無料相談フォームに相談を頂いたので回答しました。
頂いた悩みはこちらです
住宅ローンの3500万円を、希望し審査もおりました。
おおよそ750万円の土地を買う予定で、土地、建物、がいこうで450
0万円位になる予定です。
頭金は親の援助を含めて1000万円です。
夫婦の年収は夫700万円、妻350万円です。
住宅ローン減税などもあるため、もっと借り入れをした方がお得に
なるのでしょうか。
また、住まいの給付金があることを業者から聞きました。夫の年収
では対象にならないので、半分、家を私の持ち分にすると15万円補
助がでることになりますか?また、それを、する際のデメリットや
注意点があれば聞きたいです。
夫の年収であれば住宅ローン減税は全て回収できますか?連帯債務
を検討するべきでしょうか?連帯債務にする際のメリット、デメリ
ット、注意点が知りたいです。
今のところ変動金利の年率0.625%で借り入れの予定です。10年固定
金利だと0.8%代だと思われます。このまま変動金利で契約でよいも
のでしょうか?よろしくお願いしたいします。
住宅ローン減税についてですが、
年収と物件が長期優良住宅かどうかによって変わります。
一般の物件なら控除対象額は最大で40万円、
長期優良住宅なら50万円になります。
購入価格が4,500万円で
3,500万円借りようとしているということなので
一般の物件なら500万円分、長期優良住宅なら1,000万円分
住宅ローン控除での減税を減らしてしまうことになります。
これがいくらになるかですが、
一般の物件との差額が428,000円
長期優良住宅との差額が857,000円になります。
借り入れを増やしてかかる利息や借り入れの費用ですが、
住宅ローン借り入れ3,500万円の場合:4,267,452円
住宅ローン借り入れ4,000万円の場合:5,448,561円
住宅ローン借り入れ4,500万円の場合:6,129,621円
となります。(金利0.625%、融資手数料2.20%で計算)
住宅ローンの借入額を増やして増える住宅ローン控除の金額と
利息や手数料が増える分を考慮すると
住宅ローンを4,000万円に増やした場合では752,109円損で
住宅ローンを4,500万円に増やした場合では1,005,169円損になります。
なので、単純に住宅ローンの借り入れを増やして
住宅ローン控除を大きくするだけでしたら
頭金をたくさん入れて住宅ローンの借り入れを減らした方が得です。
しかし、手元に置いた頭金を運用に回すとなると
話が変わってきます。
住宅ローンの借り入れを4,000万円に増やした場合の差額は
752,109円になります。
手元に置いた500万円で752,109円以上の運用益を得るために
必要な利回りは0.401%以上になります。
つまり、手元に置いたお金を0.401%以上で運用できるなら
頭金として使わずに手元に置いて運用した方が得です。
同じように住宅ローンの借り入れを4,500万円に増やして
手元に1,000万円置いた場合に必要な運用益は0.274%になります。
0.4%にしても0.3%にしても難しくない数字だと思います。
住宅ローンの借り入れを多くして、運用に回した方が良いということについて詳しく知りたい方はこちら
本当に賢い住宅ローン返済方法は、繰上げしない、長く借りる、なぜ?
また頭金としてお金を使い、お金を手元から手放す見えないリスクも考慮しましょう。
頭金としてつかい、住宅ローンの借入額を減らしてしまうと
そのお金はもうあなたのものではありません。
不測の事態が発生して使いたくても使えません。
一方、運用に回していれば途中解約するなどすれば
使いたい分は使うことが出来ます。
それから、頭金としてお金を入れたのにもかかわらず
すぐさまご主人なり住宅ローンの契約者が死亡してしまったらどうなるでしょう?
フラット35以外の住宅ローンでは
住宅ローンの契約者が死亡や高度障害になれば
住宅ローン返済がチャラになるという団体信用生命保険がついています。
頭金を入れようが入れまいが、死亡すれば
住宅ローンの残高は0円になります。
ということは、頭金を入れた後で死亡してしまったら
その頭金は無意味だったということになります。
繰上返済にしても同じことです。
また、住宅ローンの借入額を減らすということは
団体信用生命保険の保障を減らすことになります。
そうすると、足りない保障を生命保険会社の保険でまかなうことになれば
余分な保険料が必要になります。
以上のことから考えると
頭金を必要以上に入れること、繰上返済をして
住宅ローンの借入額を減らすことは
メリットばかりではなくむしろデメリットの方が大きいと感じます。
ちなみに、年収が700万円あれば住宅ローン控除は
すべて回収できます。
家の持ち分を半分にするデメリットですが、
離婚をするときにめんどくさくなるということがあります。
あとは共働きなので目立ったデメリットは無いと思います。
変動金利の0.625%は高いですね。
保証料や融資手数料が一切かからないということであれば
その金利でもいいかもしれませんが、
かかるということなら金利が高いと思います。
選び直された方が良いと思います。
一番有利な住宅ローンを選ぶのに役立つ記事はこちら
住宅ローン金利一覧表から1番有利な住宅ローンを見つける8つの手順