住宅ローンを変動金利にするか固定金利にするかは大きく悩むポイント

変動金利 固定金利

住宅ローンを決めるときに1番悩むポイントは、どの銀行の住宅ローンを借りるかということではなく、住宅ローンのタイプを変動金利にするか固定金利にするかということだと思います。

重要なポイントだと思いますが、普通に考えていると計算が難しくなかなか答えが出にくい問題でもあると思います。

そこで、この記事を読むと変動金利の住宅ローンにするか固定金利の住宅ローンにするかをかんたんに選べられるようにしていきたいと思います。

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auじぶん銀行の住宅ローンには、「ガンと診断されたら住宅ローンの残高が半分になる保障」、「4疾病で所定の状態になると住宅ローンの残高が半分になる保障」、「全疾病長期入院保障」※の3つが無料でセットされます。いずれも無料で利用できますが50歳までに加入する必要があります。

auじぶん銀行の住宅ローンは金利が低いだけでなく、トップレベルの疾病保障が無料でついてくる借り入れ後の保障が手厚い住宅ローンの1つであるのは間違いありません。最新の住宅ローンを知っておくことは、どの住宅ローンを利用する人にとってもメリットがあることなので商品性はチェックしておくようにしましょう。

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変動金利、固定金利、どっちの住宅ローンが得?では一生答えは出ない

変動金利の住宅ローンにするか固定金利の住宅ローンにするかを選ぶ基準として考えがちなのが「どっちが得か?」ということだと思います。そう思って、たくさん計算をしているでしょう。数千万円の支払いになるので、計算してできるだけお得な方を選びたいという気持は良くわかります。しかし、その考えで変動金利か固定金利を選ぼうとすると一生答えは出ません。

なぜなら、変動金利の住宅ローンの総返済額を正確に計算することは不可能だからです

将来金利はこんな風になるだろうという意見は数多くあるが、どれも推測にすぎない

いろんな本やインターネット上の情報、専門家のコラムなど、これから金利はこうなっていくだろうという意見は数多くあります。

しばらくはこのままいくだろう、もうすぐ上がるだろう、もしかしたら急激に上がるかもしれないなどなど。探せば探すほど本当にたくさんの意見があります。

しかし、これらの意見はすべて「だろう」。つまり推測です。結果としてその推測が正確になるかもしれませんが、現時点ではそれはわかりません。

住宅ローンの総返済額の計算はは支払期間全部の金利がきちんとわからないと正確に計算することは出来ません。そして、変動金利の住宅ローンの金利を全期間にわたって正確に予測することは出来ません。つまり、借りる時点で変動金利の住宅ローンは全部でいくら支払うのかは計算出来ないのです。

フラット35を始めとする全期間固定金利、借りた時点で返済終了までの金利がわかる住宅ローンであれば全部でいくら支払うのかを計算することは出来ます。しかし、いくら支払うのか計算出来ない変動金利住宅ローンとはどちらが得か比べようがないのです。

35年なら35年住宅ローンを払い終わってはじめて、変動金利が得だったとか固定金利が得だったということが分かります。

ということは、変動金利が得なのか固定金利が得なのかで考えると計算出来ないので一生答えが出ないということです。つまり、どっちが得か以外の考え、視点、基準で変動金利か固定金利かを選ぶ必要があります。

なぜ、銀行やハウスメーカーが出してくる住宅ローンシミュレーションの大半は変動金利なのか?

通常、銀行やハウスメーカーが出してくる住宅ローンのシミュレーションはフラット35のような全期間固定金利の住宅ローンではなく、変動金利、3年固定、10年固定などの変動金利型の住宅ローンである場合が多いです。

その理由は簡単で、変動金利型の住宅ローンで返済シミュレーションを出したほうが買ってもらいやすいからです。

具体例を出してみてみましょう。以下の条件で住宅ローンを借りるとします。

  • 借入額2,500万円
  • 返済年数35年
  • 元利均等返済

ソニー銀行の変動金利住宅ローン0.539%と、フラット35Sの1.35%で返済額を比較すると以下のようになります。

ソニー銀行 フラット35
65,328円 74,722円

という計算結果になり、ソニー銀行の住宅ローンの方が約1万円返済額が少なくなります。6万円の返済なら今の家賃と余り変わらないかもしれませんが、7万円を超えるとちょっと抵抗を覚えるかもしれません。そうなって購入に二の足を踏まれるとハウスメーカーや工務店は困ってしまいます。そこで、計算すると返済額が少なく見える変動金利型の住宅ローンを勧めることが多いです。

