なんとなく考えたマイホーム購入予算ですが…

あなたが考えたマイホーム購入予算に根拠は有りますか?
あなたが考えたマイホーム購入予算に根拠は有りますか?

私の無料アドバイスを利用された方からこんな質問を頂きました。

いただいた悩みは以下の通りでした。

夫:32歳、年収250万、勤続年数2年
妻(私):28歳、無職
子二人:まもなく1歳(双子)
貯蓄なし
車のローンがあと8ヵ月で完済します

子ども二人は特別病気があるというわけではありませんが、小さめに産まれたため主治医からは三歳ぐらいまでは集団生活(保育園など)はできれば避けた方がいいと言われています。
その為、私はすぐには働きに出ることができないので夫だけの収入で生活しなければなりません。

現在家賃5万6千円のアパートに6年ほど住んでおります。夫だけの収入で普通の生活はできていると感じています。

家族四人で今のアパートでは住みづらくなり、マイホームを手に入れたいと思い始めました。

地元のハウスメーカーを二件ほど周っただけで、具体的にはまだ何も決まっていません。

自分たちの中で、なんとなくですが2000万ぐらいの家なら大丈夫かな…?と感じているのですが、不安です。
頭金もありませんし、今後子どもたちにもお金がかかってきます。

今の私たちが家を買っても大丈夫なのか。やっていけるのか。これが一番の不安です。また、2000万で満足のいく家が建てられるのか…という不安もあります。

私の住んでいる地域は田舎で、余っているような土地は多いようです。
希望する土地に立てられるのかは分かりませんが、2000万だとかなりコンパクトな家になると思います。
近辺ですと坪単価がだいたい14万からのようです。
安い所だと10万を切りますが希望している地域ではありません。

地元のハウスメーカーさんは建築費用を押さえて建ててくれるようなのですが、中川さんのブログを拝見していると、安く建ててくれるハウスメーカーはだめなのかも。と思い、そうなると余計に2000万の家だと厳しいのでは?と感じてしまいます。

ただ、今のアパートに住み続けるのは困難で、夫の年齢のこともあり真剣にマイホームのことを考えたいと思っているところです。

長々と書いてしまって申し訳ございません。
相談できる機会を与えて下さり本当にありがとうございました。

この悩みに対して私の回答は以下の通りです。

なるほど。
なんとなく2000万円と予算を考えてみたが、果たしてその金額で問題ないのかどうか?
そして、2000万円では希望する家を建てられないんじゃないか?
という悩みをお持ちだということですね。

まず、家を買って大丈夫なのかどうなのか?という不安に対しての解決策はキャッシュフロー表を作成して見るほかありません。

現状では先のこと、奥さんが働き出した後の事や子どもに一体いくらお金がかかるかなど具体的に全然わかっていない状況だと思います。これをはっきりさせるのがキャッシュフロー表です。

キャッシュフロー表とはこちらのことです。

マイホーム購入資金計画で失敗しないためにはキャッシュフロー表が必須です

このキャッシュフロー表を作ることで設定した2000万円という予算が妥当なのかも判断できます。

あと、事情があってしばらくは働けないということですが、働きに出られない=収入が得られないというわけではありません。

今の時代稼ごうと思ったらパソコンやスマホ1台でも稼ぐことが出来ます。

子どもが小さくて手間もかかるでしょうし、大変かもしれませんが今の狭い賃貸生活から早く抜け出したい、自分達が望む家を建てたいということであればどうすれば収入を増やすことができるかということも考えてみてください。

最後に、安く建ててくれるハウスメーカーがダメかというと必ずしもそうではありません。

私が普段書いているのは「安すぎる家を建てるハウスメーカーには事情がある」ということです。

その事情が大工さんの人件費をカットして突貫工事をさせていたりとか、新人は何も知らないペーペーばかりという事情であることがほとんどです。あとは、間取りやデザインに自由度がないということもあります。

気になるハウスメーカーが家を安く建ててくれるということであれば、安い理由はなにかを見つけてみてください。

安い=悪いというわけではありません。
実際、私が知っている工務店さんの中には安いけど、満足度の高いいい家を建てている会社さんもあります。

まずやるべきことはキャッシュフロー表を作成して家を買っても大丈夫かどうかをはっきりさせることですね。

2000万円というマイホーム購入予算はどこから来たのか?

