業(株)
S.W.(ストロングウォール工法)住宅 蹴揚建設(株)
東都実業(株)
(株)山一地所
(株)パレスホーム
(株)レセプト
(株)新昭和
枠組壁工法の吊天井に木質複合軸材料(I形ジョイスト)または構造用単板積層材料
(I形LVL)、及び防振吊木を使用した省令準耐火構造の住宅
三菱地所ホーム(株)
木造軸組工法による省令準耐火構造の住宅(木住協仕様) (一社)日本木造住宅産業協会
枠組壁工法に木質複合軸材料(スーパージョイスト及びスーパージョイストLF)を使用した省令準耐火構造の住宅 エイアンドエムカーペントリー(株)
枠組壁工法に木質複合軸材料(スーパージョイストSJ)を使用した省令準耐火構造の住宅 (株)新昭和
木造軸組工法による省令準耐火構造住宅(一条工務店仕様) (株)一条工務店  他5社
枠組壁工法に木質I型複合梁(KEYLAM JOIST)を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 (株)キーテック
枠組壁工法の床根太又は天井根太として木質複合軸材料を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 (社)日本ツーバイフォー建築協会
木造軸組工法の梁に鉄骨材(H形鋼)を使用した省令準耐火構造の住宅(テクノストラクチャー工法の住宅) パナソニックアーキスケルトンデザイン(株)
LIXILウレタン断熱パネルを用いた省令準耐火構造の住宅 (株)LIXIL
木造軸組構法に木質複合軸材料(TJI)を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 ウェアーハウザー・ジャパン(株)
木造軸組工法による省令準耐火構造の住宅(JBN仕様) (一社)JBN・全国工務店協会
枠組壁工法に木質複合軸材料(RedI)を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 RedBuilt,LLC
パナソニック ホームズW パナソニック ホームズ(株)
構造用製材1×3材を野縁として用いた住宅 エルクホームズ(株)
木造軸組工法に木質複合軸材料 キーラムジョイストを使用する場合の省令準耐火構造 (株)キーテック
フクビクロス下地材を用いた枠組壁工法住宅および木造軸組工法住宅 フクビ化学工業(株)
木造軸組工法及び枠組壁工法にコーナーボードを用いた省令準耐火構造の住宅 チヨダウーテ(株)
木造軸組工法にプレウォールパネルを使用する場合の省令準耐火構造の住宅 ウッドリンク(株)
木造住宅用地震対策制震システムTRCダンパー【TRC-30A】を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 住友理工(株)
SR(サウンド レジリエント)チャネルを用いた枠組壁工法住宅 日本建工(株)
エアパス工法(木造軸組工法)による省令準耐火構造の住宅 (株)エアパス・エコ・プロジェクト
木造軸組工法による省令準耐火構造の住宅(大東建託仕様) 大東建託(株)
積水ハウス  シャーウッドS-MJ  省令準耐火構造の住宅 積水ハウス(株)
省令準耐火構造の住宅(遠州鉄道仕様) 遠州鉄道(株)
枠組壁工法に制振壁WUTEC-2×4を使用する場合の省令準耐火構造の住宅 エスアールジータカミヤ(株)
平成31年4月1日以後は、(株)タカミヤ
通気断熱WB工法を用いた木造軸組構法による省令準耐火構造の住宅 (株)ウッドビルド
木造軸組工法及び枠組壁工法に化粧せっこうボード又はシージングせっこうボードを用いた省令準耐火構造の住宅 (一社)石膏ボード工業会
「エアムーブ工法」による省令準耐火構造の住宅 司コーポレーション(株)
枠組壁工法に木造住宅用地震対策制震システムTRCダンパー【TRC-30A および TRC-2×4】を使用した省令準耐火構造の住宅 住友理工(株)
天井下地にレジリエントチャネルを使用した枠組壁工法住宅 三井ホーム(株)
外断熱・二重通気工法の省令準耐火構造住宅 サーラ住宅(株)
クラックガードT型を用いた省令準耐火構造 奥地建産(株)
東宝ホーム株式会社「ハイブリッド・エア・コントロール工法」による省令準耐火構造の住宅 東宝ホーム(株)
3MTM 枠組壁工法用摩擦ダンパー スリーエム ジャパン(株)
木造住宅木造軸組工法及び枠組壁工法にタイガーFeボードを用いた省令準耐火構造の住宅 吉野石膏(株)
タイガーコーナーパネル15Rタイプを用いた枠組壁工法住宅及び木造軸組工法住宅 吉野石膏(株)
省令準耐火仕様の住宅(積水ハウスノイエ仕様) 積水ハウス(株)・積水ハウス建設ホールディングス(株) 他8社
木造軸組工法および枠組壁工法の天井の防火被覆材にダイロートン健康快適天井材シリーズ(準不燃材料認定品)を使用した住宅 DAIKEN(株)
LDK-CLT工法 (木造軸組工法) による省令準耐火構造の住宅 ライフデザイン・カバヤ(株)
鋼製部材を用いた間仕切壁を使用する枠組壁工法住宅 三井ホーム(株)
枠組壁工法による省令準耐火構造住宅(一条工務店仕様) (株)一条工務店  他5社