きちんとした理由があって、例えば今後の金利の見通しまでしっかりと説明できた上で、きちんとした計算の上で変動金利の住宅ローンを勧めるなら耳を傾けてもいいと思います。しかし、特に意味もなく「日本の景気なんてまだまだよくなりませんから金利も上がりませんよ。」などという理由で変動金利や3年固定、10年固定をやたらと勧めてくるハウスメーカーや工務店には要注意です。

景気が上がらないと金利が上がらないわけではありません。景気が悪いままでも金利が上がることもあります。

そういう人はただ家や土地が売れればいいだけで、あなたが住宅ローンを払いながらゆとりのある生活、幸せな生活を送れるかどうかなんていうことは考えてくれていないでしょう。

なぜなら、極端な話ですが、あなたがマイホームを建てた後で住宅ローンを払えようが払えまいが、ハウスメーカーや工務店にとっては何の関係もないからです。マイホームが引き渡しになった時点でハウスメーカーや工務店はお金を全額受け取りますので。

逆に、住宅ローンの返済額が高く見えても全期間固定金利の住宅ローンを勧めてくれるハウスメーカーや工務店は良心的かもしれません。固定金利の住宅ローンがいいか変動金利の住宅ローンがいいかというのは別にして。

変動金利は借り手側が金利変動リスクを取る。固定金利は貸し手側が金利変動リスクを取る

ハウスメーカーや工務店だけではなく、お金の貸し手側である銀行も全期間固定金利住宅ローンの貸出は嫌がる傾向にあります。なぜなら、金利の変動リスクをお金の貸し手側である銀行や金融機関がとるからです。

逆に言えば、変動金利型の住宅ローンは借り手側が金利の変動リスクを負っているということになります。

どういうことか銀行や金融機関側からの視点で説明しましょう。

例えば、現在変動金利の住宅ローンの貸出が1%、固定金利の住宅ローンだと2.5%だとします。銀行が変動金利で貸せば1%の利子をもらえますが、固定金利で貸した時は2.5%の利子をもらえるので1.5%損をしています。しかし、10年後金利が2%になれば、3%の利子をもらえます。固定金利で貸した時よりも0.5%多く利子を貰える計算になります。

固定金利の場合、当初は2.5%の利子をもらえて変動金利の1%よりも1.5%多く利子を貰えます。しかし、10年後金利が2%あがると変動金利なら3%の利子をもらえるはずだったのに固定金利の2.5%しか金利もらえません。

銀行側から見れば将来金利が上昇すると見込んでいるなら変動金利で貸したほうがいい

先の説明通り、将来金利が上昇すると銀行は本来受け取れるはずだった利子を受け取れなくなる可能性があります。そこで、将来金利が上昇すると見込んでいるならば変動金利で貸したほうが銀行にとっては有利になります。

住宅ローンの貸し借りであなたと銀行どちらも得をするということはありません。ということは、銀行が変動金利の住宅ローンを勧めてくれるならば固定金利の住宅ローンを選んだほうがいいかもしれません。

変動金利か固定金利か選びきれないからミックス住宅ローンにする!はNG

「これから金利が上がりそうな気がするから固定金利の住宅ローンを選びたいけど、金利が低い変動金利の住宅ローンも魅力的だな…」と考えて、「そうだ!変動金利と固定金利と半々で住宅ローンを借りればいいんだ!」と一見賢そうなひらめきをしたり、そんな風に勧められる事があるかもしれません。

