過去の記事などで、住宅ローンを借りる時には、住宅ローンの返済額だけでなく、将来の家計全体の収支(将来的に増える出費)まで考えて、無理のない範囲に毎月の返済額が収まるようにした方が良いとお伝えしました。

今回の記事では家を買ったあとに増える出費についてお伝えしていきます。

住宅ローンだけが出費ではない

家を買うときはどうしても住宅ローンの返済額に目が行きがちです。それまで支払っていた家賃の代わりに住宅ローンの返済が始まるだけと思いがちですが、出費はそれだけではありません。

例えば、家を買ったあとに「確実に増える出費」や「増える可能性がある出費」に以下のものがあります。

・固定資産税
・管理費(マンションの場合)
・光熱費
・修繕費(将来傷んできた家を直すお金)
・交通費
・生命保険

それぞれ説明していきたいと思います。

固定資産税について

戸建住宅でもマンションでも新築でも中古でも家を買うと必ず固定資産税という税金がかかります。賃貸の場合は意識して支払いませんが、物件のオーナーが必ず支払っていた税金で、土地や家を持っている人にかかる税金です。

金額は土地や家の値段によります。一般的な価格の住宅であれば、年10万円~20万円くらいかかると思っておくと良いでしょう。

光熱費も増加する可能性が高い

一般的には、新しいマイホームでの生活をスタートすると光熱費も増える可能性が高いと思っておきましょう。今まで住んでいた家よりも狭い家を買った場合や、それまで住んでいて家のエコ性能が相当低い場合は別ですが、一般的には、それまで住んでいた家よりも広い家に引っ越すことになり、その結果、光熱費は増加していくことになります。

照明の数も増えますし、エアコンで冷やしたり温めたりする面積も広くなります。太陽光発電などを付ける場合は光熱費は減るかもしれませんが、逆に太陽光発電をつける分月々の住宅ローン返済額が上がることを計算しておきましょう。

修繕費は戸建てでもかかる

マンションの場合「修繕積立金」という名前で積み立てられるのでわかりやすいと思いますが、修繕費は将来、経年劣化などで傷んだ家を直すためのお金です。

戸建て住宅でも当然かかります。外壁の塗り直しや屋根瓦の塗装や張替え、シロアリ対策など、10年や15年などの期間に100万円くらい必要になります。

修繕費についてはハウスメーカー等によりどれくらいの期間でどんな修繕が必要になるかは違うので、事前に確認しておいたほうがいいでしょう。

建てられる前に確認する理由はその家の値段が高い安いがわかるからです。家の値段が安くても修繕にたくさんお金がかかったとしたら結局高い買い物になってしまうからです。

生活が変わるので普段のお金の変化にも注意

交通費も増える可能性があります。新しい家が勤務先から遠くなってしまう場合はガソリン代が高くなってしまいます。

生命保険の掛け金も増える可能性があります。
あなたが日本生命や第一生命などの更新型(10年や15年毎に掛け金が上がる)の保険に入っているなら掛け金がその都度上がっていきます。