私のところへ相談に来られる方の中でも、予算を自分で考えてから来られる方がいます。

しかし、なぜその金額になったのかと聞くと、ほとんどの場合で次の3つの答えが返ってきます

失敗その1:住宅ローンが今の家賃と同じくらいなら大丈夫だと思ったから

住宅ローンの返済額が今の家賃と同じくらいなら安心感がありますよね。

しかし、それでは予算設定に失敗してしまいます。

まずは、今支払っている家賃以上に支払える能力はないのかということです。もし、今の家賃よりも2万、3万と支払っても大丈夫なのに、家賃と同じくらいと考えてしまうと、選ぶ土地や建てる家に制限をかけてしまうことになります。

そうなれば、あなたが何十年と生活する場所や建物の質が変わってしまいます。ということは、今後何十年も損をし続けるということになります。

また、今支払っている家賃が高すぎる場合も失敗の原因になります。

マイホームを買うと家賃が住宅ローンに置き換わるだけではありません。固定資産税を始めマイホームならではの支出が新たに発生します。

それなのに、支払い過ぎている家賃と同じ金額の住宅ローンを借りてしまうとどうなるでしょうか?

家賃よりも支払う金額が大きくなるので、支払えなくなるのは目に見えています。

以上2つの理由で住宅ローンの返済額を家賃と同じくらいに設定してしまうのはよくありません

失敗その2:これくらいなら払っていけそうかと思ったから

予算の設定で多いのはこれです。なんとなくこれなら大丈夫だと思ったから。周りの人もこれくらいの住宅ローンを借りているから私も大丈夫だと思った。という理由です。

なんとなくというのは怖いですね。オーバーしているかもしれませんし、少なく見積もりすぎているかもしれません。

あと、周りの人がこれくらいだから自分も大丈夫と思うのは考えなおして下さい。

例え収入や年齢や貯金の金額が同じでも家に回す予算は同じとは限らないからです。

なぜなら、お金に対する価値観が人それぞれ違うからです。

子どもの教育にならどれだけお金をつぎ込んでも構わないと思っている人とそうでない人。自分がほしい家を買うためならどんな我慢もできるという人とそうでない人。家に回したいと思う金額は違うはずです。

それを考えずに他の人と同じように考えてしまうと、自分が大事だと思っているものに十分お金を使うことができなくなるので家だけではなくて人生の満足度も下がってしまいます。

失敗その3:ハウスメーカーの人にこれくらいなら大丈夫と言われたから

ハウスメーカーの人の大丈夫はほとんどの場合で「住宅ローンの審査には通るから大丈夫」という意味です。

あなたが住宅ローンをしっかり払っていく、その後もゆとりある生活を手に入れるというわけではありません。

なぜなら、ハウスメーカーはあなたが住宅ローンを払えようが払えまいが何の関係もないからです。

あなたが住宅ローンの審査に通って家の引き渡しを受けた時点でハウスメーカーは全額代金を受け取ります。

住宅ローンは銀行や金融機関に支払っているものです。ということは、住宅ローンを払えなくなって困るのは銀行や金融機関です。(本当は困らないんですが。)

つまり、ハウスメーカーはあなたが住宅ローンを払えなくなったとしても痛くも痒くもありません。しかし、住宅ローンの審査に通らないのは困ります。なので、大丈夫の意味は「住宅ローンの審査には通りますよ。」という意味です。

だって、あなたの生活を先々まで見通すようなキャッシュフローを作ってくれたりはしていないでしょう?

マイホーム予算設定は難しい分、失敗が多い

今まで今後何十年のことを考えてマイホーム購入の予算をいくらにするか、住宅ローンの借入額をいくらにすればいいかなんて考えたことがないでしょう。

なので、予算をいくらにすればいいかを考えるのは難しいと思いますし、失敗も多いです。

あなたが予算をいくらにすればいいかはキャッシュフロー表を作成する以外で知ることはできません。

住宅ローンの借入は年収の5倍以内とか、返済負担率が25%以内なら大丈夫というのもデタラメです。

詳しくはこちらをご覧ください。

予算オーバーだけじゃない!予算設定の2つの失敗とは?

ただし、保険無料相談の保険ショップやなんとか生命のライフプランナーに作ってもらったキャッシュフロー表はあまりいmが無いですよ。

なぜなら、それは彼らが保険を売るために作ったキャッシュフロー表だからです

あなたが本当にマイホーム購入で失敗したくないなら、ちゃんとお金を払ってプロにキャッシュフロー表を作ってもらいましょう。