しかし、これは残念ながらNGです。なぜなら、変動と固定のミックスは必ず後悔する住宅ローンだからです。

住宅ローンの返済が終わって、思ったよりも金利が上がらなかったとしたら「全部変動金利の住宅ローンにしておいたらよかった。」と後悔するでしょう。

思ったよりも金利が上がったら「全部固定金利の住宅ローンにしておけばよかった。」と後悔するでしょう。

二兎を追う者は一兎をも得ずとはよく言ったものだと思います。

全部固定金利じゃなくて変動金利を半分入れたら毎月の返済額が減る、その分返済年数を減らせば変動金利の住宅ローンを早く終わらせることが出来て金利上昇リスクを押させられるし、総返済額も減らせられる!という反論があるかもしれません。確かに、変動金利を入れることによって毎月の返済額は減ります。その分返済年数を減らせば総返済額も減らせます。

金利がこれだけ低い今、住宅ローンの返済年数を減らしたり繰上返済をしたり、住宅ローンの借入額を必要以上に減らしたりする「住宅ローンにお金を入れる」行為は賢いとはいえません。

毎月の返済額を減らしたいのであれば全部変動金利の住宅ローンにすればいいでしょう。そして、固定金利住宅ローンとの差額を運用でもした方がマシです。

それについて詳しくはこちらの記事でどちらが得か計算してあるので参考にして下さい。

本当に賢い住宅ローン返済方法は、繰上げしない、長く借りる、なぜ?

エセ固定金利に要注意!

固定金利の住宅ローンと書かれているが、実は固定金利ではない住宅ローンがあります。それは、「固定金利期間選択型」の住宅ローンです。

固定金利期間選択型とは、固定金利なのは始めだけで実は変動金利な住宅ローン

固定金利期間選択型住宅ローンとはよくある「3年固定」とか「10年固定」と呼ばれる住宅ローンです。これは固定と書かれていますが固定されるのは住宅ローンの返済が始まってから一定の期間だけです。10年固定であれば10年後は変動金利の住宅ローンになります。

10年後は変動金利にするか再度◯年固定にするかを選ぶことが出来ますが、ほとんどの場合で金利の優遇幅が下がってしまうので金利は上がります。

この固定金利期間選択型住宅ローンを選ぶメリットは基本的にはありません。それについて計算付きで詳しく書いた記事がありますので参考にして下さい。

住宅ローンを変動と固定のミックスにすると絶対後悔する理由とは?

固定金利の住宅ローンとは最初から最後まで金利が決まっている住宅ローン

固定金利の住宅ローンとはフラット35や段階金利形住宅ローンなど、借りた時から返済終了まで金利が決まっている住宅ローンです。つまり、借り入れするタイミングで全部でいくら支払うのか計算できる住宅ローンです。それ以外の住宅ローンは固定金利ではないので変動金利の住宅ローンです。

5分で変動金利住宅ローンのシミュレーションをする方法

最初にも書きましたが、変動金利住宅ローンの総返済額を正確に計算することはドラえもんでもいない限りムリです。そのため、将来の金利はこれくらいじゃないのか?ということで予測を立ててシミュレーションする必要があります。

予測というのもざっくりしたもので私はいいと思っています。雰囲気的にこれからは金利が上がりそうだと思うので、今度はいつ、どこまで上がるのかを設定していきます。

5年後もしくは10年後に+1%、そこから10年後に+1%で計算してみる

私がざっくり変動金利住宅ローンの計算をする時は5年後もしくは10年後に+1%、そこから10年後に+1%で計算してみるという条件で計算しています。もちろん、それが正解かどうかはわかりません。それは誰にもわからないことです。

それでは、かんたんに変動金利住宅ローンの計算をしていきましょう。

手順1.住宅ローンシミュレーションサイトへ行く

まずは、住宅保証機構株式会社が運営している住宅ローンシミュレーションサイトへ行きましょう。

住宅ローンシミュレーション

このサイトは住宅ローンの比較、計算には結構便利なのでブックマークしておくといいですね。

手順2.返済額の計算画面へ進む

サイトへ行ったら返済額の計算画面へと進みます。一番左上です。

手順3.住宅ローンの借入額を入力する

返済額の計算画面が表示されたら、借り入れしたい住宅ローンの金額を入力していきます。すでにいくら住宅ローンの借入が必要か決まっている人はその金額を入力して計算して下さい。決まっていない人は、適当に数字を入力してみるか、いくらまで住宅ローンを借りて大丈夫なのかという金額を調べてから入力しましょう。

