2022年6月20日に、SBI新生銀行が借り換えを検討されている人向けにキャンペーンを打ち出しました。

「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」と銘打ったこのキャンペーンは、借換を希望する人を対象に、選択した金利タイプに応じて金利優遇や事務手数料優遇を行うキャンペーンとなっています。

 

例えば、2022年6月現在の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の金利は、年0.350%と、通常の借入金利から年0.1%の金利が引き下げとなります。また、変動金利(半年型)や、当初固定金利タイプを選択した場合は当初借入金利から年0.05%の金利引下げに加え、事務取扱手数料55,000円割引で0円~となるキャンペーンとなっています。

 

SBI新生銀行では2021年の10月にも借換を希望する人を限定に、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の金利を年0.45%→年0.40%に引き下げるキャンペーンを実施していたので、今回も似たようなキャンペーンではありますが、今回のキャンペーンのほうが金利の引き下げ幅が増加し、さらに優遇の対象となる商品も拡大したので、まさに大注目のキャンペーンとなっています。

 

ちなみにSBI新生銀行の住宅ローンといえば、非常に魅力的な水準の事務手数料と、トータルコストの安さから従来から人気の高い住宅ローンを提供しています。

 

日本マーケティングリサーチ機構の2022年3月期の調査によると、SBI新生銀行の住宅ローンは「金利+諸費用が魅力の住宅ローン」「借り換えを検討したい住宅ローン」「総支払額で選びたい住宅ローン」の3つの部門でNo.1を取得しており、その評判は現在も継続していると言えるでしょう。

 

この記事ではSBI新生銀行が発表した今回の「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」が果たしてどれほど魅力的なキャンペーンなのか、また、なにか注意すべき点があるのか、などについて掘り下げて見たいと思います。借換を検討している人や、現在1%前後以上の金利で住宅ローンを借りている人などは、メリットが大きくでる可能性がありますのでぜひ最後まで御覧ください!

 

「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」とは?

 

先程簡単に記載しましたが、このキャンペーンは、SBI新生銀行の住宅ローンに借り換えをする人を対象にしたもので、選択した金利タイプに応じて優遇を受けられるキャンペーンとなっています。

 

2022年6月現在の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の通常時の金利は年0.45%となっているため、このキャンペーンを利用した際の適用金利はなんと年0.35%となります。

 

年0.35%という水準は非常にコストパフォーマンスが高い金利水準といえます。具体的に他の金融機関の2022年6月の変動金利と比較するとよくわかりますが、非常に魅力的な水準のみずほ銀行で0.375%、PayPay銀行で0.38%、住信SBIネット銀行は0.428%という金利となっているため、SBI新生銀行の0.35%という金利がいかに優れているかがおわかりいただけるかと思います。金額が大きく借入期間が何十年にもなる住宅ローンだからこそ、0.01%の金利差にもこだわって検討したいものですね。

 

また、事務手数料が55,000円→0円からとなる変動金利(半年型)や当初固定金利タイプも魅力的な条件となっています。金利の引き下げは−年0.05%なので、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の−年0.1%を利用したほうが引き下げ幅は大きいですが、変動金利(半年型)や当初固定金利タイプは初期費用を抑えて住宅ローンを借入でき、住宅ローン借入時に手元資金を減らす必要がないというメリットがあるので、現在の預貯金額と照らしてどちらのプランが良いか検討するのが良いでしょう。

 

以下にキャンペーンの概要をまとめます。

キャンペーン概要

キャンペーン期間中に他の金融機関からSBI新生銀行のパワースマート住宅ローンへお借り換えをされると、ご選択される金利タイプにあわせて以下の優遇を行います。

● 変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を選択された場合: 当初借入金利から年 0.1%引下げ

事務取扱手数料の割引きはございません。

● 変動金利(半年型)を選択された場合: : 当初借入金利から年 0.05%引下げ、さらに事務取扱手数料を 55,000 円割引(支払額はゼロ円から)

● 当初固定金利タイプを選択された場合: : 当初借入金利から年 0.05%引下げ、さらに事務取扱手数料を 55,000 円割引(支払額はゼロ円から)

※ 変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を選択された場合は、金利タイプの変更がなければ、当初借入金利適用期間終了後も基準金利からの引下げ幅を年 0.1%優遇します。

※ 変動金利(半年型)を選択された場合は、金利タイプの変更がなければ、当初借入金利適用期間終了後も基準金利からの引下げ幅を年 0.05%優遇します。

※ 当初固定金利タイプを選択された場合は、当初借入金利適用期間終了後の基準金利からの引下げ幅の優遇はございません。

キャンペーン期間

お申込またはご契約:2022 年 6 月 20 日(月)~2022 年 12 月 16 日(金)

※融資実行:2023 年 2 月 28 日(火)まで

キャンペーン参加条件

次の条件をすべて満たすこと

・ 他の金融機関からSBI新生銀行パワースマート住宅ローンへお借り換えいただくこと。

・ 変動金利(半年型)タイプ変動フォーカス、変動金利(半年型)タイプ、当初固定金利タイプのいずれかをご選択されること。

・ お申込またはご契約を 2022/6/20~2022/12/16、ご融資実行を 2023/2/28 までに行うこと。

・ 借入金額が 500 万円以上であること。※ペアローンについては、合算した借入金額が 500 万円以上であること。

 

「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」のデメリットは?

