メールにて無料相談を受け付けていますが、お悩みを頂いたので相談内容を紹介します。

いただいた悩みは以下の通りでした。

さて、早速ですが住宅ローンのご相談です。
契約済みのマンションがあります。
頭金をどうするかで夫婦意見が分かれているのと、中川さんのサイトを拝見して、そもそも予算オーバーではと今更悩んでおります。

私は頭金を入れて借り入れを減らしたいのですが、主人はローン減税もあるし、金利も安いのだから100%借り入れて現金はなるべく多く残すべきと言っています。どちらが正解なのでしょうか?

  • マンション(都内新築)価格:5300万
  • 年収:主人800万、私:600万 ※端数切り捨て
  • 年齢:主人44歳、私40歳
  • 貯金:主人は恐らく100万程度、私:700万程度+持株時価評価額1000万程度(頭金用に半分位売りたい)
  • 住宅ローン:財住金フラット35、主人の勤務先の利子補給制度利用で定年までの15年間は金利の50%を会社負担してもらえる。100%借り入れだと金利が高くなる。
  • 子供無し(欲しいけど、ローン考えると無理かなと考えています)
  • 親からの援助無し
  • 借金や他のローンはありません。車も今年完済済み。
  • 勤務先は2人とも誰でも知る大手安定企業です

ローン書類は提出済みですが、引き渡しが2015年3月なのでまだ猶予ありと思っています。

以下、私の回答です

なるほど。
契約はしたものの予算オーバーではないのか?
それから頭金を入れて借入を減らしたほうがいいのかどうか?
ということで悩んでいるということですね。

まず、予算オーバーかどうかはキャッシュフローを作成して判断してみてください。
こちらの記事を見ながらダウンロードいただいたひな形を使っていただくと完成すると思います。

これをやるまで家買うな!ライフプラン表をエクセルで作る16の手順
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その前に大手企業にお勤めでしたら加入している保険は見直したほうがいいと思います。
メインはグループ保険を使うことです。健康保険組合のHPも見てみて下さい。

大手企業にお勤めの方で多いのがプルデンシャルなどの保険会社で毎月3万とか5万円を積み立てする保険に入っていることです。

保険でお金を積み立てるメリットはありませんので、解約してそのお金を運用するなりした方がいいですね。
保険の見直しについてはこちらの記事に詳しく書いてあるのでぜひ読んでみてください。

たった1時間!頭金なしでマイホームを買うために見直すべき3つの保険
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さて、頭金をどうするかですが、残した頭金をどうするかでかんたんに結論が出ます。

残したお金を預金としておいておくなら頭金として使う。
残したお金を運用するなら手元においておく。
この選択です。

ご主人が言われる住宅ローン減税もあるからはNGです。
頂いた条件の場合、住宅ローン減税を多く受けるために住宅ローンの借入を多くしても得にはなりません。

例えば、500万円頭金として使った場合とそうでない場合で比較しましょう。
財住金フラット35:金利1.61%、35年返済で計算します。

【4,800万円借りた場合】

  • 支払利息:14,818,617円
  • 融資手数料:518,400円
  • 団信保険料: 3,351,100円
  • 利子補給:-4,797,737円
  • 住宅ローン控除:-3,951,700円

となり、9,938,680円の支払いになります。

【5,300万円借りた場合】

  • 支払利息:16,362,244円
  • 融資手数料:572,400円
  • 団信保険料:3,700,100 円
  • 利子補給:-5,297,202円
  • 住宅ローン控除:-4,000,000円

となり、11,337,442円の支払いになります。

なので、住宅ローン控除を目的に借入額を増やすのはこの場合NGとなります。
返済年数によって変わるかもしれませんが、おそらく結果は変わらないと思います。

ただ、職場から利子補給が出る場合で実質の金利が1%以下になる場合は住宅ローン控除を受けられない可能性があるのでその点注意が必要です。

ちなみに、500万円を年利3%で15年間運用できれば278万円利子があるので、500万円手元において運用したほうが得になります。

運用しないなら頭金として使う。
運用するなら借入を多くするということです。

住宅ローン控除をたくさん受けるために住宅ローンの借入額を増やすのは損?得?