いくらまで住宅ローンを借りて大丈夫なのかを知る方法はたった一つです。それについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、読むと同時に実践して下さい。読むだけじゃ意味が無いので。

これをやるまで家買うな!ライフプラン表をエクセルで作る16の手順

手順4.返済方法を選ぶ

借入金額の入力が終わったら返済方法を選びます。選ぶのは元利均等返済か元金均等返済かのどちらかです。

それぞれの特徴やメリットについてはこちらに計算付きで詳しく解説していますので参考にして下さい。

元利?元金?住宅ローン2つの返済方法、どちらを選ぶべきか?

手順5.返済方法を選ぶ

借入金額と返済方法を選んだら次は住宅ローンを何年で返すかの返済年数を選びます。すでに何年で返したいという希望がある場合はその年数を入力して下さい。一つアドバイスですが、住宅ローンの返済年数は長ければ長いほどいいです。それについて詳しくはこちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

それぞれの特徴やメリットについてはこちらの記事で詳しく計算して解説していますので参考にして下さい。

本当に賢い住宅ローン返済方法は、繰上げしない、長く借りる、なぜ?

手順6.住宅ローン金利タイプを選ぶ

住宅ローンの返済年数まで入力したら次は住宅ローンの金利タイプです。ここでは変動金利住宅ローンのシミュレーションなので、変動金利を選びます。

手順7.金利を入力していく

いよいよ、金利を入力していきます。まずは当初金利からです。今回は変動金利でも金利が一番低いソニー銀行の変動金利(自己資金10%以上)の0.539%を使います。

手順8.何年くらいその金利で推移するのか入力する

金利を入力したら今度はその金利が何年続くのかを入力します。ここで注意してもらいたいのは、変動金利は半年に一回金利が変わる可能性があります。もしかしたら5年も10年もそのまま変わらないという可能性も無きにしもあらずですが、通常は上がったり下がったりするものです。

そこで、借入から何年間の平均値を入力していきます。例えば、0.539%で5年間と入力した場合、5年間は平均0.539%で推移するだろうという意味合いです。

手順9.残りの期間の金利も入力していく

返済年数分、残りの期間の金利も入力していきます。ここでは6年目から当初の金利+1%の1.539%で10年間は推移、16年目からはさらに+1%の2.539%平均で推移するとシミュレーションしていきます。

すると、期間ごとの毎月の返済額と総返済額が計算されます。

その他、変動金利住宅ローンの基本的なことを知りたいという場合はこちらの記事で詳しく計算付きで解説していますので、参考にして下さい。

変動金利住宅ローンの仕組み、メリットデメリットが猿でもわかる記事

かなり詳細に変動金利住宅ローンを計算する方法

上記のやり方でざっくり変動金利で住宅ローンを借りた場合の毎月の返済額やトータルの返済額をシミュレーションすることが出来ます。

しかし、「俺(私)はざっくりじゃなくてもっと細かく計算したいんだ!」というヒマな細かいのが好きな方もいらっしゃるかもしれませんので、そのやり方を説明します。興味が無い人は飛ばして読んで下さい。

エクセルにて住宅ローン計算シートを作る

変動金利住宅ローンの細かい計算はエクセルシートにて行います。

まずは、基本的な項目を入力していきましょう。下の画像のようにヘッダ項目を入力して下さい。左側は返済回数です。

ちなみに、画像はMacのNunbersというナウいアプリケーションのものでエクセルではありませんが、内容は同じです。

金利などの数字や数式を入力していく

それでは、計算していきましょう。まずは金利を入力します。始めの金利は0.539%です。セルのフォーマットはパーセンテージにしておいたほうがいいかもしれません。

続いて、返済額には数式を入力していきます。数式は以下の通りです。

  • PMT(金利÷12,返済月数,-借入金額)