※承認されている住宅・工法は随時更新され、基準改正で承認が不要になったものは一覧から削除されることがあります。最新の一覧は機構承認住宅一覧(フラット35公式)に掲載されています。検討中のハウスメーカーが省令準耐火構造に対応しているか、承認内容を記載した特記仕様書に基づく仕様になるかは、各社にも直接確認すると確実です。

省令準耐火住宅にするデメリットも有る

火災の時に燃えにくかったり、火災保険料が半額になる省令準耐火住宅ですがデメリットもあります。

省令準耐火住宅にするために追加の工事費用がかかることも

まず、既に住宅の建築プランが決まっている場合などでは追加工事費用がかかる場合があります。ハウスメーカーや工務店に、火災保険料が半額になるから省令準耐火住宅で建ててほしいと依頼すると、追加でいくらかかりますと言われる場合があるということですね。

デザインの自由度が下がることも

それからデザインの自由度が低くなることもデメリットとしてあり、初めから省令準耐火住宅にする場合には影響は少ないのですが、既に設計しているものなどがあれば、基準に合わせてデザインを変更しなくてはいけないケースもあります。

私は建築の専門家ではないので詳しいことはわからないのですが、例えば梁を出してはいけないなどデザインに制限がありますので、現在、既に設計されているH構造の建物を省令準耐火住宅にする場合には、いろいろとデザインを変える必要のある部分が出てくるかもしれません。

省令準耐火にしたほうが高くなるケースもある

もう一つ気をつけておかなければいけないことは、省令準耐火住宅にすれば必ずしもトータルの費用が安くなるとは限らないということです。

これはどういうことかと言うと、先ほどもお伝えしたとおり、省令準耐火住宅にすることで追加工事費用がかかる場合がありますので、例えば省令準耐火住宅にすることで火災保険料が40万円安くなったとしても、追加工事費で50万かかりますとなれば、これはあまり意味がないわけです。

もちろん省令準耐火住宅にすることで住宅を火災の危険から遠ざけることができる点は大切ですが、保険料を安くする目的で工事をするのに、安くなる保険料よりも工事費が高いとなれば手放しに喜べません。ですから、省令準耐火住宅にした場合にいくらお金がかかるのか、そして火災保険料がいくら安くなるのかをきちんと計算して、どちらにするのかを選ぶ必要があるということです。

省令準耐火にすると火災保険がいくら安くなるかを計算する方法

では、どうすれば省令準耐火住宅にしたほうが安くなると判断できるのかという計算方法を今からお伝えしていきます。これは単純で、まずH構造の場合での保険料を計算します。例えばこれが80万円だったとします。次にT構造の場合の保険料を計算します。仮にこれが35万円だった場合、差額は45万円です。

そして実はH構造からT構造になると、地震保険料も変わることになります。ここでは細かい計算はしませんが、例えばH構造の場合、年間の地震保険料が4万円だったとします。これがT構造になると、年間15,000円になるとします。すると差額は年間25,000円です。