住宅ローン控除というと、住宅ローンの年末残高に対して所得税や住民税を還付、減免してくれる減税制度です。
控除を受けられる金額は住宅ローンの年末残高の1%です。

住宅ローン控除についての基本的な解説と100%活用する裏ワザについてはこちらの記事をご覧ください。

住宅ローン控除の計算方法と、減税を100%活用する裏ワザとは?
住宅ローンを借りると所得税や住民税の減免を受けられるのが住宅ローン控除(減税)です。住宅ローン控除についての基礎知識や控除を受けるための手続き方法、上手に住...

「ということは、住宅ローンの金利が1%未満だったら住宅ローンの借入額を増やしてたくさん住宅ローン控除受けたほうが得じゃね?」と考える人が結構いるようです。

確かに住宅ローン控除の金額が1%に対して住宅ローンの金利が1%未満だったら控除で受けられる金額のほうが多くなると考えてしまうのも無理はありません。

しかし、住宅ローンの借入額を増やすということは、住宅ローンを借りるためにかかる費用も増えることを忘れてはいけません。
1番大きなものは住宅ローンの融資手数料と保証料です。

他にも抵当権設定登記の費用などが変わってきます。

つまり、これら諸費用も含めてい計算して、住宅ローンの借入額を増やして住宅ローン控除をたくさんもらったほうが得なのか?それとも損なのか?を計算する必要があります。

1つ計算してみます。
条件は以下の通りです。3,500万円の物件を買います。頭金は500万円あります。頭金を入れた場合と入れなかった場合で比較しましょう。

【頭金を入れた場合】

  • 住宅ローンの借入額:3,000万円
  • 返済年数:35年
  • 住宅ローン金利:0.57%(イオン銀行)金利は10年後に+1%、20年後以降は+1.5%で計算
  • 融資手数料:借入金額の2.16%
  • 年収:600万円(税込み)
  • 支払利息:6,691,717円
  • 融資手数料:648,000円
  • 登録免許税:30,000円
  • 住宅ローン控除:-2,564,300円

合計の支払額は4,805,417円になります。

【頭金を入れない場合】

  • 住宅ローンの借入額:3,500万円
  • 返済年数:35年
  • 住宅ローン金利:0.57%(イオン銀行)金利は10年後に+1%、20年後以降は+1.5%で計算
  • 融資手数料:借入金額の2.16%
  • 年収:600万円(税込み)
  • 支払利息:7,807,055円
  • 融資手数料:756,000円
  • 登録免許税:35,000円
  • 住宅ローン控除:-2,991,600円

合計の支払額は5,606,455円になります。

結果、頭金を入れて住宅ローンの借入額を減らしたほうが得、という結果になりました。

私も色んなパターンで計算しましたが、住宅ローンの借入額を増やして得になるケースはほとんどありませんでした。得になるケースは借入額が4,000万円以上や、年収が800万、900万という住宅ローン控除の金額を大きく享受できる条件でのみです。

手元の貯金を頭金に入れるかどうかの判断は運用に回すか否かのみで行なう

計算結果を見てもらった通り、ほとんどのケースで住宅ローンの借入額を増やしても得ではありません。

その他、手元の貯金を頭金として使うかどうかの判断基準は運用に回すか否かしかありません。
運用をしないなら住宅ローンの借入額を減らすために頭金として使う。
運用するなら運用に回す。

これしかありません。

変動金利で0.5%台、固定金利でも1.5%台という超低金利の時代、お金を金利の低い住宅ローンに入れてしまうというのは賢いとはいえません。

それについてはこちらの記事に詳しく書いてあるので読んで下さい。

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