通常時よりも借入金利や事務手数料の割引が受けられるという非常にシンプルでわかりやすい条件ですので、今回のキャンペーンに関してのデメリットは無いと考えて頂いて問題ないでしょう。

 

「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」の注意すべき点は?

それではキャンペーン利用に際しての注意点はいかがでしょうか。

注意点という程でも無いとは思いますが、今回のキャンペーンの対象となる金利タイプは複数種類あり、特にSBI新生銀行の場合変動金利でも2種類存在するため、ご自身の返済プランによってどの金利タイプを選択するのがメリットを最大化できるのかという点は、しっかりと検討していただくと良いでしょう。

 

変動金利を選択するか固定金利を選択するかという点に関しては見通しの話になるため当記事では言及しませんが、今回はSBI新生銀行で取り扱っている2種類の変動金利のどちらを選択するのがより経済的メリットがでそうなのかという点について、解説していきたいと思います。

 

結論から申し上げると、借入期間が短期であれば変動金利(半年型)タイプ。反対に長期の返済を予定するなら変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を選択するのが良いでしょう。

その理由について以下シミュレーションで解説していきます。

 

【融資金額4,000万円、借入期間10年の場合】

金利が0.35%の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>と0.60%の変動金利(半年型)タイプでの借入シミュレーション結果を比較すると以下のようになりました。

金利タイプ

金利

事務手数料

総返済額

トータルコスト

変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>

0.35%

880,000円

40,710,000円

41,590,000円

変動金利(半年型)タイプ

0.60%

0円〜

41,220,000円

41,220,000

 

変動金利(半年型)タイプのほうが金利は高いので当然に総返済額は大きくなっていますが、借入期間が10年と短めなので2つの変動金利の間に総返済額の大きな差はでていません。反対に事務手数料は0円〜となっているため、変動金利(半年型)タイプのほうがトータルコストを抑えた借入を実現できる結果となりました。

 

【融資金額4,000万円、借入期間30年の場合】

一方で借入期間が30年に伸びると以下のようなシミュレーション結果となりました。

金利タイプ

金利

事務手数料

総返済額

トータルコスト

変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>

0.35%

880,000円

42,140,000円

43,020,000

変動金利(半年型)タイプ

0.60%

0円〜

43,720,000円

43,720,000円

 

今度は変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>のほうがトータルコストが安くなるという結果になっています。これは借入期間が30年と長いために、事務手数料がかかっても0.35%という低金利によるメリットが大きくなったということになります。

 

上記のシミュレーション結果をまとめると、借換後の借入期間が長くなればなるほど、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を選択するメリットが増していき、反対に借換後の借入期間が短くなればなるほど変動金利(半年型)タイプを選択するメリットが増していくということになります。さらに期間を変えてシミュレーションしましたが、借入期間が17年よりも短い場合は変動金利(半年型)タイプ。それよりも長い場合は変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>に軍配があがりました。

 

※このシミュレーションは2022年6月現在の情報を元に行っています。また、今後の金利変動や繰り上げ返済などは考慮していませんのでご留意ください。SBI新生銀行のホームページに借換メリットシミュレーションが用意されているので、借換を検討する際にはぜひご自身で確認してみてください。

 

最後に

今回の借換キャンペーンは金利、事務手数料を他の金融機関と比較して大きく引き下げているため、これから借換を考える人にとっては非常に魅力度の高いキャンペーンとなっています。

シミュレーションでは、借入期間によってSBI新生銀行の2つの変動金利のどちらを選択すべきなのかという観点で解説しましたが、コスト面での比較と併せて忘れては行けないのが、今後の自身のライフプランと照らし合わせて商品を選択するという視点です。

借入期間が長くなる場合は、0.35%の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>のほうがトータルコストが低くなりますが、2.2%の事務手数料の持ち出しは大きな負担になることもあるでしょう。一方で変動金利(半年型)タイプの場合は金利は少し高めですが、まとまった事務手数料を抑えることができるため手元資金を減らさずに借入することができるというメリットがあります。

現在手元にある預貯金額と照らし合わせて、どの金利タイプを選択するのか検討してみてください。