また、火災保険の保険料は住宅ローンの返済期間(ここでは35年とします)を通算した金額で考え、地震保険は1年あたりの保険料ですから、この年間の差額に35年をかけて比べます。そうすると35年ぶんの差額は87万5,000円となります。

ということは、火災保険と地震保険の両方の差額を合わせると、トータル132万5,000円の差額が出ることになります。H構造からT構造にすることで、保険料のトータルは132万5,000円も安くなるということです。

ここから追加工事費を引くと、実際にいくらお得になるのかという計算ができます。例えば工事費が60万円だったとすると、省令準耐火住宅にすることで72万5,000円の出費を抑えることができるということがわかります。

このように、省令準耐火住宅にすることで火災保険と地震保険がトータルでいくら安くなり、追加工事にはいくらかかるのかを計算しそれを差し引くことで、省令準耐火住宅にしたほうが得なのかどうかという判断ができます。トータルの費用にあまり差がないのであれば、住宅の安全性を重視して省令準耐火住宅を検討されることをお勧めします。

FPからのワンポイント:火災保険料は5年ごとの更新でその都度見直されるため、「今の保険料」だけでなく「35年間の通算」で比べるのがコツです。地方で土地から注文住宅を建てる方は、間取りやハウスメーカーが決まる前の早い段階で、省令準耐火構造を標準にできるか工務店に相談しておくと、追加費用を抑えやすくなります。

「じぶんでえらべる火災保険」を使って火災保険料を比較してみよう

実際に火災保険料を自分で調べる方法もご紹介します。自分で火災保険料を詳しく調べられる保険会社は少ないのですが、SOMPOダイレクト損害保険(旧・セゾン自動車火災保険。2024年10月に商号変更)の「じぶんでえらべる火災保険」ならかんたんに調べられます。

手順1:「じぶんでえらべる火災保険」のページヘアクセスする

SOMPOダイレクト損害保険の「じぶんでえらべる火災保険」の公式ページを開きます(画面構成は変わることがあります)。

手順2:保険料シミュレーションボタンをクリックする

手順3:一戸建てかマンションか、自分が買う予定のものを選ぶ

今回は一戸建てを例に紹介していきます

手順4:試算に必要な情報を入力していく

保険料の計算に必要な情報を入力していきます

  • 補償開始日:引き渡しの日が決まっている場合はその日を入力します。決まっていない場合は適当に入力します
  • 建物の所在地:あなたが購入予定の都道府県を入力します。ここでは徳島県を入力します。
  • 建物の建築年:新築であれば引き渡しの日。中古であればその建物が建てられた年月を入力します。建てられた年月は登記簿を確認すればわかります。※登記について詳しくはこちらの記事もご確認下さい。
    新築時の登記費用はいくら?小学生でも登記で20万円節約する方法
  • 建物の構造:コンクリートや鉄筋ならT構造。木造で省令準耐火住宅以外ならH構造を入力します。今回は比較のために取りあえずH構造を入力します。
  • 建物保険金額:建物の金額を入力して下さい。よくわからない場合は適当に入力しましょう。ここでは2000万円と入力して計算します。

以上の項目を入力できたら「次へ進む」ボタンをクリックします。

手順5:補償を選択する

補償を選択する画面が表示されますので入力していきます。

  • 延べ床面積:延べ床面積から保険金額を算出します。
  • 保険金額:建物の保険金額を設定しましょう。
  • 家財の保険金額:家族構成や世帯主の年齢に基づき家財保険金額を算出します。

以上の手順でかんたんに火災保険料を調べることができます

H構造の住宅とT構造の省令準耐火住宅の火災保険料比較

それでは、H構造とT構造とで保険料がいくら違うのかを比較してみましょう。

保険料は補償内容によっても違うので、今回は以下の3パターンで保険料を計算、比較してみます。

  • パターン1:火災+風災
  • パターン2:火災+風災+水災
  • パターン3:火災+風災+水災+日常災害+盗難

以下、火災保険料の比較です

H構造 T構造 差額
パターン1: 754,400円 287,200円 467,200円
パターン2: 1,069,600円 389,000円 680,600円
パターン3: 1,093,800円 422,800円 671,000円

