政府と日銀の大規模な金融緩和の取り組みによって、現在の住宅ローンは低金利な期間なので、いわゆる「借り時」や「借り換え時」といえるタイミングでしょう。

しかし、住宅ローンの金利は国内に限らず海外情勢や隣国の動向によっても変動するので、今後の金利動向を知りたいという人も多いのではないでしょうか。

金利動向の完全な予想というのは専門家でも難しいものですが、こちらの記事では、今後の住宅ローン金利動向を大胆予想して発表します。

長期金利はバブル崩壊以降下がり続けている

今後の予想をする前に、過去30年の長期金利の推移を見てみると、1990年代のバブル崩壊以降から下がり続けていることがわかります。

多少の上下はあれども、2000年代に入ってから長期金利は2%を超える期間少なく、中には一時的にマイナスを記録する期間もありました。

いずれは上がるタイミングが来る

今も尚続いているこの低金利は借りる側から見たら「借り時」とも言えるタイミングですが、遅かれ早かれ、金利はいつか上がるでしょう。

今は金融緩和によって金利の上昇が抑えられていますが、当然ながらこの金融緩和は無限に続くものではなく、少しずつ日本の経済がインフレに近づいて好景気となれば終わりを迎えます。

現政権が続く限りの当面は低金利の継続が予想される

住宅ローン金利は政府と日銀の動向に大きく影響されますが、現政権が続く限り、当面は超低金利が継続されるものと予想しています。

現在の安倍政権はデフレ経済を脱却するために、2%のインフレを目標に掲げた大規模な金融緩和を行い、国民がお金を消費しやすいように超低金利政策が行われました。

結果的に2%のインフレは目標の期間内に達成できませんでしたが、この政府の行った取り組みは現在の安倍政権が掲げている「アベノミクス3本の矢」の一つであり、現政権の根幹とも言える取り組みでしょう。

よって、現政権が次の政権へと移り変わり、金利コントロールの権利がバトンタッチされるまでの当面、現在の低金利が続くものと考えられます。

デフレ脱却時は金利が上昇する

2%のインフレが達成され、デフレ経済の脱却が確実となれば金利は上昇するものと考えられます。

昨今の低金利は金融緩和によって日銀側が金利の上昇を抑制している形ですが、これはつまり、経済が正常ではないということです。

金融緩和は経済が非常時であるために講じられている手段であり、達成困難な目標を設けたことによる長期化の弊害が金融機関やマスコミからも糾弾されているので、日銀側も何とかして金融緩和の出口を見つけたいはずです。

日銀側が金融緩和の出口を模索するような動向を見せると金利は上昇するものなので、仮に今後、デフレ経済の脱却が成功すれば金利は上昇するでしょう。

日本の住宅ローン金利は世界情勢にも影響を受ける

日本の住宅ローン金利は海外の動向に左右されるものであり、一国の起こすアクションが日本の国債価値や債券の取引価格にどう影響が出るかを考えながら予測する必要があります。

アメリカが好景気になると日本の住宅ローン金利が上昇する

アメリカが好景気になり政策金利を引き上げるとなれば、日本国債の10年利回りが上がるので、住宅ローンの固定型金利が上昇するものと予想します。

アメリカでは、現大統領トランプ氏による内需拡大を狙った財政政策が行われ、経済が活性化してインフレになると予想されていますが、過度なインフレを抑えるには金利を上げる必要があります。

アメリカが過度なインフレとなって政策金利が上昇すると、米国債の人気が高まり債券の取引価格が上がるので、反対に日本の国債は売られて債券の取引価格は下がってしまうでしょう。

住宅ローンの固定型金利は国債の10年利回りによって決定されますが、債券の取引価格が低下すると金利は上がるという動きから考えて、アメリカで政策金利が引き上げられた場合、日本の住宅ローン金利が上昇する可能性があります。

北朝鮮情勢の緊迫よって日本の長期金利が低下する

ミサイル発射や核実験といった軍事的挑発によって北朝鮮情勢が緊迫すると、日本の長期金利は低下します。

これは、北朝鮮とアメリカらによる軍事的衝突が起こる可能性を懸念した人たちが、資産を安全な国債へと移す動きによって債券価格が上昇し、相対的に長期金利が下がるためです。

各国による度々の制裁を受けても尚、北朝鮮側が軍事的挑発を辞めない場合、本格的に軍事的衝突が起こるリスクが高くなることが予想されます。

国際情勢は北朝鮮に限ったものではありませんが、このような地政学的リスクによる債券価格の上昇は金利の低下を招くので、すでに住宅ローンを組んでいる方にとっては「借り換え」のチャンスでもあるのではないでしょうか。

2020年の長期金利は0.3%という試算

内閣府が2018年1月に発行した資料の「中長期の経済財政に関する試算」によると、2020年の長期金利は0.3%という試算結果が出ています。

この資料は内閣府が年に2回発行しているものであり、景気が良くなった場合と景気があまり変わらなかった場合の2パターンで長期金利が試算されています。

これによると、景気が良くなった場合における2020年の長期金利は0.4%という試算に対し、景気があまり変わらなかった場合における2020年の長期金利は0.3%という試算が出ており、双方の差は0.1%という結果でした。

2020年は東京オリンピックの開催年でもありますが、2%のインフレを実現してデフレ経済の脱却を図るにはもう少し時間が掛かるのではないでしょうか。

よって、緩やかな上昇はあれども、この年において金利が一気に急騰するという可能性は低いと予想しています。

参考:『中長期の経済財政に関する試算』内閣府

「2025年問題」によって国債格付けが悪化し金利上昇が予想される

団塊世代が後期高齢者入りする2025年以降、社会保険費が日本財政の歳入と歳出のバランスを崩してしまい、結果的に国債格付けが悪化して金利の上昇が予想されます。

日本において団塊世代は約800万人いるとされており、この年齢層に掛かる社会保険費は日本の財政を間違いなく圧迫することになるでしょう。

現在の日本の財政は国債の発行に依存している節があり、既に財政状況が好調とはいえませんが、2025年以降はさらに国債格付けが悪化してしまうので、金利の上昇は避けられないのではないでしょうか。

住宅ローンの金利は長期的には上がる可能性が高い

今後数年の間、短期間で大幅に金利が上昇するという事態は考えにくいですが、10年後やそれ以上の長期では上がる可能性が高いでしょう。

これは日本の経済が緩やかに回復している最中であり、いずれデフレ経済を脱却して金融緩和の出口に立つことができるだろうという試算、そして「2025年問題」といった将来の課題に費やす財源の捻出が困難だろうという懸念による予想です。

住宅ローン金利の動向は国内に限らず海外情勢の影響も受けて変動するものなので、完璧な予測は難しいですが、少しでも安く早期な返済を目標とするのであれば、常に新しい情報をキャッチするための情報収集力が求められるでしょう。