住宅ローン返済=資産は本当なのか?
ハウスメーカーの営業マンのセールストークにこういうものがあります。
「家賃の支払はもったいないですよね。全部大家さんの儲けで、残るものは全然ありません。でも、マイホームを購入して住宅ローンを支払えば、自分の資産としてマイホームが残りますよね。」
一見すると正しいように思えます。
しかし、本当にマイホームを住宅ローンを支払うようになれば、家賃を支払うよりもお得になるのでしょうか?
たしかに家賃は全額掛け捨てです。
これは否定しません。
かといって、マイホームを購入して住宅ローン返済を開始しても全額があなたの資産になるわけではありません。
実は掛け捨ての多いマイホーム購入
マイホーム購入をするときに住宅ローンを利用すれば、多額の掛け捨てが発生します。
まずは、住宅ローン利息です。
住宅ローン利息は銀行などの金融機関の儲けです。
ということは、あなたにとっては掛け捨てなわけです。
仮に、2,500万円を金利2%、35年返済の場合は978万円が住宅ローン利息になります。
また、マイホームを所有することになれば固定資産税がかかります。
固定資産税は税金、つまり市町村の儲けなのであなたにとっては掛け捨てです。
仮に、毎年固定資産税が15万円掛かったとすると50年間で750万円です。
これも掛け捨てですね。
さらに、購入したマイホームの価値はずっと一定ではありません。
どんどん下がっていきます。
土地は変わるかどうかわかりませんが、建物の価値は間違いなく下がります。
仮に、2,000万円で買った建物が50年後に500万円になっていれば、1,500万円は掛け捨てをしたことになります。
住宅ローン利息、固定資産税、マイホーム資産価値の減少、これらはあなたにとって掛け捨てなわけです。
今回の例だと、全部を合計すると3,228万円です。
もっと言えば、マイホーム購入時にかかる様々な諸費用も掛け捨てです。
これらを合わせるとざっと3,500万円は掛け捨てになるでしょう。
この金額と家賃の支払とを比べてみてどうかということですね。
単純に家賃=ムダ、マイホーム購入=資産と考えずに、本当にお得なのはどちらかを考えることも重要です。
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