住宅ローンを借りる時、頭金はできるだけ手元においておいたほうがいい理由

今回は「なぜ住宅ローンをたくさん借りたほうがいいのか」ということについてお伝えしていきます。

一般的に、住宅ローンの借入額は少ないほうがいいと言われます。そのほうが、住宅ローンで支払う利息分の出費を抑えられるからです。

では、なぜそういう常識がある中で、住宅ローンをできるだけたくさん借りたほうがいいかというと、住宅ローンをたくさん借りたほうが、むしろ将来たくさんお金を残せる可能性があるからです。

いったい何を言っているのかと疑問に思われるお話だと思いますので、具体例を紹介します。

現在、住宅ローンの金利はだいたい2%ぐらいです。このとき、あなたが持っている頭金で住宅ローンの借入額を減らすということは、2%の金利で運用することと同じような効果があるのです。厳密に言うと少し違うのですが、同じ効果があると思ってください。

例えば、土地と建物全体で3,000万円の買い物をしたとします。そこで頭金が500万円あるので、その500万円を投入し、2,500万の借入をしたとします。つまり、借入額を500万円減らしたということですね。

この場合、500万円というお金を2%の利回りで運用したのと同じような効果が得られます。厳密には違いますが、同じだと思ってください。利回りというのは、例えば100万円を1年間預けていた場合、2%の利回りであれば2万円増えるということです。

対して、この手元にある500万円を、例えば投資信託などに預けて3%の利回りで運用した場合はどうでしょうか。将来的にお金が残るのはどちらの場合だと思われますか?

正解は、後者のように運用した場合になるのです。

手元にある頭金を住宅ローンに入れずに、住宅ローンの金利よりも高い利回りが取れるものにお金を入れたほうが、将来のお金はたくさん残るのです。

そもそも、住宅ローンの借入額を減らす目的は何でしょうか。余分な住宅ローン支払いを減らして、将来たくさんお金を残すためですね。では、将来により多くのお金を残すためという目的で考えた場合、どちらにお金を使うのが正解なのかということです。

つまり、住宅ローンでは借りられるだけ借りて、手元のお金は、住宅ローンの金利よりも高い利回りが得られる商品やサービスなどに回したほうが有利になるということです。