借入金額をマイナスで入力するのがミソです。

すると、毎月の返済額が計算されます。

つづいて、利息を計算します。利息も数式で計算します。

  • 借入金額×金利÷12

これで利息を計算出来ました。

元金を計算します。これは簡単で返済額から利息を引けばいいです。

最後に残高を計算します。これも簡単で借入額から元金を引けばいいです。

今回入力したセルを下のセルにコピーしていくと利息と残高の計算がおかしくなります。なので、2行目にコピーをして利息と残高の計算だけ少し変更します。


利息の計算を以下のように変更します

  • 一回目支払い後の残高×金利÷12


その後、残高の計算を以下のように変更します。

  • 一回目支払い後の残高 – 元金

返済額の2行目のセルは「=1行目」に変更します。

ここまで出来たら、返済月数分下にコピーしていきます。35年なら420ヶ月ですから、返済回数が420回になるまでコピーしていきます。420回目で残高が0円になってたら正解。なっていなかったらどこか間違えていますので確認してみてください。

金利の変動を詳細に設定していく

このままでは最初に設定した金利がずっと続くというシミュレーションになっているので、金利を変更していきます。

例えば、5年後に1.539%を目標に半年に一回金利が0.01%ずつ上がるというシミュレーションをするとします。

あとは、このセルを6つ飛ばしでコピーしていきます。61回めで金利が1.539%になれば正解です。

返済額の変動を計算する

変動金利住宅ローンは金利は半年に1回変わる可能性がありますが、返済額は5年間変わりません(元利均等返済を選んだ場合)

ということは、5年後は返済額が変わるので、返済額を再計算する必要があります。
計算式は以下の通りです。

  • PMT(金利÷12,返済月数 – 経過月数,残高)

今回のケースで計算すると、下記の画像のようになります。

返済額が77,149円になれば正解です。間違っていたら見直してみましょう。

あとは金利を適当なタイミングで変更していき、5年に一回返済額の計算をやり直せば詳細なシミュレーションが出来ます。

え?自分で作るのがめんどくさい?

わがままですね〜。まぁ、やったことなければ作ったりするのは難しいかもしれません。

そこで、計算式を入力したシートをダウンロードできるようにしました。ファイル形式をエクセルにしてあるのでWindowsでも使えます。

下記リンクにメールアドレスを入力していただければダウンロードURLが届きますので、よかったらどうぞ。

住宅ローンシミュレーションシートをタダでゲットする

ただ、使い方がよくわからないとかファイルが開けないとかそういうことはタダなので言ってこないでくださいね。

住宅ローンを変動金利にするか固定金利にするか決めるたった1つの考え方

それでは、住宅ローンを変動金利にするか固定金利にするかを決める考え方についてお伝えしましょう。それはずばり、

住宅ローンを借りた後も住宅ローンの金利を気にしたいかそうでないか

ということです。

住宅ローンを借りた後も、金利が上がったとか下がったとか、そろそろ固定金利にした方がいいのか、変動金利のままでいくのかなど、定期的に住宅ローンの金利についてチェックし、対策を考えたいというのであれば、変動金利。

そんなことはめんどくさいなら固定金利でいいと思います。

変動金利の住宅ローンは当初の金利は固定金利の住宅ローンよりも低いです。そのままの水準で行けば固定金利よりも少ない返済額で済むでしょう。しかし、今後金利がどうなるかは誰にもわかりません。ということは、金利が固定金利よりも高くなって固定金利よりも余分なお金を払うというリスクをとってでも少ない返済額を狙うということです。

固定金利の住宅ローンは変動金利の住宅ローンよりも金利は高いです。しかし、金利は返済開始から終了までずっと決まっています。変動金利よりも高い住宅ローン利息を払って損をする可能性はありますが、それを保険料や手間賃と割り切って安心感を取るということです。

一番初めにも書きましたが、変動金利が得なのか固定が得なのかは住宅ローンの返済が終わってしまわないとわかりません。計算出来ないので。なので、損得で決めるのではなく、住宅ローンの金利を気にして対策を練りたいのか、めんどくさいからそんなことをしたくないのかで変動金利の住宅ローンにするのか固定金利の住宅ローンにするのかを決めればいいと思います。

変動金利で借りておいて、金利が上がってきたら固定に切り替える作戦はできるのか?