火災と風災だけのシンプルな補償内容でも、46万円の差額になることがわかりました。また、省令準耐火住宅になると地震保険料も安くなります。なお、ここで示した保険料は試算当時の一例で、火災保険料は改定により変動し、現在の契約期間は最長5年です。実際に検討する際は、最新の条件で見積もりを取って比較してください。

以下、徳島県での地震保険料比較です。地震保険の保険金額は1000万円で、保険料は5年間分です

  • H構造:86,100円
  • T構造:36,400円

5年間で49,700円の差額があります。ということは、35年間では347,900円の差額があるということです。

火災+風災+地震の補償であれば、省令準耐火住宅にすることで815,100円お得になるという計算になります。

省令準耐火住宅にする場合の追加工事費用がこれ以上なら損、それ以下なら得ということが計算してわかるようになります

省令準耐火住宅についてFPがよく受ける質問

Q. 火災保険の契約時、省令準耐火住宅であることはどうやって証明しますか?

A. 保険会社所定の確認資料の提示を求められるのが一般的で、設計仕様書や請負契約書に添付された省令準耐火の特記仕様書、住宅メーカーの証明書類・パンフレットなどが該当します。機構が承認した住宅・工法では承認内容を記載した特記仕様書が作られており、それに基づく仕様であることが条件です。

建築の契約前に「省令準耐火構造であることを示す書類を用意してもらえますか」とハウスメーカーや工務店に確認しておくと、保険の手続きがスムーズです。

Q. 2×4(枠組壁工法)の住宅なら自動的に省令準耐火住宅になりますか?

A. なりません。2×4でも機構の定める省令準耐火構造の仕様に基づいて建設されていることが条件です。機構が承認したプレハブ住宅でも、選択する仕様によっては省令準耐火構造にならない場合があると機構公式でも注記されています。「うちは2×4だから大丈夫」と思い込まず、必ず建築会社に確認してください。

Q. すでに完成した家や中古住宅を、あとから省令準耐火住宅にできますか?

A. 省令準耐火構造は壁・天井の内部の防火被覆など建築時の仕様で決まるため、完成後にあとから該当させるのは大規模な改修を伴わない限り現実的ではありません。一方で、建築時にはじめから省令準耐火構造で建てられていたのに、H構造として火災保険を契約してしまっているケースはあり得ます。建築時の書類で確認できる場合は、保険会社に構造級別の確認と契約内容の訂正を相談してみてください。

ハウスメーカーや工務店選びの指標にもなる

この省令準耐火構造のための追加工事費用の金額や、もしくは省令準耐火構造が標準なのかといった点も、建築会社、ハウスメーカーや工務店選びの目安の一つになるかと思います。標準で省令準耐火構造であれば追加工事費用は不要ですから、保険料が安くなるメリットを丸々受けることができるということです

まとめ

まとめると、木造住宅を建てる場合は、省令準耐火構造にすることで建物にかかる火災保険、地震保険を半額から6割引き程度の金額にすることができるということです。

ただし、追加工事費用の発生やデザインの自由度が減るといったデメリットもあるので、保険料と追加工事費を計算し、省令準耐火構造にするかしないか、どちらがお得かを判断していただくとよいと思います。

また、火災保険加入にあたっては、住宅ローン契約の金融機関で団体割引が適用されるケースが多く、個人で契約するより安価なため、団体割引で加入するのが得策なこともあります。ただし団体割引の火災保険が必ずしも一番安い・一番合っているとは限りません。

地元の地銀・信金で住宅ローンを組む場合でも、火災保険は勧められたものにそのまま入るのではなく、補償内容と保険料を他社の見積もりとも比べて選ぶと、より納得のいく形で加入できます。住宅ローンの比較検討はもちろんですが、火災保険についてもしっかり保険料・補償内容の比較を行い、より良い条件で加入するようにしたいですね。ご不安な点は、お住まいの地域の事情も踏まえてFPに相談してみてください。