始めのうちは金利の低い変動金利で借りておいて、金利が上がってきたら固定金利に切り替えようという作戦を思いつく人も結構いるようです。

一見するとこれは賢いやり方のようにも見えますが、そうとも言えません。

なぜなら、なぜか金利が上がるのは変動金利だけで固定金利の方は上がらないという前提のものでの作戦だからです。

こちらの変動金利住宅ローンの仕組み、メリットデメリットが猿でもわかる記事に詳しく書いてありますが、金利の上昇は固定金利の住宅ローンは「上がりそうだな」と予測されたら上がり、変動金利の金利は実際に金利が上がったら上がります。

つまり、どちらの金利が先に上がるかというと、必ずとはいえないかもしれませんが固定金利のほうが先に上る可能性が高いです。

ということは、0.6%で借りている変動金利の金利が1.5%になりました。「そろそろ変動金利も上がってきたから固定金利に切り替えようか」と思ったら固定金利は2.5%になっていたりするのです。

こうなると、さらに借りている住宅ローンの金利が上がるので月々の返済額が増えます。そこで思い切って固定金利の住宅ローンに借換、切り替えができるでしょうか?と考えるとなかなか難しいかもしれません。

変動金利の住宅ローンを選ぶ場合、固定金利の住宅ローンとの返済額の差額をどうするか考える

今現在、変動金利と固定金利の金利差は約1%程度です。借り入れする住宅ローンの金額や返済年数によりますが、だいたい毎月1万円程度返済額が変わります。

この毎月1万円を貯めて、金利が上がった時に毎月の返済額が増えないよう返済額軽減型で繰上返済をするために置いておいたり、運用をして増やすなりした方がいいと思います。

ただ単に固定金利の住宅ローンで借りると払うのはきつそうだけど、変動金利で借りたらなんとかなりそうだとあまり良くないと思います。変動金利住宅ローンで借りる場合、どうしても金利が上がって返済額が上がるというリスクはつきものです。これ以上返済額が増えるとまずいという状況で返済額が増える可能性のある変動金利住宅ローンを借りるのは危険だと思います。

固定金利で借りると住宅ローン返済はムリ、変動金利の返済額じゃないと借りられないという場合には?

変動金利の住宅ローンは金利とともに返済額が上る可能性があるので、変動金利で借りないと住宅ローン返済できないという状況で変動金利を借りるのは上にも書いたとおり危険です。

しかし、どうしてもその土地や物件が気に入って建てたい、買いたいということなら諦めもつきにくいでしょう。

その場合にまずやってもらいたいことがあります。それは、「本当に変動金利住宅ローンじゃないと返済がキツイのかどうかきちんと計算して確認する」ということです。

私のところに相談に来られる方の中でも「毎月これくらいの金額しか支払うのはムリです。」と事前に計算されている方が多くいます。ただ、そのほとんどは思い込みであったり妄想です。

なので、本当にいま考えている住宅ローンの返済額しかムリなのかを計算して確認してみてください。確認する方法はキャッシュフロー表(ライフプラン表)を作成することです。

キャッシュフロー表(ライフプラン表)の作成方法についてはこちらの記事で詳しく書いてあるので参考にして下さい。

これをやるまで家買うな!ライフプラン表をエクセルで作る16の手順

キャッシュフロー表(ライフプラン表)を作成して計算してもやっぱりムリだったということなら、次にやってもらいたいことは保険の見直しです。保険は本当にムダだらけです。あなたが入っている、医療保険や終身保険、学資保険や個人年金保険は必要ない保険です。それらを見直して家計に余裕ができれば変動金利住宅ローンなら余裕ができて、固定金利の住宅ローンでも払えるようになるかもしれません。

あなたが入っている保険が9割方必要ないという詳しい理由はこちらで解説しています。

たった1時間!頭金なしでマイホームを買うために見直すべき3つの保険

お金が原因で何かを諦めるという人生にはしたくないものですね。

まめに住宅ローンのチェックをしたいなら変動金利、めんどくさければ固定金利

ちょっと話がそれましたが、変動金利を選ぶのか固定金利を選ぶのかについてはこれに尽きると思います。